季節の変わり目には胃腸を労わりましょう
今年は5月5日が立夏、その前の4月17日から5月4日が春の土用です。
五行説で土に分類される五臓は脾(消化器、胃腸)。季節の変わり目は不調が出やすいときなので、春夏秋冬の土用のたびに胃腸の調子を確認してみるとよいですね。
胃腸は気や血を生み出す、からだの土台となる大切な臓器。どの臓器よりも重要だといってしまってもよいほどです。コロナのストレスは相変わらずですし、入学や異動などで新しい生活が始まって忙しくしているひとも多いこの時期は、胃腸の不具合を感じているひとも多いはず。そんなかたは、特にしっかりと労わってあげてください。
今回は、ちょうど旬を迎える絹さやと新じゃがを使い、胃腸を労わるアンチョビ炒めのレシピをご紹介します。簡単すぎてこのコラムでご紹介してよいものかと少し悩みましたが、このおいしさを味わっていただきたくてチョイスしました。
ぜひシャキシャキ食感と鼻に抜ける青っぽい香り、素材のもつ甘さを楽しんでください。
絹さやと新じゃがはどちらも胃腸をケアして元気を補いますが、絹さやはさらに利尿作用があるため、少し先の梅雨への準備として今のうちから体内の水はけを良くしておくのにぴったりの食材。一日の中での寒暖差が残っている今はまだあまりからだを冷やしてしまいたくないところですが、からだを冷やさずに水分を排出する点も絹さやをおすすめしたい理由です。
気温がもっと高くなってきたら、その頃が旬のきゅうりやスイカなどの瓜系食材を召し上がってください。からだにこもった熱やほてりも鎮めます。
まさに旬のものはその時期に必要なものがほとんど、自然はよくできているものだなぁと感心するばかりです。旬の食材が何かがわかりにくいかたは、スーパーでどーんとたくさんスペースを割いてあってお値段もお手頃になっているものを選ぶようにしてください。
【5月のからだケアレシピ】「絹さやと新じゃがのアンチョビ炒め」
材料(2人分)
・絹さや……100g
・新じゃが……1個
・アンチョビフィレ……大3~4枚
・黒こしょう……小さじ1/4
・エクストラバージンオリーブオイル……大さじ1と1/2
・塩……適宜
・粗挽き黒こしょう……適宜
作り方
1. 絹さやは筋をとって千切りにする。新じゃがは千切りにし、ボウルの水が透き通るまで水をかえて洗うようにしてさらし(長時間さらさない)、ざるにあげて水分をペーパーでふく。アンチョビは粗みじん切りにする。
2. フライパンにアンチョビとオリーブオイルを入れて火にかけ、温まったら絹さやとじゃがいもを加え、オイルで和えるように全体を大きく箸で混ぜながら強火でさっと炒める。軽くしんなりしてきたら黒こしょうを加えて混ぜ、すぐに火からおろす。味をみて足りなければ適宜塩を加える。
火入れは生っぽいくらいでOKです。
頑張りどころは、2食材の千切り
メインとなる2食材以外の材料は、基本的にはエクストラバージンオリーブオイルとアンチョビ、こしょうのみ。
下ごしらえも調理工程もシンプルですが、がんばっていただきたいのが新じゃがと絹さやのメイン2食材の千切り。できるだけ細いほうがおいしいです。
絹さやの千切り
写真のように、筋を取ったものからまな板に少し重ねるように並べていき、それを端から切っていけば切りやすいです。
新じゃがの千切り
スライサーで薄くスライスしたものを絹さや同様少しずらしながら並べて切ってみてください。
今回はスライサーを使いましたが、にんじんのように硬いわけではないので、スライサーを使わなくても包丁で十分細く千切りできると思います。
切った後は水を替えながらよく洗ってでんぷんを落とし、ペーパーでしっかりと水分を切れば失敗なくおいしくできあがると思います。
タンパク質に添えて召し上がれ
できあがりの量に驚かれるかもしれませんが、きっとぺろりと完食していただけるはず。
主菜になるタンパク質に添えて召し上がってください。
私は先日、パリパリに焼いたチキンに柚子胡椒を添えたものと一緒に食べました。合わせる主菜によって、仕上げに鍋肌からじゅわっとお醤油を加えてもおいしくいただけます。
配信: おうちごはん