【管理栄養士が解説】玉ねぎのカロリーは?調理法や品種による違いについて

【管理栄養士が解説】玉ねぎのカロリーは?調理法や品種による違いについて

さまざまな料理に活躍する玉ねぎですが、ほかの野菜に比べるとカロリーは高いのでしょうか?また調理法や品種によってカロリーがどのように変化するのか知っておくと、ダイエットや健康作りにも役立ちます。この記事では玉ねぎのカロリー・糖質のほか、調理法や品種によるカロリーの違いについても管理栄養士が解説します。

玉ねぎのカロリー(エネルギー)・糖質の量は?

玉ねぎのカロリー(エネルギー)と糖質の量は以下の通りです(※)。

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玉ねぎ100gあたりのカロリーは33kcal、糖質は6.9gです。

玉ねぎ1玉200gの可食部は188gで、カロリーは62kcal、糖質は13.0gです。玉ねぎの廃棄率は6%なので、1玉200gの場合は可食部が188gとなる計算です。廃棄部分には、皮とヘタ、芯の部分が含まれます。

ほかの野菜と比較するとカロリーはやや高い

玉ねぎは野菜の中でもカロリーがやや高い野菜に分類されます。玉ねぎが100gあたり33kcalなのに対し、もやし(15kcal/100g)、トマト(20kcal/100g)です。

これは、もやしやトマトといった野菜に比べて玉ねぎの水分量が少なく、糖質の量が多いためです。

しかし、かぼちゃ(78kcal/100g)やさつまいも(126kcal/100g)といった甘みを感じる野菜や芋類に比べると、糖質が少ないためカロリーは低くなっています。

ダイエット中の方などでカロリーが気になる方でも、玉ねぎは気にせず食べて構いません。カロリーが高めといっても、100gあたり33kcalであり、1玉食べても62kcalほどです。ダイエット中はとにかく野菜をたっぷり食べたいため、玉ねぎを含めさまざまな野菜をいただきましょう。

※参照:文部科学省ホームページ「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

玉ねぎは加熱するとカロリーが高くなる?

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玉ねぎは加熱すると甘くなりますが、加熱したからといってカロリーが高くなるわけではありません。

玉ねぎが加熱により甘くなるのは、加熱することで辛み成分である硫化アリルが減少すること、水分が蒸発することで糖濃度が上昇することなどが理由と考えられています。

加熱により水分量が減り、重さが軽くなるので見かけ上はカロリーが増加しますが、玉ねぎそのもののカロリーは変化しません。ただし、油を使って炒める場合は油のカロリーがプラスされるので、カロリーが高くなります。

加熱したものでも生でも、好みに応じていただきましょう。

品種によるカロリーの違い

紫玉ねぎ(レッドオニオン)と新玉ねぎなど、品種によるカロリーの違いは以下の通りです。

紫玉ねぎ(レッドオニオン)

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紫玉ねぎは薄皮が赤紫色をした玉ねぎで、レッドオニオンとも呼ばれます。辛みが少なくサラダなどの生食にむいています。

日本食品標準成分表(2020年版・八訂)によると、100gあたりのカロリーは34kcal、糖質は7.3gです。普通の玉ねぎより1kcal高く、糖質は0.4g多いですが、ほとんど変わらないといっていいでしょう。

新玉ねぎ

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新玉ねぎは収穫後すぐに出荷される玉ねぎで、みずみずしく辛みが少なく、生食にむいています。

新玉ねぎのカロリーは、日本食品標準成分表には掲載されていません。普通の玉ねぎに比べるとみずみずしく水分が多いため、カロリーも若干低い可能性が考えられます。とはいっても、大きくカロリーが変わることは考えにくく、気にするほどの差はないでしょう。

玉ねぎに期待される効能とは

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玉ねぎを食べることで期待される効能をご紹介します。

食物繊維&オリゴ糖で腸内環境を整える

玉ねぎは食物繊維とオリゴ糖を含み、腸内環境を整えるのに役立ちます。

玉ねぎ100gあたりの食物繊維の量は1.5gです。これはレタス(1.1g/100g)やもやし(1.3g/100g)と同程度の量で、野菜の中でとくに多いというわけではありません。

ただし、玉ねぎのよい点はオリゴ糖を含むところ。オリゴ糖は腸内で善玉菌のエサとなり、善玉菌が住みやすい腸内環境を作ります。

善玉菌は、食べ物に含まれる乳酸菌をとることで増えてくれます。玉ねぎと合わせて乳酸菌を含む、味噌、チーズ、ヨーグルトなどの発酵食品を使ったメニューと組み合わせて食べるのがおすすめです。

血液サラサラ効果を期待!

玉ねぎの辛み成分である硫化アリルには、いわゆる「血液サラサラ効果」が期待されています。硫化アリルは水溶性で熱に弱いため、水にさらさずに生で食べることが勧められています。

ただし、玉ねぎを毎日食べたからといって効果を期待しすぎるのは禁物です。心疾患や脳血管疾患の原因となる動脈硬化を防ぐには、毎日の食事で偏りなく栄養を摂ることが大切です。玉ねぎをうまく取り入れながら、バランスのよい食事を心がけましょう。

※参照:北陸農政局「今月の園芸特産作物:5月 たまねぎ」

むくみ対策にもおすすめ

玉ねぎに含まれるカリウムは、むくみの原因となるナトリウムを排出してくれる働きがあります。

玉ねぎ100gあたりにはカリウムが150mg含まれています。ほかの野菜に比べて多いわけではありませんが、野菜はカリウムのよい供給源なので、玉ねぎを含めたさまざまな野菜から補給しましょう。

カリウムは水に流れ出やすい性質があるので、玉ねぎを生で食べるときは水にさらす時間を短くするのがポイントです。

外食などが続き、塩分の摂りすぎがとくに気になるときには、カリウムをたっぷり摂れよう、玉ねぎをはじめとした野菜を積極的にいただきましょう。

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