お酢はどんなもの選べばいいの?種類と特徴について
世界中のメーカーから様々な種類・タイプの酢が販売されています。あまりに多くの種類のものがありすぎて、何をどんな時に使うのかわからないという人もいるのではないでしょうか?そこで代表的な5種類をご紹介します。
【穀物酢】
米、小麦、玄米、とうもろこしなどの穀物1~2種類以上を1000ml中に40g以上使って作られています。原料は主に麦や米・トウモロコシなどが使われており、価格も安く設定され、一般的な食酢として幅広い料理で使用されています。さっぱりとした酸味で、クセがあまりないので煮物、中華、ドレッシングなど、和食・洋食・中華と様々な料理に使えます。日本の食卓に身近なお酢です。
【米酢】
穀物酢のうち、米を1000ml当たり40g以上使って製造されたお酢のこと。米の甘みとコクを活かしたまろやかな味わいです。加熱すると米酢の香りが壊れてしまうので、火を通さずにそのまま使用するのがオススメ。寿司・酢の物などの酸味が料理の味の決め手となるような料理に向いています。
【黒酢】
主原料に米・米麹・水を使用し、長期間じっくりと発酵・熟成して作ります。お酢の中でも、アミノ酸を多く含んでおり、中でも体には欠かせない必須アミノ酸も含んでいる健康に良い酢でしょう。独特のまろやかな香りとコクのある風味が特徴です。
黒酢に火を加えずに、水に薄めて、豊富な栄養分を効率的に摂取できる飲む酢としてオススメです。油を使った肉料理や魚料理に黒酢をかけると味がまろやかになり、後味もスッキリとします。黒酢あんかけなど、ソースとして使うのもオススメです。
【果実酢】
果実を1種類または2種類以上使用し、1000mlにつき300g以上使って製造されたお酢のこと。果実酢は「りんご酢」と「ワインビネガー(ぶどう酢)」が区分されており、その他の果実酢は単なる「果実酢」と呼ばれています。
果実酢は原材料に穀物が使われていないためアミノ酸の含有量は少ないですが、酸味が強く様々な味わいを楽しめます。果実を原料としているので香りはフルーティー。お酢の中でもクセがないのが特徴です。果実を原料としているため、ドレッシングやマリネ料理、水などに混ぜて飲むのもオススメです。
【ワインビネガー】
ワインビネガーはワイン(ぶどう)から作られている果実酢です。香りの高い品種のぶどうを使いアルコール発酵させて作られたワインを酢酸発酵させて作ります。フルーティーな香りときりっとした味わいが特徴。オリーブオイルと混ぜたドレッシングなどによく使用されます。
ワインビネガーは、赤ワインから作られる赤ワインビネガーと白ワインから作られる白ワインビネガーの2種類があります。赤ワインビネガーは、煮込み料理や油の多い肉料理や魚料理でコクとまろやかさを出すのにオススメ。白ワインビネガーは、素材の味をそのまま活かした料理に向いているため、鯛や魚介類などのカルパッチョやサラダのドレッシングなどにオススメです。
お酢を使って食中毒予防!
お酢には、防腐・抗菌作用があり、食べ物をいたみにくくする効果があります。防腐・抗菌作用にオススメなのは穀物酢。りんご酢などの果実酢には、菌の栄養分となってしまう砂糖などが含まれているため、あまりオススメできません。穀物酢は、小麦や米などの穀物とアルコールで作られたシンプルなお酢なので、菌のエサになるようなものが入っていないのです。
◆食器やお弁当箱、調理器具などを殺菌
キッチンペーパーをお酢に浸し、食器やお弁当箱(フタも含む)、調理器具を拭き、少し乾かします。基本は、よく洗って清潔にすることがオススメです。
※アルミ製のものは腐食の恐れがあるため、お酢による殺菌は注意が必要です。
◆毎日の料理でお酢を使う
サラダのドレッシング代わり、酢の物、ピクルス漬け、肉魚の味付けに使うなど、毎回の食事にお酢の一品を取り入れるのもオススメです。
また水分を多く含むご飯は細菌が増殖しやすいため、お弁当のご飯には、炊飯時にお酢を入れて(米3合に大さじ1程度)炊くと良いでしょう。酢の酸味は飛んでしまうのでほとんどなく、ご飯にお酢の成分だけが残ります(炊き上がったご飯にお酢を混ぜる際は、米3合に対して小さじ1程度)。
いかがでしたか?最古の調味料と言われているお酢。使い分けることで「美味しさ」と「栄養」を手に入れることができるでしょう。お酢の殺菌効果は食中毒対策にもなりますし、毎日の食卓に積極的に取り入れて夏を元気に乗りきりましょう。