小籔千豊が語る「僕とカメラと家族の関係」

第1回 論破王・小籔千豊が語る!痛快育児論
カメラの趣味が高じ、「コヤブガチピン写真館」(フジテレビONE)でハイアマチュアの腕前を発揮している小籔千豊を直撃! カメラに関しても独自の思想を持つ小籔が、カメラにハマった理由とは…!?

●家族写真は、非行防止にも役立つ!

“論破王”として高い人気を誇る小籔千豊。その素顔は礼儀正しく、こちらの質問に誠心誠意答えてくれる。真剣な受け答えのなかにも随所に笑いをインサートし、現場を和ませる様が実に印象的だ。番組では、アイドル・鎮西寿々歌と共に、カメラの腕を振るう小籔だが、そもそもカメラ好きになった理由とは?

「20歳の時、嫁はんが“おもちゃ箱にヤシカのエレクトロがあったんだけど…”と持ってきたんですよ。“このカメラ使えるんかな? とりあえずフィルム入れてみよか”となって…。触ってるうちにカメラの原理が知りたくなって、フリマでミノルタSRTスーパーを8000円で買ったんです。そこからハマって、嫁はんや芸人を撮るようになったんですね。でも、当時フィルム1本1000円する時代やったんで、結婚と同時にカメラをやめたんですよ、貧乏すぎて(笑)。家庭持ちの身としては贅沢過ぎる趣味やったんで…。その後、ありがたいことにデジタル化されて、長男が生まれたのをきっかけにまたやり始めたんです。『ガチピン』も間もなく丸2年になりますが、技術面に関してロケで学ぶことは多いですね」(小籔氏 以下同)

小学6年生の長女と幼稚園生の長男を持つ小籔。被写体は、圧倒的に家族が多いそうだが、そこにも彼のこだわりが感じられる。

「僕らみたいなアマチュアは、作品を撮ったとしても知れてるんですよ。だから僕は、身近な人や風景、部屋の中を撮ることがほとんど。感情を切り取るのが作品だとしたら、僕の写真は、時間を切り取る記録でしかないと思っています。子どもたちに“思い出をできるだけキレイに残すため”の写真なんですよ。だから僕は、父親になったら何でもいいからカメラを買って、写真の仕組みを知っておくことが大切だと思います」

小籔千豊が語る「僕とカメラと家族の関係」

家族の記録を残すための写真。そこにはこんな思いも…。

「小さい頃のことなんて、子どもが小6にもなると、結局忘れてますよね。動画もいいけど、嫁はんが鞄のなかに入れて回しっぱなしとか、そんなんも全部見なアカンでしょ(笑)。写真だったら5、6枚で思い返せます。あとは、将来子どもが巣立ち、親としての責務をまっとうしたとき、嫁はんと写真を見返して、“こんなんあったな”と話すために、撮ってる感じですね」

「家族写真は、非行防止にも役立つ!」と独自の発想を展開する。

「僕は、娘と息子が手をつないだり、嫁はんと仲良くしてるところをあえて撮るんですよ。そこには意図があって、高校生になって息子が反抗し始めて、嫁はんのことを“クソババア”とか言った時にこそ役立つのかな? と(笑)。嫁はん1人のときにやられたら、高校生の息子を抑えきれないかもしれないので、小さい頃、いかにかわいがられて育ったかという証拠を残すために撮っているんですね。反抗期が始まったら、愛情を注がれている写真を玄関の壁にバンと貼って、非行防止にしたいと思います(笑)。あとは僕が死んだ時、もしも遺産相続で子どもたちがもめたら、姉弟で手をつないでいる写真を死ぬ前には大きく引き延ばして貼って、姉弟仲が悪くならないようにという願いもあります」

家族の思い出を残すため…将来の非行防止のためにも!? まずは「コヤブガチピン写真館」を見て、アマチュアカメラマンの心得を学んでみては!?

(取材・文/蓮池由美子 撮影/田子芙蓉)

お話をうかがった人

小籔千豊
小籔千豊
1973年9月11日生まれ、大阪出身。1993年 NSC大阪校12期生卒業後、コンビ・ビリジアンとしてデビュー。解散後、吉本新喜劇に入団。他にも舞台、テレビ、ラジオ、映画など多方面で活躍中。「カクガリ君!〜確率をガリ勉して幸せになろう〜」(TBS系)、「ざっくりハイタッチ」(テレビ東京)ほか、多数出演。
1973年9月11日生まれ、大阪出身。1993年 NSC大阪校12期生卒業後、コンビ・ビリジアンとしてデビュー。解散後、吉本新喜劇に入団。他にも舞台、テレビ、ラジオ、映画など多方面で活躍中。「カクガリ君!〜確率をガリ勉して幸せになろう〜」(TBS系)、「ざっくりハイタッチ」(テレビ東京)ほか、多数出演。