家計簿をつけるということ
家計簿をつけてお金の流れが分かると、支出全体に対する各項目の割合がつかめます。割合が多い項目の無駄を省くことで、支出の見直しができますね。住宅購入や教育費の備えといった長期の目標を意識して、定期的な貯蓄も可能になります。まずは公的機関が公表しているデータ(※1)を参考にしてみましょう。自分の収入に近いデータを見ることで家計比較ができます。平均はあくまでも目安なので無理に合わせる必要はありません。データを参考に「我が家では、この項目は収入の何%に抑えよう」というように、各家庭に合わせた目標を立てるとよいでしょう。
※1総務省「家計調査家計収支編(2016年)」調査期間2016年1月~12月。公表時期2017年2月17日
家計簿アプリを活用しよう
便利な家計簿アプリを活用しましょう。支出を入力すると自動的に合計を計算してくれます。レシートを撮影すれば項目分類を自動化してくれるので、楽に続けることが出来ますよ。
家計簿の使い方
家計簿は、つけただけで満足してはいけません。使いすぎている項目を把握し、改善の余地を見つけること」が次につながります。先月と比べて支出が増えてしまった項目について、「今月は何故(何が)多かったのか?」を一つ一つきちんと振り返ることで、抑えるべき無駄な支出を把握することができます。また、適正な支出だったかどうかの判断には、アプリのメモ欄が活躍します。例えば冷蔵庫など、そう頻繁には購入しないものは具体的な品名を記入しておきます。セール時にまとめ買いして予算オーバーした場合などもメモしておきましょう。特記事項がないのに、支出が増えている場合は無駄遣いと考えた方がいいです。翌月はその項目の購入を控えるなど、計画を立ててみましょう。
家計簿の見出し例
家計簿の見出しは、「住居費(住宅ローン)」「電気代」「水道代」「通信費(インターネット、電話代)」「被服費」「食費(外食費)」「小遣い」「医療費」「保険代」「日用品費」「大型固定費(固定資産税や車検など)」「ガソリン代」「レジャー費」「美容室、床屋」「交通費(電車、バス、タクシー)」「学校費(給食費など)」「教育費(塾など家庭での学習)」「灯油代(冬季)」など、細分化しておくと便利です。
住宅ローンは、金利の変化に合わせて借り換えも検討しましょう。また、インターネットなどの通信費は、プランによって大幅な削減も可能な場合があるので、見直した方が良い項目の一つです。支払いプランの見直し中は、携帯代、固定電話代、インターネット代というように、細分化して管理するのもおすすめです。大型固定費とは、固定資産税、車検、車の任意保険などです。
やりくりのコツ
上手にやりくりするコツは「通信費」「食費」「アプリを活用する」の3つです。
「通信費」は、格安キャリアへの変更がおすすめです。各社から色々なプランが出ていますので、各家庭にあったプランを選んで賢く節約しましょう。
「食費」は、最初にすべきことは、買物の回数を減らすことです。約一週間分の食料をまとめ買いし、買い足す場合も週1回で、できれば500円以内と決めます。買物に行くとつい予定になかったものまで買ってしまうことが多いという人は、極端ですが「用事がない時は買物に行かない」と決めると、無駄遣いを防げますよ。
手書きの家計簿は面倒という人は「家計簿アプリ」を活用するのがおすすめです。いつでもどこでも簡単に出来るのでおすすめです。家計簿を自動作成してくれるのはもちろん、統計情報と比べることでやる気を上げるアプリのような、便利なアプリがたくさんあります。色々と試して、自分が続けやすい機能のあるアプリを選びましょう。
家計簿は、最低3ヶ月は継続することをおすすめします。3ヶ月続けてみると、家計がどこに比重を置いているのかがわかります。まず支出を「見える化」することが大切なのです。
投資のすすめ
家計を見直してコツコツお金を貯めていっても、この低金利時代では、まとまった資金をつくることはなかなか難しいですね。「投資」も資金作りの手段の一つです。投資は元本が保証されないことは理解しておく必要がありますが、預貯金では難しい高い利回りを得られる可能性もあります。また投資では、「ジュニアNISA」や「つみたてNISA」などの税制優遇制度が活用出来るのが嬉しいですね。
ジュニアNISA
ジュニアNISAとは、2016年から始まった未成年(0歳~19歳)対象の少額投資非課税制度です。通常、株式や投資信託などの利益に対して20.315%の税金がかかりますが、ジュニアNISAでは年間80万までが非課税の対象となります(最長5年間)。この口座の特徴として、本人(子供)が管理・運用することはできず、親権者が代理で行います。原則として口座名義人(子供)が18歳にならないと払い戻し不可であるため、子供の大学資金など長期的な運用資金に向いています。
つみたてNISA
つみたてNISAは、2018年から始まった少額からの長期・積立・分散投資を支援する非課税制度です。商品が選びやすく、投資初心者や幅広い年代の方に利用しやすい仕組みになっています。年間投資額の上限は40万円で、特徴として非課税期間が他のNISAに比べて長く最長20年(最大800万円)です。投資信託やETFにより毎月積立で長期投資をしたい人向けです。販売手数料は無料。運用期間中の必要手数料も低めの商品が多く、利用者にはうれしい制度ですよ。
おすすめアプリ3選
手書きだと家計簿が続かないと悩んでいる人には、便利な家計簿アプリがおすすめです。レシートを撮影するだけと簡単なので、楽に続けられますよ。
Zaim
日本最大級の家計簿アプリ。レシートをスマートフォンで撮影すれば品目や金額を自動的に読み取ってくれるので、煩わしい手入力をすることなく家計簿がつけられます。また銀行やクレジットカードのWeb明細に接続し、入出金を自動で記録。円グラフや棒グラフなどもあり、家計の改善がしやすいですよ。
Kakeibon
レシート撮影するとアプリが自動振り分けしてくれます。金融機関と連携させれば、入力・計算・グラフ化も全て自動。証券口座、銀行明細、電子マネーの残高なども確認できます。節約に初めて取り組む場合でも、AIが使いすぎている費目を教えてくれるので便利!「Q&A」を見れば節約方法が正しいかもチェツクできます。Googleカレンダーとの連携でスケジュール管理すれば、使いすぎた日が一目で分かり便利ですね。ランキング形式で一年の支出を確認出来るので、来年の予算も立てやすくなります。
MoneyForwardMe
スマートフォンアプリ版では、レシートを撮影すればOK。自動で楽しく続けられますよ。銀行の入出金やカード履歴がカレンダーで表示されて、いつ何にいくら使ったかが簡単に分かります。収入や支出だけでなく項目まで自動分類しグラフ化してくれるので、推移が一目で分かり、支出管理も簡単に出来ますよ。各家庭で独自の分類ルールも作成出来るので便利です。入出金やカード払いなどを知らせてくれる、アラートメール機能が充実しているのも嬉しいですね。