コリコリとした食感が特徴のきくらげは、中華料理の定番食材です。きくらげはきのこ類の仲間ではありますが、どのような効能や栄養があるのでしょうか?今回はきくらげに含まれる栄養素や期待できる効能、また調理のコツやおすすめの食べ方について、管理栄養士が解説します。
きくらげに期待できる効能とは?
きくらげには食物繊維、ビタミンD、鉄などの栄養素が含まれます。これらに期待できる効能は以下の通りです。
食物繊維で便通を整える
きくらげには食物繊維が豊富で、腸内環境を整える働きが期待できるため、便秘の予防に役立ちます。
日本食品標準成分表によると、水戻しして茹でたきくらげ100gには5.2gの食物繊維が含まれています。これはほかのきのこ類に比べると多い量で、えのきたけの約1.3倍、ぶなしめじの約1.7倍の量と、豊富に含まれています。
ビタミンDが骨の健康を保つ
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きがあり、不足すると骨粗しょう症や骨折のリスクとなります。
骨の健康づくりといえばカルシウムのイメージがありますが、カルシウムとあわせてビタミンDを取り入れることが大切です。
鉄で貧血を防ぐ
きくらげには鉄が含まれ、鉄が不足することで起きる鉄欠乏性貧血の予防に役立ちます。貧血では動悸、息切れ、疲労感、頭痛といった症状が起こる場合があります。
とくに女性は月経により鉄が失われやすいため、意識的に鉄を摂りましょう。
※参照:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」,文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
きくらげを食べる際の注意点
きくらげを食べるとき、どのようなことに注意すればよいのでしょうか?ここでは、きくらげを食べる際の注意点についてお伝えします。
乾燥でも生でも必ず加熱する
きくらげを食べるときは、必ず加熱してください。きのこ類を生で食べると、食中毒やアレルギー症状の原因となることがあります。
乾燥させていないきくらげを「生きくらげ」と呼ぶことがありますが、生で食べられるという意味ではなく、加熱調理が必要です。
乾燥きくらげを水戻ししたものでも、生のものでも、どちらでも加熱するようにしましょう。
※参照:食品安全委員会「【読み物版】 [生活の中の食品安全 −毒キノコに気を付けよう− その1] 平成28年9月16日配信」
食べすぎないよう気をつける
きくらげは他のきのこ類や野菜に比べると食物繊維の量が多いため、食べすぎには注意が必要です。食べすぎにより、消化不良を起こすなどの健康トラブルに繋がる恐れがあります。
とくに消化能力の低い小さな子どもや、胃腸の調子が悪い方は毎日のようにたくさん食べないよう気をつけましょう。
配信: トクバイニュース