パスタを茹でるときに塩を入れる理由は?塩あり・塩なしで比較検証してみた

パスタを茹でるときに塩を入れる理由は?塩あり・塩なしで比較検証してみた

パスタを茹でるときお湯に塩を入れますが、なんとなく入れている方も多いはず。よく考えると「意味があるの?」「本当に必要?」と気になってしまいませんか?この記事ではパスタを茹でるときに塩を入れる理由を解説します。また塩を入れない場合と塩を入れる場合を比較して、仕上がりの差がどの程度出るのか、検証してお伝えします。

パスタを茹でるときに塩を入れる理由

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パスタを茹でるとき、どうして塩を入れるのでしょうか?理由を解説します。

塩味をつける

パスタを茹でるときに塩を入れる主な理由は、パスタに塩味をつけるためです。
パスタに塩で下味をつけることで、ソースとの味なじみをよくする目的があります。

「ソースで塩の味を調整すればいいのでは?」
「あとから塩をまぶせばいいのでは?」
・・・そう思うかもしれません。ですが茹でるときに塩を入れることで、パスタの中までしっかり塩味が入ります。市販のパスタソースを使う場合でも、手作りして味つける場合のどちらでも、パスタに塩味がついていることでソースとの一体感が出やすくなります。

麺にコシを出すのは本当?

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茹でるときに塩を入れることで、パスタにコシが出るという説もあります。
しかしこれに関しては一方で「塩を入れてもコシには影響しない」「塩の量が少ないと効果がない」ともいわれています。

調査したところ、なんとこのことについて調べた研究がありました(※)。
パスタを茹でるときの塩分濃度がパスタの硬さにどう影響するのかを調べたもので、塩を入れずに茹でた場合と、0.2%、1%、2%の塩分濃度で茹でた場合のパスタの硬さや水分の浸透を比較しています。

この結果によると、塩分濃度が高くなるほどパスタが硬く仕上がり、水分の吸収量も少なかったことがわかりました。パスタへの水分吸収が抑えられた結果、パスタが硬く茹で上がったことが考えられるようです。

この研究の結果から考えると、塩を入れて茹でることでパスタにコシを出す働きがある、といえるでしょう。

※参照:村上恵,ゆで水に添加する食塩の濃度がスパゲティの硬さに及ぼす影響,日本家政学会誌 2015 年 66 巻 3 号 p. 120-128

家庭料理なら塩分濃度は0.5~1%がおすすめ

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パスタにコシを出すためには、2~3%もの塩分濃度が必要といわれており、プロもこの塩分濃度で茹でることがあるようです。先ほど紹介した論文でも「塩分濃度が2%のものが最もパスタの茹で上がりが硬くなった」という結果だったことも考えるとこの説は当たっていると考えてよいでしょう。

ただし、この塩分濃度だとパスタがしょっぱくなりすぎてしまいます。海水の塩分濃度が3%強なので、海水に近いしょっぱさです。

プロの場合はソースの塩分で味を調整するようですが、家庭で市販のパスタソースを使ったり、レシピを見てソースを作ったりする場合は、かなりしょっぱく感じてしまうでしょう。また塩分の摂り過ぎに繋がる恐れもあります。

そのため家庭では「コシを出す」というよりは「塩味をつける」という意味で塩を利用し、0.5~1%程度の塩分濃度(お湯1リットルに対し小さじ1~2の塩の量)にしておくのがいいでしょう。

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