●氷食症になってしまう原因とは
調べてみると、氷食症のはっきりとした原因は、まだわかっていないそうだが、特定できている原因のひとつが、体内の鉄分不足。体から鉄分が不足すると、貧血に近い状態になり、赤血球の減少や機能が低下し、体内の酸素が不足。結果、自律神経がくるい、体温調節が上手にできなくなることから、氷を食べたくなってしまう、というメカニズムらしい。その他、特定できている原因には、ストレスによる精神疾患もあるそう。
●鉄分を摂取して、貧血予防をするのがカギ!
でも、氷を食べるだけで、体にどんな害があるのだろう。これについては、体の冷えやお腹を下すなど、比較的軽い症状で済むことが多いみたい。しかし、氷食症そのものよりも、原因のひとつとである鉄分不足の方が深刻。めまいや立ちくらみ、食欲不振、頭痛などの重い症状を引き起こす可能性があるだけでなく、食欲不振から栄養不足になり、その他の病気の引き金にもなりかねない。
貧血を防ぐためには、ほうれん草やレバー、あさりなどの鉄分量の多い食材を摂取することが大切。鉄の吸収をよくするためには、動物性たんぱく質やビタミンCを一緒に摂取する良いとされている。キウイフルーツやイチゴなどのフルーツは、ビタミンCが多く含まれているので、食後のデザートをプラスするとよいかもしれない。
氷食症は体が不調を訴えているサインのひとつ。特に理由があるわけでもなく、氷を食べ続けているようなら、病院へ行って検査をしよう。とはいえ、氷食症ではなくとも、今の時期は冷たい飲み物や食べ物を摂りがち。夏バテにならないよう、冷たいものの過剰摂取はほどほどに!
(文・奈古善晴/考務店)
※本記事の情報は執筆時または公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。