●痛風とはどんな病気なのか
成人男性がかかりやすいと言われている痛風は、体内で増え過ぎた尿酸が原因で、発症すると足の親指や膝などの間接に強烈な痛みが走り、患部は赤く腫れあがるそう。およそ1週間~10日ほどで症状は治まるが、放っておくと発症を繰り返し、徐々に悪化。同時に発症の間隔も短くなり慢性関節炎になる。さらに、場合によっては尿酸塩が沈着し、尿路結石や腎障害などを引き起こす可能性もあるという。
では、夏に痛風患者が増えるのはなぜなのか? 原因は「発汗」。夏の暑さで汗をたくさんかくと体内の水分が減少。尿の量が減ってしまう。汗に含まれる尿酸はごくわずかなため、体内の尿酸値が上がってしまうようだ。これを防止するためには、麦茶や水などで水分補給をすることが重要だ。
●痛風に良い食品、悪い食品とは
痛風の原因となる尿酸は、体内のプリン体が放出・分解されて作られるので、痛風予防や悪化させないためには、プリン体を含む食品を過剰に摂りすぎないことが良いと言われている。
プリン体を多く含む食品は、レバーや魚卵、エビ、干物など。どれもビールのつまみにちょうど良いが、痛風の観点ではよくない組み合わせなのでご注意を。
プリン体が少ない食品は、コンビーフや豆腐、白菜、トマト、海藻類、うどん、米飯など。尿酸はアルカリ性から中性によく溶けるため、野菜や海藻類などのアルカリ性の食品を摂ると良いだろう。しかし、それ以上に大切なことは、肥満と偏食。太り気味な人はダイエットをし、日ごろから栄養バランスの良い食事を心がける。お酒が好きな人は休肝日を作るなどの工夫が必要かもしれない。
ちなみに、痛風患者の9割以上が男性と言われているが、女性でも発症する可能性はある。足の関節が腫れたり、痛みが出たりした際は、痛風かもしれないので病院で診察を受けよう。
(文・奈古善晴/考務店)