「いつかは綺麗なタワーマンションに」
「いつかは子供をのびのび育てられる一戸建てに」
そんなことを考える女性は、少なくないでしょう。
しかし、家は人生最大の買い物と言われるように、非常に高いものです。
そこで、多くの人は住宅ローンと呼ばれる、家の購入用資金の借り入れを行います。
ところで、住宅ローンの金利を知っていますか?
たとえば、東京三菱UFJ銀行では0.775%〜、住信SBIネット銀行では0.48%〜などなど。
カードローン等の10%超の金利と比較すると、あまりにも金利が低いですよね。
以前学んだように、リスクとリターンは、「リスクが大きければ、リターンも大きい」という関係にあります。
貸し手からみると、年収の何倍ものお金を一個人に貸し付けるのは、非常にリスクが高く思えますよね?
「この人が職を失ったら、お金が返ってこないかも」
「この人が事故で働けなくなったら、お金が返ってこないかも」
このような不安≒リスクがあるはずです。
であれば、金利は高くなってしまうはずです。
にもかかわらず、住宅ローンの金利は低く設定されています。
なぜでしょうか?
実は、住宅ローンは貸し手にとって、リスクが低いものなのです。
その理由を考えてみましょう。
以下が、住宅ローンの資料の一部です。
◆参考資料はこちら
ポイントは担保と保険です。
まず、担保から見ていきます。
住宅ローンを借りる際には、購入する家を担保にすることが条件となっています。
担保とは、「借りたお金を返せない場合は、担保に設定したものを貸し手にあげます」という制度です。
つまり、返済が出来ない場合は、買った家を銀行に引き渡さなければならないのです。
貸し手の視点から見てみると、お金が返ってこなくても家を売れば、お金を回収できるという仕組みになっており、貸し手のリスクを抑えることができるのです。
次に、保険について見てみます。
多くの場合、住宅ローンを借りると、団体信用生命保険に強制加入させられます。
団体信用生命保険というのは、住宅ローンの支払者が亡くなった場合に、ローンの残りを代わりに支払いますよという保険です。
夫を亡くした妻も、そのまま家に住み続けられるという安心を提供する制度なのですが、実は、貸し手にとっても安心な制度なんですね。
というのも、借りた人が亡くなってしまっても、生命保険会社が代わりに払ってくれるわけで、借りた人の死亡によるリスクがなくなるわけです。
つまり、担保と保険の二つの理由により、銀行は住宅ローンのリスクを低く抑え、低い金利での貸出を実現しているのです。
こうやって見ていくと、世の中はうまくできていますね。
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