地震や台風などの災害によって、停電を経験したことがある方もいるのではないでしょうか。停電になってしまった時でも生活に欠かせないのが、私たちの食材を保管してくれている冷蔵庫。予期せぬ停電時に備え、冷蔵庫の食材を守る対策方法について紹介します。
停電した時の冷蔵庫の保冷期間は?
停電した時に頭をよぎる、冷蔵庫の食材たち。冷蔵庫の保冷期間は、一般的に2〜3時間と言われており、停電時すぐに常温に戻ってしまうわけではありません。
しかし、いつ電気が復旧するかわからない状況では、冷蔵庫の保冷時間をなるべく長くキープしたいものです。
突然起こりうる停電でも、備えあれば憂いなし。停電時の対策として、日ごろから準備しておける冷蔵庫の使い方についてご紹介します。
停電時に食材を守る!冷蔵庫を使った備え
停電になってもあわてないための、日ごろから簡単にできる備えがあります。
【停電時の備え1】保冷剤代わりにも!ごはんやお茶を凍らせて保存
冷凍室に、ラップで包んだごはんや、水・お茶・スポーツ飲料などの冷蔵冷凍兼用ペットボトルを入れて保存しておきましょう。
●ごはんは小分けにして保冷剤にはさむ
ごはんを冷凍する場合、急速冷凍機能がある冷蔵庫なら、炊きあがったごはんをすぐにラップで包んで冷凍することができるので、解凍後もふっくらしたごはんが食べられます。急速冷凍機能がない場合は、湯気が立っているうちに、ごはんをラップで包み、粗熱をとってから保冷剤ではさんで冷凍保存すればOKです。ごはんをラップで包む際は、必ず小分けにします。
●ペットボトルは立てたまま凍らせる
冷蔵冷凍兼用ペットボトルは、キャップを上にして、ボトルを立てたまま凍らせます。なお、冷蔵冷凍兼用であっても、衛生面や耐久性の面で、中身を入れ替えて再利用はできないことに注意しましょう。冷凍ごはんや冷蔵冷凍兼用ペットボトルは、冷凍しておけば災害時に保冷剤がわりに使えるうえ、解凍すれば食料・飲料になるというメリットもあります。
【停電時の備え2】冷蔵室は7割程度を目安に食材を詰め込まない
冷蔵室に食材をぎゅうぎゅうに詰め込むと、冷気がまんべんなく循環しなくなるため、冷えが悪くなります。冷蔵室に入れる食材は容量の7割程度を目安にし、冷気の吹出口や吸込口をふさがないようにしましょう。
特に最上段は、停電した場合に、冷凍室から保冷剤や冷凍食品を移せるよう、少しスペースを空けておきたいものです。中段も、カレーやシチューを鍋ごと冷蔵できるくらいの、余裕をもたせた収納を心がけましょう。
野菜室は、野菜を重ねるのではなく、100円ショップなどで売られている野菜収納ケースや野菜保存袋を活用し、立てて収納すると長持ちするといわれています。なお、玉ねぎ、にんにく、かぼちゃ、ごぼう、いも類などは、カットしたものでなければ、野菜室ではなく、風通しなどに注意して常温保存することができます。また、追熟が必要なバナナやパイナップル、メロン、アボカド、パパイヤは、冷蔵庫での保存はやめましょう。
【停電時の備え3】冷凍室はきっちり詰めて収納する
冷凍室は、冷蔵室と異なり、食材や冷凍食品をすき間なくきっちり詰めておくことが基本です。凍った食材が保冷剤の働きをして、お互いに冷やし合うため、冷凍効率が高まるのです。冷凍食品や食材をきっちり詰めて、なおかつ使い勝手をよくするポイントは、以下の3つです。
【冷凍食品をきっちり収納するポイント】
①100円ショップなどにあるブックエンドを利用して、立てて収納する
②同じ形のものどうしをまとめる、保存容器は四角い形にする
③何が入っているのか、袋の上に油性ペンなどで書き入れておく
冷凍室にすき間なく冷凍した食材を詰めておけば、まさかの停電になっても、季節によっては(扉を開けない状態で)半日から丸1日くらい凍った状態が保たれるといわれています。
配信: UP LIFE