揚げ物の「衣」を代用する方法
パン粉の代用品として実際にそれぞれの食材が代用品として活用できるのか気になりますよね。今回はコロッケを揚げて、その仕上がりでみていきます。カラッと揚がるかどうかや、揚げ色、時間などをみていき、★5段階で評価(星が多いほど高評価)していきます。
パン粉
そのままパン粉を使用したものです。このパン粉で作ったものを基準に他の素材のものを評価していきます。
揚がり方はカラっとしており、揚げ色も普段目にするようなきつね色に仕上がりました。揚げ時間は3〜4分ほどです。
サクサク度:★★★★★
揚げ色のつき方 :★★★★
揚げ時間の少なさ :★★
食パン
生の食パンをすりおろしたものをパン粉に代用しました。
揚げ色や時間はパン粉と差はありません。ただ、歯応えがパン粉よりやや欠ける印象だったので、パン粉ほどサクサクにしない方がいい方は食パンで代用すると口当たりが強くならずおすすめです。
サクサク度:★★★
揚げ色のつき方 :★★★★
揚げ時間の短さ :★★
冷凍食パン
冷凍した食パンをそのまますりおろし、パン粉として使ったものです。
パン粉に比べてこちらも揚げ色や時間に差はありません。カラッと揚がっていて、衣が食パンのすりおろしより更に抑えめ。口当たりが良くなりました。
サクサク度:★★★★
揚げ色のつき方 :★★★★
揚げ時間の短さ :★★★
米粉
最近はスーパーでもよく見かける米粉。グルテンフリーという言葉もあるように、アレルギー対策を必要とする方は米粉を代用にするのがおすすめです。
食感も程よくサクサクで焼き色もしっかりつきますが、パン粉で揚げるより若干早めに油から出した方が良いでしょう。
サクサク度:★★★★
揚げ色のつき方 :★★★
揚げ時間の短さ :★★★
おから
おからも衣として使えます。そのままではしっとりしているため、先にフライパンで炒って水分を抜いておきましょう。
おからのふんわりとした印象どおり、衣の仕上がりも比較的柔らかめ。揚げる時間はコーンフレークの次に早めなので、他のコロッケより早めに油から出すようにしましょう。
サクサク度 :★★★★
揚げ色のつき方 :★★★
揚げ時間の短さ :★★★★
コーンフレーク
朝ごはんでおなじみのコーンフレークもパン粉の代用品として使えます。
意外な使い方……と思う方もいるかもしれませんが、ザクザクとした食感がクセになるかも。
揚げる前に使用量を保存袋に入れて細かく綿棒で叩いておきましょう。パン粉よりも歯応えのあるカリッとした衣になります。なお、揚げていると次第に色が変化しますので、すぐに焼き揚げるようにしましょう。
サクサク度:★★★★★
揚げ色のつき方 :★★★★
揚げ時間の短さ :★★★★★
高野豆腐
「高野豆腐もパン粉の代用にできるの?」と思った方もご安心ください。高野豆腐は香りにクセもなく、しっとりしたコロッケになります。
使い方は簡単。高野豆腐を水に下ろさず乾燥した状態のまますり下ろすだけです。
見た目は揚げパンのようですが。中はホクホクの具材が楽しめますよ。
サクサク度:★★★★
揚げ色のつき方 :★★★
揚げ時間の短さ :★★★
おすすめは「コーンフレーク」!
コーンフレークで揚げることにより、パン粉以上にザクザクで食感が楽しめ、しかも時短で調理できることがわかりました。ザクザクの食感が好きな方はコーンフレークをあえて使ってもいいかもしれません。
パン粉の食感に最も近づけるなら、食パンをすり下ろすのがおすすめです!
ハンバーグの「つなぎ」を代用する方法
続いてパン粉をハンバーグのつなぎとして活用する際、他にどのような素材で代用できるのかみていきます。つなぎの役割としてチェックするのは、ハンバーグのくずれやすさやジューシーさです。こちらも★5を最大にして評価していくので、チェックしてみてください。
パン粉
通常のパン粉をハンバーグのつなぎに使った場合です。
皆さんが想像するハンバーグの弾力やジューシーさがありました。歯応えもあるので、柔らかすぎずちょうどよい食感のハンバーグになります。
くずれにくさ:★★★★★
ジューシーさ:★★★★
ここからは、パン粉を基準にして他の素材を使った際のつなぎとしての代用になっているか検証していきます。
食パン
食パンをすりおろしたものをパン粉の代用品として使いました。
肉同士の結着もあり、くずれることはありません。生の食パンのふんわりとした柔らかさがハンバーグにも感じられました。
くずれにくさ:★★★★
ジューシーさ:★★★
冷凍食パン
冷凍した食パンをすり下ろしてつなぎにしてみました。
冷凍食パンをすりおろした際にあったふんわり加減が、ハンバーグのつなぎにした際も現れていました。ジューシーというよりもふっくらとした印象です。食パンを代用して作ったハンバーグよりも、弾力によって高さが出ていました。
くずれにくさ:★★★
ジューシーさ:★★★
米粉
米粉を代用として使ったハンバーグは、しっとりしてやや柔らかい食感でした。ハンバーグのタネの結着もよく、崩れないので食べやすい仕上がりになっています。
くずれにくさ:★★★★
ジューシーさ:★★
麩
麩もパン粉として代用できるものの一つです。麩を使う場合には先に細かくする工程があるので、準備しておきましょう。
・麩を袋に入れて麺棒でたたき、細かくする
あらかじめつなぎとして使用する分量の麩を保存袋など、密閉可能な袋に入れます。その後、綿棒で全体を叩いて細かくなるまで続けます。
完全に粉になりきる前の、少し麩の破片の形がわかる程度のところでストップしておきましょう。
これでつなぎとして活用可能です。
麩をつなぎに使ったハンバーグは見た目からふっくらしているのが伝わってきます。麩はパン粉より吸水効果が高いので、ハンバーグの中に水分をしっかり閉じ込めてくれますよ。よりジューシーに食べたい方におすすめの代用品です。
くずれにくさ:★★★★
ジューシーさ:★★★★★
おから
おからを代用することでアレルギー対策にもなります。おからは衣の代用と違ってハンバーグのつなぎに使用する際は、乾燥の必要がないのでそのまま使いましょう。
ジューシーさはそこまで感じませんでしたが、焼いてもまとまっておりくずれにくさという点では合格です。混ぜている時から、柔らかい手応えがありお子さんが食べる際におすすめ。
くずれにくさ:★★★
ジューシーさ:★★
小麦粉
小麦粉はハンバーグの形を整えた後に、外側を軽く手でまぶすようにして使いましょう。パン粉の役割は水分を外に逃さないこと。小麦粉を表面にまぶすことで同じ働きをしてくれます。
こちらは表面は焼き上がりにしっとりとした食感になりました。
くずれにくさ:★★
ジューシーさ:★★★
片栗粉
薄力粉同様の理由で、片栗粉も代用品として使えます。片栗粉はとろみがでるので、食べる際にハンバーグとしてのまとまりがよい印象です。
くずれにくさ:★★★
ジューシーさ:★★
塩
つなぎの役割で塩をいれるのは、あまりやらない代用かもしれませんね。どうして塩がパン粉の役割になるのかというと、塩が肉のタンパク質を分解して粘り気を出すから。そして加熱することで、分解されたタンパク質が固まるので結果つなぎのような役割として作用すことになります。
こちらは他のつなぎに比べると少し崩れやすさはあり。ただ、しっかりとした弾力を楽しめます。入れすぎると塩っ辛くなるので、味を整える程度にしておきましょう。
くずれにくさ:★★
ジューシーさ:★★
白米
実は白ごはんもつなぎに使えます。はがまに残ったご飯を手でほぐしてから使いましょう。なお、炊きたてのご飯は肉ダネの脂を溶かしてしまいます。ある程度冷ましてから使うのがおすすめです。
白米の柔らかさが相まって、ハンバーグとしての柔らかみが更に加速しました。若干結着が甘いところがありましたが、家庭の中で1番身近な材料として白米はすぐ使えると思うので、もっちりした柔らかさを楽しんでください。
もしごはんつぶの食感が気になる方は、つなぎとして使う前にすりつぶしておくと気になりませんよ。
くずれにくさ:★★
ジューシーさ:★★★
つなぎなし
しっかり整型すればつなぎは不要かも?と思いたち、つなぎなしのバージョンでも作ってみました。
こちらは焼く際にはあまり問題はなかったですが、口に入れた際にバラバラする印象。やはり結着させる素材は何か取り入れた方がよさそうです。
くずれにくさ:★
ジューシーさ:★★★
一番おすすめは「麩」!なければ食パンや米粉でもOK!
最終結果はこちらのとおり。最もくずれにくく、さらにジューシーになる代用品はお麩でした。ただ、どこの家庭にも常備しているわけではないと思います。自宅にあるものの中で最もくずれにくいものを選んでみてくださいね。
配信: トクバイニュース