●多くの親が悩む子育ての負担・不安とは
0~15歳の子どもを1人以上持つ人(626人)に対して、子育てをしていて負担・不安に思うことがあるかを質問したところ、「どちらかといえばある」(43.6%)がもっとも多く、次点は「とてもある」(28.8%)、「どちらかといえばない」(13.8%)、「ない」(7.8%)、「わからない」(5.9%)となった。「どちらかといえばある」「とてもある」を合わせると、約7割の人が子育てに対して、何かしらの負担・不安を抱いているようです。
では、具体的にどんなことに悩んでいるのでしょうか? 複数の項目を用意し、あてはまる項目をすべて選択してもらったところ、もっとも多かったのは「子育ての出費がかさむ」(46.2%)となり、次点は「将来予想される子どもにかかる経済的負担」(40.8%)という結果になりました。出産から大学卒業までにかかる総額が1000万円や3000万円と言われることもあるので、子育て費用は大きな悩みのひとつかもしれません。
他には、「子どもが病気のとき」(33.3%)、「自分の自由な時間が持てない」(30.1%)、「子育てによる精神的疲れが大きい」(27.8%)を選択する人が多い結果となっています。例えば、共働き夫婦の場合は、子どもが病気になってしまうと、どちらかの仕事に支障をきたす可能性もあるでしょう。また、子育てをしていると自由の時間がなくなり、精神的にも肉体的にも疲れが溜まることも考えられます。夫婦で協力したり、たまには自分やパートナーの親に子どもを預かってもらったり、何かしらの方法で息抜きができるような環境づくりをしておくとよさそうです。
前述の項目よりは少ないですが「子どもを通じての親同士の付き合いや人間関係がわずらわしい」(15.2%)と思っている人も。最近では、ママ友同士のトラブルやストーカー、迷惑行為が話題になることがあり、実際に人間関係で悩んでいる人も少なくないのかもしれません。
子育ての負担・不安は、場合によっては育児ノイローゼなどにもなりかねません。「つらいな」と感じたら、1人では抱え込まずに周りに相談するといいでしょう。
(文・奈古善晴/考務店)