【管理栄養士が解説】バナナ=太るは誤解?カロリーとダイエット中の取り入れ方のコツ

【管理栄養士が解説】バナナ=太るは誤解?カロリーとダイエット中の取り入れ方のコツ

成熟具合でカロリーは変化する?

バナナは収穫後にも熟成が進み、日ごとに果肉がやわらかくなり、甘みが強くなります。甘さが増すとともに、カロリーもアップするのではないかと疑問に思いませんか?

厚生労働省から発表されている日本食品標準成分表には、成熟具合の異なるバナナの成分値の記載はありません。しかし実際のところ、バナナの成熟具合によってカロリーに違いはほとんど出ないと考えられます。

というのも、熟成することによって変化するのは糖質の種類。日が経つにつれて甘みを持たない「でんぷん」が、甘みのあるブドウ糖やショ糖などに分解されることがわかっています。つまり熟成したバナナの甘さが増すのには、糖質の種類が変化することが影響しているというわけです。

でんぷんもその他の糖質も1gあたりのカロリーは4kcalです。熟成が進む=糖質の量が増えるというわけではないため、バナナ自体のカロリーは熟成してもさほど変わらないと推察されます。

成熟具合でGI値は変化する?

GI値とは食後血糖値の上昇度をあらわした指標です。GI値が高いほど食後血糖値を上げやすいとされています。オーストラリアのシドニー大学が公開しているデータによると、バナナのGI値は熟成具合によって差があることがわかります(※)。

  • 熟していないバナナ…30
  • バナナ(生)…47
  • 熟したバナナ…52

※参照:シドニー大学「Glycemic Index Research and GI News」

バナナは熟成が進むとGI値が大きくなることから、十分に熟したバナナほど食べた後の血糖値が急激に上がりやすいと考えられます。血糖値が急上昇すると身体は脂肪をため込みやすくなるため、GI値だけを見ると、ダイエット中であればバナナは購入したらはやめに食べきるほうがよさそうです。

ただしGI値の測定には世界共通の基準がないため、同じ食品でも大きく異なるGI値のデータが生まれてしまったり、ほかの食べ物と組み合わせたときにはGI値が変わったりするという側面も持ちます。GI値はあくまでもひとつの目安として参考にすると安心です。

バナナを使ったスイーツのカロリーは?

ダイエット中でもバナナのスイーツを食べたくなることもありますよね。ここでいくつか、バナナを使ったスイーツのカロリーを紹介します。

バターやアイスクリームなど脂質の多い食材や、砂糖をたっぷりと使ったものはカロリーがグッと高まる傾向にあります。高カロリーのバナナスイーツを食べるときは、量に気を付けて楽しむようにしましょう。

市販のものであればパッケージの栄養成分表示を見て、カロリーを確認してみてくださいね。

バナナ蒸しケーキ(1個あたり118kcal)

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バナナ蒸しケーキ

バナナ、ホットケーキミックス、水または牛乳

調理時間:10分

※牛乳を使用したときのカロリー

バナナキャラメル バニラアイス添え(1人前301kcal)

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バナナキャラメル バニラアイス添え

バナナ、アイスクリーム(バニラ)、砂糖

調理時間:15分

バナナスコーン(レシピ半量あたり375kcal)

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バナナスコーン

バナナ、ホットケーキミックス、バター

調理時間:30分

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