年収300万円台家庭が陥りがちな“貧乏習慣”とは?

第2回 年収300万円台家庭が将来困らないために
日本人の平均年収が年々下がり続けるなか、サラリーマンの年収が平均300万円程度になる時代がやってくるといわれています。夫婦だけならともかく、子どもも抱えているとなると、決して楽な暮らしとはいえないでしょう。

年収300万円台家庭が陥りがちな“貧乏習慣”とは?

●無駄遣いにつながる行動は控えるべし!

しかし、低い年収を嘆いてばかりいても仕方がありません。「まずは家計に無駄がないか徹底的に洗い直しましょう」と話すのは、節約アドバイザーの丸山晴美さん。

「子持ちで年収300万円台の家庭でも、しっかり貯金しているママは多いんです。彼女たちは日頃から無駄遣いをしないためのルールをもっています。たとえば、ショッピングモールやコンビニに立ち寄らないというのもひとつの方法。レジャースポット等に訪れると、つい財布の紐がゆるみ、数千円があっという間になくなってしまいます。私の場合は、子どもが『買って買って』とうるさいので、スーパーなどには行かずに、すべてネットスーパーで購入しています」(丸山さん)

かくいう丸山さん自身も、お菓子が家にあるとすぐに食べてしまうので、買うこと自体を我慢しているとのこと。一度我慢が身につくと苦にならないそう。

●食べるものも手作りで出費を抑える

無駄遣いをしたくないなら、行動や習慣自体も変えるべきと丸山さん。

「お金を使ってモノを手に入れようとすると、キリがありません。これはあくまでも傾向ですが、年収300万円台のご家庭の話を聞くと、ペットボトルで飲み物を買っていたり、お酒やタバコといった嗜好品を我慢していなかったりと、必要以上の出費が積み重なっているように感じられます。我が家の場合は、水筒はマストですし、ヨーグルトも自分で作っていますし、果物の見切り品でジャムを作ることもあります。たまに贅沢をしたくなったら、ふるさと納税でゲットするなど工夫もしています」

このように家計をやり繰りして、無駄な出費をおさえることで、以外と掛け替えのない時間が手に入るかもしれません。

「ショッピングモールに行けば時間もつぶせますし、子どもも楽しそうにしてくれます。帰りにファミレスに行ってもいいでしょう。でも、それは将来のために残らないお金です。そして、いざとなったときに現金の貯蓄がないということになりかねません。いま年収300万円でギリギリの生活であるならば、まずは貯蓄のために何ができるかを優先で考えるべきです。子どもとは児童館や公園などを最大限活用し、体をつかって遊べばいいですし、ベランダや庭があるなら家庭菜園だってできるはず。そうした積み重ねによって、節約思考が鍛えられ貧乏スパイラルから抜け出せることにもなるのです」

考え方ひとつで行動は変わるもの。年収300万円台だからといって憂うことなく、お金を使わずに得られる豊かな暮らしを楽しめるように思考を転換することが重要なのかもしれませんね。

(構成・文:末吉陽子/やじろべえ)

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丸山晴美
丸山晴美
節約アドバイザー
ファイナンシャルランナー、消費生活アドバイザーなどの資格を持ち、身の回りの節約術や、ライフプランに添ったお金の管理運用など幅広くアドバイスしている。近著「まるっとわかる!お金の基本」(宝島社)
ファイナンシャルランナー、消費生活アドバイザーなどの資格を持ち、身の回りの節約術や、ライフプランに添ったお金の管理運用など幅広くアドバイスしている。近著「まるっとわかる!お金の基本」(宝島社)