「コンブチャは元になる菌が含まれた株と原液さえ手に入れば、だれにでも培養できます。美容法として試すなら、家庭で培養するのがお手軽ですよ」
こう話すのは、『Kombucha Recipes Book 頑張り女子をケアする究極の発酵飲料「紅茶キノコ」レッスン』の著者であるWOONINさん。さっそく、コンブチャの培養方法を教えてもらった。
●コンブチャのつくり方
初めて家庭でコンブチャをつくる場合、まずコンブチャの株を入手しよう。スターターキットを販売している通信販売や、すでに培養している人から株分けしてもらうと良いそうだ。
「株を入手したら、次に用意するのは紅茶と水と白砂糖です。分量は500mlの水に対して、ティーバックが1個、白砂糖が3分の1カップ。紅茶を煮だしたら、紅茶が温かいうちに白砂糖を入れて全部溶かします。人肌くらいに冷めたら、株が入った瓶のなかに紅茶液を入れます。瓶は消毒、または煮沸してから使ってください。そして、瓶の口に布やキッチンペーパーなどの空気が通るものをかぶせて、輪ゴムや紐で止めます」
発酵させる期間の目安は、気温の高い夏なら2~3日、冬なら1週間ほどかかるそう。暖かい日は発酵が活性化するので、ぶくぶくと気泡が出てくるのが見えるとか。色は、だんだん紅茶の色が薄くなっていく。
「発酵を確かめるには、味見するのが一番です。最初に煮出したときに紅茶を味見してください。2~4日と日にちが経って、味が変わっていたら発酵しています。味噌や醤油って、手作りは家庭ごとに味が違いますよね。それと同じで、毎回同じ味にはできません。その人の家の味だと思って、神経質に考えずに育ててください。菌はたくましいので、放っておけばどんどん発酵していきますよ」
●コンブチャをまろやかに仕上げるコツ
ところで、旅行や出張で長く家を空ける場合、発酵食品であるコンブチャは大丈夫なのだろうか?
「空気に触れるとカビ菌がつく可能性があるので、株が液に浸かっていることが肝心です。コンブチャの液体は強酸なので、たいがいの雑菌は死滅しますよ。また、菌が強く、発酵が止まることがないので、発酵を遅くさせるなら蓋をしっかりとしめて、冷蔵庫にしまうといいでしょう。帰宅後に常温に出して蓋を開け、(発酵している)液体を少し残して、ほかは一度捨て、新しい紅茶を注げば、発酵が再スタートします」
ちなみに、初めて培養したコンブチャは結構酸っぱいそうだ。まろやかな味に仕上げるコツは、紅茶を継ぎ足しながら何回も発酵を繰り返すこと。そうすることで菌の数が増え、だんだんと酸味が和らいでいくそう。株が大きくなったらガラス瓶の大きさを変える。できあがったら、別のガラス瓶に入れて冷蔵庫で保存するといい。
自宅でも簡単にできるコンブチャ。菌の活性する様子を楽しみながら育ててみては?
(ノオト+石水典子)