幼稚園面接に適した服装とは?親と子の選び方のポイントと持ち物も

第115回 みんなが共感!ママのお悩み
幼稚園の面接は、教育方針や子どもの個性などが園と合っているかどうかを確認する場です。親子でふさわしい服装に着替え、忘れ物がないように気を付けて当日に臨みましょう。幼稚園面接におすすめの服装と注意すべきポイント、持参物を解説します。

幼稚園ではなぜ面接が行われるの?

子どもがまだ小さなころから、よりよい環境を与えてあげたいと思うのは親として当然の発想です。幼稚園選びに力を入れるママ・パパも多いでしょう。

ところで、幼稚園がなぜ入園前に面接を行うのか、意識して考えたことはあるでしょうか?実は面接を行うことは幼稚園側だけでなく、入園する子どもとそのママ・パパのためでもあるということを知っておきましょう。

主な目的

幼稚園で面接が行われる理由は、幼稚園と子どもが合っているかを確認するためです。園の掲げる教育方針と家庭の教育方針が噛み合うかどうかのほか、子どもの個性や成長度合いを見抜いて、園になじめるかを判断する意味合いもあります。

また、幼稚園面接というと子どもだけのものだと考えがちですが、園はその親に対しても目を向けているのです。

親が園の教育方針や用意する環境に納得しているか、自分の子どものことをどれだけ理解しているかを面接で判断されています。さらに、何かトラブルが生じたときにモンスターペアレンツ化しないかなど、親の人格部分もチェックされているのです。

地域の幼稚園の場合

幼稚園面接では、親子ともにしっかりと準備していきましょう。とくに服装は、面接官の第一印象を決める大切なポイントです。家族それぞれ、どんな服装が適しているのかを事前におさえておくとよいでしょう。

面接する幼稚園によって、適した服装は異なります。まずは地域の幼稚園面接にふさわしい服装をチェックしておきましょう。

母親の服装

地域の幼稚園は面接で合否が決まるわけではないため、あまり気合の入ったスーツを用意する必要はありません。堅苦しく考えず、対面した人に好感を持たれるような自然体の服装で面接に臨みましょう。

シンプルなワンピースや、カットソーとパンツにジャケットの組み合わせ、淡い色のニットとスカートなど、きれいめにまとまったコーディネートがおすすめです。親子で色味を揃えると、センス良く見えるでしょう。

父親の服装

父親の服装は、普段ビジネスシーンで着用するスーツでも構いませんが、もう少し肩の力を抜いてもよいでしょう。ワイシャツ・ポロシャツにジャケット、チノパンといった組み合わせでオフィスカジュアルに統一するのもおすすめです。

スーツは着こなしのアレンジがなかなか難しいものですが、子どもや母親と色合いを統一したり、ネクタイをスーツと同系色にしたりする工夫もあります。

子どもの服装

子どもの服装によって、両親の常識や感覚を判断されることがあるため注意しましょう。子どもの服装もカジュアルな普段着で構いませんが、清潔感があり人前に出しても恥ずかしくない恰好をさせましょう。

女の子ならワンピース、男の子なら襟付きシャツに半ズボンという子どもらしい服装がおすすめです。高級な服である必要はありませんが、少し品を感じられるものであれば面接官にプラスの印象を与えられるでしょう。

受験がある幼稚園の場合

いわゆる名門と呼ばれる幼稚園では、受験により入園する子どもを選別します。もちろん面接も合否の判断基準となるのです。

受験がある幼稚園の場合は、親子でどんな服装を準備すればよいのでしょうか。ここで事前におさえておきましょう。

母親の服装

受験を意識して、きっちりとしたフォーマルな装いで臨むのが理想的です。ひざ丈よりもやや長めの裾で上品さを感じさせるワンピースや、ブラウスとスカートに長袖ジャケットの組み合わせがよいでしょう。

フォーマルというと、ついキャリアウーマン風のスーツを想像してしまいがちですが、幼稚園の受験で狙う印象は「よい母親」のイメージです。優しく落ち着いた印象を与える服装で統一することを、意識しましょう。

デザインはシンプルな無地、カラーは濃紺がおすすめです。黒やグレーも落ち着いた印象を与えられます。ただし、カトリック系の幼稚園で黒を選ぶと、喪服を連想させて思わぬ失点を受けてしまう可能性があるため注意しましょう。

父親の服装

父親は基本的にスーツ着用ですが、仕事で普段着用しているものよりもフォーマルなものがおすすめです。

無地でウール100%のスーツなら、面接官に品良く落ち着いた印象を与えられるでしょう。カラーはネイビーや黒、グレーなどの落ち着いた色合いが無難です。ネクタイの色も、スーツに合わせて選びましょう。

内側には無地の白や、あまり華美でないストライプのワイシャツを合わせます。コーディネートは、母親の服装と合わせると統一感が出て好印象です。

幼稚園のなかには、子どもの受験に敏感で用意周到な傾向がある母親よりも、敢えて父親をチェックするというケースもあるため、油断しないようにしましょう。

子どもの服装

子どもの服装も、受験にふさわしいかっちりとしたコーディネートを意識します。男の子ならジャケットやカーディガンにシャツ、ハーフパンツという組み合わせがよいでしょう。色は黒や紺、グレーなどの落ち着いた色合いがおすすめです。

女の子はワンピースにボレロというきれいめな服装のほか、スカートやキュロットにシャツ、ジャケットといった上品で女の子らしさを感じられる恰好がよいでしょう。色は男の子と同じく、黒や紺、グレーを選びます。

レースや花柄などの華美な装飾が入った服は避け、シンプルなものにしましょう。

面接の服装で注意するべき3点

幼稚園面接の恰好で、注意したいポイントがあります。せっかく親子で服装を整えても、ちょっとした気の緩みでマイナスイメージを与えてしまうことがあるのです。

身に着けるものやヘアスタイル、メイクなど、細かい箇所の注意ポイントを見ていきましょう。

派手な印象を与えるものはNG

幼稚園の面接では、派手で目立つものを身に着けるのはNGです。ヒールの高い靴や視線を集める華美なアクセサリーは控えましょう。靴はヒールが低めのパンプス、アクセサリーはパールのネックレスやひと粒ダイヤを着ける程度に留めます。結婚指輪は問題ありません。

洋服もいま一度チェックしましょう。露出が激しいものはもちろん、丈が短いスカートや、逆に長すぎるロング丈もNGです。

フォーマルな服にはコサージュ等の装飾が付いている場合がありますが、面接の場では浮いてしまうため、シンプルなブローチに付け替えましょう。

母親がついやってしまいがちな失敗が、タイツや黒ストッキングの着用です。寒がりな人が着用しがちなタイツは、カジュアルな服装として扱われます。黒ストッキングも、デニールによってはタイツと間違われてしまうため要注意です。

清潔感のある髪型やメイクにする

髪型もメイクも清潔感を意識しましょう。ロングヘアであればまとめ髪、ショートヘアであればブローをしたうえで、髪が顔にかからないように横に流してピンで固定します。華やかさではなく、きっちり・すっきりとした印象を与えられる髪型にしましょう。

メイクもつい気合を入れてしまいがちですが、厚化粧にならないように気を付けつつ、ナチュラルなツヤ肌をめざします。

面接前日には、髪と肌のコンディションにも注意です。明るすぎる髪色やパサついた髪質になっている場合は、黒やダークブラウンに整えます。疲れや肌荒れが当日のメイクの妨げにならないよう、きちんと保湿ケアをして十分な睡眠をとりましょう。

妊娠中はマタニティ用のスーツもあり

幼稚園の面接と妊娠時期が重なるという場合は、マタニティ用スーツがおすすめです。体を締め付けず、脱ぎ着しやすいデザインでありつつも、体型をカバーして見た目を整えてくれます。

スーツによって授乳口がついていたり、お腹が大きくなっても対応できるように伸縮性があったりと工夫がみられるため、自分に合ったものを選びましょう。

もし、妊娠初期・中期でお腹が目立たない時期であれば、ゆったりと余裕をもって着られる一般的なワンピースと、ジャケットやカーディガンの組み合わせでも問題ありません。

面接当日の持ち物もチェックして

面接当日に持参するアイテムは、事前に確認しておきましょう。幼稚園から指定された持参必須のもののほかにも、持っておくと安心な便利アイテムもあります。

以下で紹介するアイテムをチェックし、自分に必要なものをあらかじめ選んでリスト化しておきましょう。

必要なもの

面接でまず欠かせないのが、受験票と幼稚園から指定された書類です。なくしたり折れ曲がったりしないように、クリアファイルに入れて持っていくとよいでしょう。そのほか、筆記用具とメモ帳は幼稚園からの当日の指示を書き留めるために用意しておきます。

うっかり忘れがちなのが、園内に入るときに履く家族分のスリッパと、靴を入れておくためのシューズ袋です。幼稚園によってはスリッパと靴箱が用意されていることもあるので、事前のアナウンスをしっかり確認しておきましょう。

ハンカチとティッシュは身だしなみの基本として、身に付けておきます。

備えておくと安心なもの

思わぬトラブルを想定して、予備のアイテムも用意しておくとよいでしょう。母親のストッキングが伝線したり、子どもが緊張しておもらしをしたりというトラブルはよくあるものです。

ほかにも、子どものケガや体調の変化を考え、絆創膏やウエットティッシュ、タオルやティッシュを用意しておくとよいでしょう。転んでケガをしたり、のぼせて鼻血を出してしまったりする子もいます。

面接当日に天気が崩れることも考えられるため、子ども用の雨具と予備の靴下、大人用の折り畳み傘を持参することもおすすめです。面接当日の朝からすでに天気が悪い場合は、子ども用のカッパと長靴、傘をあらかじめ用意しておきましょう。

大人の身だしなみにも注意し、シューズ用の防水スプレーやタオルを準備しておくと安心です。

退屈しのぎのアイテムも用意

面接当日は、なるべく子どもが機嫌よく過ごせるように、退屈しのぎのアイテムを用意しておくとよいでしょう。家で読みなれている絵本や、なぞなぞ、迷路などのゲームブックは暇つぶしだけでなく、子どもを落ち着かせる効果があります。

お絵かきグッズや塗り絵を持参してもよいですが、園の床・壁・椅子のほか、子どもの服が汚れないよう注意が必要です。音を立てないものであれば、手のひらサイズのおもちゃもよいでしょう。

ほかにも、ひと口サイズのお菓子やお茶は、子どもをリラックスさせるのにぴったりです。子どもがぐずったときには少しずつ与えましょう。

まとめ

幼稚園の面接は、園と自分たちの家庭が合うかどうかを確認する場といえます。希望の幼稚園にスムーズに入園するため、親子ともに面接にふさわしい服装で臨みましょう。

服装は派手なものや清潔感に欠けるものを選んでしまうと、悪印象となる場合があります。注意したい服装マナーを守りつつ、持ち物をしっかりと準備して面接に備えましょう。