授乳中のママは緑茶を飲んでもOK!飲みすぎには気をつけて
緑茶にはカフェインが含まれますが、飲む量に気をつければ授乳中のママが飲んでも大丈夫です。
カフェインを摂りすぎると、母乳の出る量が減少することがあります。
ママが摂取したカフェイン量の約0.06~1.5%が母乳に移行し赤ちゃんに影響を与えるといわれています。
赤ちゃんが母乳を介してカフェインを多く摂ると、興奮して眠れなくなることや、SIDS(乳幼児突然死症候群)の発症率が高まるという報告もあるため、ママがカフェインを含む緑茶を飲むときは量に注意が必要です。
授乳中に緑茶を飲むとしたら、どれくらいの量なら飲んでいいの?
カフェインに対する体の反応は個人差が大きいため、日本ではカフェインを1日に摂ってよい目安となる量(摂取許容量)は設定されていません。
海外のデータを参考にすると、欧州食品安全機関(EFSA)では、「授乳中の女性については、1回あたりのカフェイン摂取200mg以下、習慣的なカフェイン摂取200mg/日以下であれば、健康リスクは生じない。」としています。
緑茶をはじめ、お茶の種類によって含まれるカフェインの量は異なります。
以下にお茶に含まれるカフェインの量を示したので、飲むときの参考にしてくださいね。
お茶の種類と含まれるカフェインの量
緑茶にも玉露・せん茶など様々な種類があり、含まれるカフェインの量にも差があります。
<お茶100mlに含まれるカフェイン量>
・玉露:160mg
・せん茶:20mg
・番茶:10mg
・ほうじ茶:20mg
・玄米茶:10mg
・ウーロン茶:20mg
・紅茶:30mg
※すべて浸出液に含まれるカフェインの量
水分補給をするときは、水やノンカフェインと表記されているお茶を利用するか、カフェインを含む飲み物であれば1日に飲んでも大丈夫な量をあらかじめ計量し、容器に準備しておくと便利です。
何かと忙しい子育てをしながら、余計な不安や心配をせずに飲むことができるので、気になる人はお試しくださいね。
ペットボトルの緑茶はどのくらいなら飲んでもいい?
メーカーによって差はありますが、500mlペットボトルの緑茶であれば、1本あたり50mg程度のカフェインが含まれます。
そのため、1日に摂りたい水分目安となる水分量1.5Lに相当する、500mlペットボトル3本程度であれば飲んでも問題はありません。
ただし、「濃い」「玉露入り」「抹茶入り」と表現されている緑茶になるとカフェイン含有量が多くなるため、飲むときは「緑茶」と書かれている普通のタイプを選びましょう。
商品のパッケージに記載されている栄養成分表示にカフェインの記載があればそちらを確認してください。
水出しの緑茶のほうがカフェインが少ないのでおすすめ
お茶の葉に含まれるカフェインは、お湯の温度が高いほど溶けだす性質があるため、水出しにすることでカフェインの抽出量を少なくすることができます。
カフェインには苦味もあるため、水出しにすることで苦味を抑えたお茶を作ることもできますよ。
ただし、お茶の水出しは抽出時間がかかるので、前もって準備するようにしましょう。
参考
・五十嵐隆(監修)、『授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)実践の手引き』公益財団法人 母子衛生研究会、2020年
・堤ちはる・土井正子編著、『子育て・子育ちを支援する子どもの食と栄養』、萌文書林、2018年
・日本食品標準成分表2020年版(八訂) 文部科学省ホームページ
– 著者: 山内 明菜/管理栄養士
– 監修者: 管理栄養士(MAMADAYS編集部)
配信: MAMADAYS(ママデイズ)