名前の由来のとおり、「風に吹かれただけでも痛む」ほどの激痛が襲う痛風。自分自身やご家族が発症、また予備軍と診断されてしまった場合、とっても心配ですよね。この記事では痛風の治療で重要となる食生活の改善で気をつけることやおすすめのレシピなどを紹介します。
そもそも痛風とは?痛風になってしまう原因は?
痛風になる原因として体の中にたまる尿酸が深く関係しています。
尿酸とは「プリン体」と呼ばれる物質が体内で分解されてできる老廃物のこと。血液中の尿酸値が高い状態が続きます。これを高尿酸血症といい、それら尿酸が結晶となり、関節炎として痛みを伴う症状が現れることを痛風と呼びます。
そのまま放置するといつの間にか症状が進行し、足の指の付け根や関節にまで激痛が走るというわけです。
「プリン体」って何?
痛風とセットでプリン体という言葉を耳にすることがあると思います。プリン体とは肉や魚、野菜など食物に含まれる遺伝子の構成成分のことです。プリン体は体内で分解されて尿酸に変化します。通常だとそのまま尿や便として体外に排出されますが、食事からのプリン体摂取量が増加し、尿酸量が排出能力を上回ると体内に蓄積されて痛風になります。
プリン体が多く含まれている食材と少ない食材
痛風の原因になるプリン体は、食材選びを気をつけることで摂取する量自体を控えることができます。食物に含まれる成分なので完全に避けることは難しいですが、プリン体と上手に付き合っていくために、多く含む食材と少ない食材をそれぞれ紹介していきます。
プリン体の多い食材
主に動物性食品に多く含まれています。
特に多いのは鶏豚牛のレバー類、魚介類である白子、エビ、イワシ、カツオなど。また、乾燥品である魚の干物や干し椎茸にも多く含まれています。干物は水分が蒸発していることでプリン体が濃縮しているからです。
野菜は肉や魚よりプリン体が少ないですが、その中でも多い食材はブロッコリースプラウトやほうれん草(芽)など芽の部分の食材です。大豆類は乾燥大豆が多く、納豆も枝豆や豆腐に比べるとプリン体が多い食材に含まれます。
プリン体が少ない食材
プリン体が少ない食材は卵や牛乳・チーズなどの乳製品、魚類加工品ではかまぼこやさつま揚げが挙げられます。
意外かもしれませんが、イクラやスジコなどの魚卵系も少ないです。
嗜好品の中だとチョコレートやコーヒーが当てはまります。特に、近年コーヒーに痛風を予防する可能性のある成分が見つかっています。
プリン体の多い食材を少ない食材に置き換えて食べることも意識してみてください。
参考:食品中プリン体含量(mg/100g)(公益財団法人 痛風・尿酸財団)、コーヒーを飲んで痛風予防(ファルマシア Vol.53)
配信: トクバイニュース