【管理栄養士が解説】オクラの栄養と期待できる効果|効率よく栄養を摂る方法とは

【管理栄養士が解説】オクラの栄養と期待できる効果|効率よく栄養を摂る方法とは

夏が旬のオクラは、ネバネバしていて身体によさそうなイメージがありますよね。実際オクラにはどのような栄養が含まれ、どのような効果が期待できるのでしょうか?また冷凍や加熱によって栄養素は減ってしまうのか、気になる方も多いはず。この記事では、オクラの栄養について管理栄養士が解説します。

オクラに含まれる栄養素と期待できる効果

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オクラはビタミンやミネラル、食物繊維などのさまざまな栄養素が摂れ、不足しがちな栄養素の補給にぴったりの野菜です。オクラ100g(約8~10本)あたりに含まれる栄養素は以下の通りです。

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※18~64歳男女の平均値を使用しており、個人に必要な量を意味するものではありません

続いて、それぞれの栄養素と期待できる効果について、詳しく解説します。

骨粗しょう症の対策に【カルシウム】

オクラ100gあたり、92mgのカルシウムが含まれます。オクラは野菜の中でも、カルシウムが比較的多いものに分類されます。カルシウムが多いイメージのある牛乳は、100gあたり110mg含まれているので、牛乳の8割ほどの量が含まれている計算です。

カルシウムは不足が続くと、将来の骨粗しょう症の原因のひとつになります。日本人はカルシウム摂取量が不足気味なので、意識して摂りたい栄養素です。カルシウムというと牛乳や乳製品などのイメージがありますが、オクラなどの色の濃い野菜にも含まれるので、さまざまな食べ物から補給しましょう。

野菜不足の方は気をつけたい【葉酸】

オクラに含まれる葉酸は、100gあたり110mgです。これはだいこんの3.3倍、にんじんの4.8倍と、ほかの野菜に比べると多く含まれています。100gで1日に必要な量の約46%を補給できます。

葉酸は不足することで貧血の一因となったり、血清ホモシステイン値という動脈硬化の引き金になる値を高くしてしまったりすることが知られています。

野菜が不足気味の方や、偏食のある方は葉酸不足になることがあるため、葉酸を補給できるオクラを積極的に取り入れるといいでしょう。

血圧やむくみ対策に【カリウム】

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オクラ100gには260mgのカリウムが含まれます。野菜の中でみると平均的な量ではありますが、カリウムは不足しがちな栄養素なので、オクラが不足解消に役立ってくれます。

カリウムはナトリウムを排出してくれる働きがあり、塩分の摂りすぎの調整に欠かせません。塩分の摂りすぎで起こる高血圧の予防や、むくみの対策に役立ちます。

カリウムはご飯やパン、麺といった穀類にはあまり含まれていません。食事が炭水化物に偏りがちな方や、外食が多いなどの塩分の摂りすぎが気になる方はしっかり補給しましょう。

腸内環境を整える【食物繊維】

オクラ100gには、食物繊維が5.0g含まれます。野菜の中でも上位の量で、にんじんの2.1倍、レタスの4.5倍ほどの量です。

食物繊維は、便の材料となり便秘の改善に役立つだけでなく、腸内で善玉菌のエサとなり腸内環境を整えてくれます。腸内環境を整えることで、感染症の予防になることや、発がん性をもつ腐敗物質が作られるのを防ぐことも知られています。

また血糖値の急激な上昇を防いだり、コレステロールを下げてくれたりする働きもあることがわかっています。食事のはじめにとることで効果が得られやすいといわれているので、オクラを使った料理は先に食べるといいでしょう。

※参照:文部科学省ホームページ 日本食品標準成分表2020年版(八訂)厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)厚生労働省 令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

オクラの栄養素は加熱や冷凍で減ってしまう?

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オクラに含まれるビタミンやミネラルは、加熱などの調理で減少してしまいますが「栄養がなくなる」というわけではありません。また冷凍では、ビタミンやミネラルなどの栄養素に大きく影響することはなく、冷凍のオクラでも十分に栄養素を摂ることができます。

オクラの栄養素をムダなく摂るには、加熱によって栄養素が壊れすぎてしまわないように、加熱時間を短くすることがポイントです。茹でる場合は1分程度を目安にし、茹ですぎないように気をつけましょう。

またビタミンやミネラルなどは水に流れ出てしまう性質もあるため、茹でるよりも電子レンジで加熱する方が減少しにくくなります。電子レンジで加熱する場合は、生のオクラ4~5本あたり、600Wで30~40秒ほどが目安です。

またオクラは生でも食べられるため、やわらかく新鮮なオクラを見つけたら生で食べるのもいいでしょう。

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