「ダイエット中はトマトを食べるといい」などとよく聞きますが、実際トマトのカロリーはどのくらいなのでしょうか?甘く感じるトマトをたくさん食べて大丈夫なのか、気になりますよね。この記事ではトマトのカロリーや糖質だけでなく、ミニトマトやフルーツトマトとのカロリーの違い、ダイエット中のトマトに関する疑問などについて、管理栄養士が解説します。
トマトのカロリー(エネルギー)・糖質の量は?
トマトのカロリー(エネルギー)と糖質の量は以下の通りです(※)。
トマト100gあたりのカロリーは20kcal、糖質3.7gで、トマト小1玉(150g)あたりのカロリーは30kcal、糖質5.6gです。
トマトは全体の94%が水分なので、野菜の中でもカロリーが低いものに分類されます。トマトが100gあたり20kcalなのに対し、にんじん(30kcal/100g)、かぼちゃ(78kcal/100g)となっています。
水分量が同じ程度のもやし(15kcal/100g)、だいこん(15kcal/100g)と比べると若干カロリーが高いのは、糖質がこれらよりやや多いためです。
※参照:文部科学省ホームページ「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
トマトを使った加工品のカロリー・糖質の量
トマトを使った加工品100gあたりのカロリー・糖質の量は以下の通りです。
100gあたりのトマトジュースのカロリーは18kcal、糖質は3.3gで、トマト缶(ホール)のカロリーは21kcal、糖質は3.1gです。
この2つはそれぞれ、生のトマトと原料が違いますが、カロリーや糖質の量は生のトマト(20kcal・糖質3.7g/100g)とさほど変わりません。
トマトピューレ100gあたりのカロリーは44kcal、糖質8.1gと、生のトマトやほかの加工品と比べると高くなっています。これは原料の違いのほかに、加工する際に濃縮されており、水分量が少ないために起きる差です。
ダイエット中に知っておきたいトマトの知識
トマトは1玉食べても30kcalほどと、ダイエット向きの野菜のひとつです。さらに詳しく、ダイエット中に知っておきたいトマトの知識をご紹介します。
トマトよりミニトマトの方がカロリーが高い
100gあたりのカロリーを比べると、トマトは20kcalに対しミニトマトは30kcalと、ミニトマトの方がカロリーが高くなっています。これは、トマトに比べてミニトマトの方が糖度が高いことと、水分量が少ないことが理由として考えられます。
それでは、トマトの方がダイエット向けなのか?といわれれば、そうではありません。例えば毎日150g食べたとしても、トマトなら30kcal、ミニトマトなら45kcalと、その差は15kcalほど。気にしなくてよい程度の差です。
ミニトマトは包丁いらずで、トマトに比べて手軽に食べやすいという点もメリットです。また時季によりミニトマトの方が安く手に入ることもあるため、ダイエット中は上手に利用しましょう。
フルーツトマトはカロリーが高い?
フルーツトマトとは、トマト中の水分量が低くなるように完熟させた、糖度が高く甘いトマトです。通常のトマトの糖度が4~5度に比べ、フルーツトマトは10度以上のものもあります。
フルーツトマトのカロリーは、日本食品標準成分表には記載されていません。あくまで推測ですが、100gあたりのカロリーは40~44kcal程度と考えられます。
これは糖度1度を糖質1g(4kcal/g)と考え、普通のトマトに糖度5~6度分(=糖質5~6g)分のカロリーを上乗せしたものです。
目安の数値ではありますが、普通のトマトに比べ倍程度のカロリーです。ただしこれは、一般的な果物と同程度、またはやや低いくらいのカロリーなので、食べすぎに気をつければさほど気にしなくていいでしょう。
ダイエット中のトマトの上手な取り入れ方
ダイエット中は低カロリーの野菜を多く取り入れたいものですが、手軽に食べられるトマトはダイエット中にぴったりです。
例えば間食の一部をトマトに置き換えると、大幅にカロリーカットできます。水分が多く食べごたえもあるので、満足感も得やすいでしょう。
また食事の前にトマト1玉を食べることで、満腹感が生まれて食べすぎ予防に役立ちます。ほかにも、トマトに含まれる食物繊維が血糖値の急激な上昇を抑えてくれる効果も期待できます。
ダイエット中に毎日食べるなら、1日の目安は1玉程度、ミニトマトなら7~10粒程度がいいでしょう。トマトばかり食べていると、ほかの野菜からも摂るべき必要な栄養素が不足する可能性があります。さまざまな野菜をバランスよくいただきましょう。
配信: トクバイニュース