「簡単にいうと、白髪は髪の毛に色をつけるメラニン色素を作るメラノサイト(色素形成細胞)の働きが弱くなったから生えてきます。その原因は諸説ありますが、一般的に30代後半~50代にはじまる加齢により、メラノサイトなどの細胞機能が低下するためとされています。その一方で、20代でも白髪が生える人もいて、遺伝的または先天的な要因もあるかもしれないともいわれています」(桑満さん 以下同)
白髪は髪の色を決定づけるメラノサイトの働きが弱まるとのことだけど、髪の毛によっては、毛根と毛先で白黒にわかれていることもある。これはどうして?
「白髪ができる経過には、いくつかのパターンがあります。髪を1本ずつ見ると、毛先は黒いのに、途中から毛根までが白髪になっているということがあります。これは、その髪に与えているメラノサイトの能力が途中から衰えたと考えてよいでしょう。でも逆に、白髪だったのに、途中から何かのスイッチが入ってメラノサイトが機能したというケースもあるようです。こんなふうに、どうしてメラノサイトのスイッチがオンになったり、オフになったりするのかは、まだ明らかになっていません」
●白髪を防ぐには、食事・運動・睡眠が大切
白髪の原因にはまだまだ謎が多く、根本的な治療法は確立されていないのが現状のよう。
「一般的に“ゴマや海藻を食べれば黒髪になる”という説がテレビや雑誌などで紹介されていますが、これも医学的には証明されていません。ただ、バランスの良い食事を摂って、適度な運動をし、快適な睡眠をとることは、アンチエイジングにつながりますよね。こういう生活を続けることで白髪の増加は防げるかもしれません」
規則的な生活を心がけることが白髪を防ぐ第一歩といえそうだ。とはいえ、忙しいママには毎日バランスの良い食事、適度な運動、快適な睡眠のすべてを保つのは難しいことも…。その場合は、まずはどれかひとつを続けてみませんか?
(パンチ広沢+ノオト)