年間を通して流通しており、お値段も比較的安価なことから毎日の料理に取り入れやすい小松菜。
栄養が豊富と聞きますが、実際どのような栄養素が含まれ、他の野菜と比べるとどのように優れているのでしょうか?
今回の記事では、小松菜の栄養素をはじめ、含まれている栄養素をムダにしないおすすめの食べ方について管理栄養士が解説します。
小松菜は他の野菜に比べて栄養豊富!
小松菜にはカルシウムやカリウム、鉄、ビタミンCなどの栄養素が含まれ、他の野菜に比べると含有量が多く、栄養豊富な野菜です。
小松菜と似たほうれん草も栄養豊富なイメージがありますが、実はカルシウムや鉄、ビタミンCの含有量は小松菜の方が優秀なのです。
100gあたりの含有量の違いを比較してみましょう。
見た目が似ているほうれん草に比べ、カルシウムは約3.5倍、鉄は1.4倍、ビタミンⅭは約1.1倍。他の野菜に比べても、より豊富な栄養素が含まれていることがわかります。
また小松菜は、野菜の中でもとくにカルシウム含有量がずば抜けて多いのが特徴的です。その量は牛乳より多く、牛乳100gあたりのカルシウム含有量110mgに比べ、小松菜は170mgと約1.5倍もの量が含まれています。
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
小松菜に含まれる栄養素と期待できる効能
小松菜はさまざまな栄養素が豊富ということがわかりましたが、具体的にどのような効能が期待できるのでしょうか?
便秘対策や健康づくりに「食物繊維」
食物繊維は腸内環境を整える働きがあり、便秘の予防や解消に役立ちます。
また食後の血糖値の急激な上昇や、血中コレステロール値を低下させる働きもあるため、血糖値や血中コレステロール値が気になる方は積極的に摂り入れましょう。
高血圧やむくみ対策に「カリウム」
カリウムには、余分なナトリウムを排出する働きがあります。そのため、ナトリウムの摂り過ぎによる高血圧の予防や、むくみ解消に効果が期待できます。
味の濃い食事が好きな方や、外食・コンビニ食をよく利用する方などは、減塩を心がけるのはもちろんですが、カリウムを意識して摂取するとよいでしょう。
骨の健康作りに「カルシウム」
カルシウムは、骨の健康づくりに必要な栄養素です。カルシウムが不足することで、骨の成長に影響したり、骨粗しょう症の原因になったりします。
骨の健康のため、カルシウムが豊富な牛乳などとあわせて、小松菜のようにカルシウムが含まれる野菜も取り入れましょう。
貧血予防に「鉄」
鉄は、鉄欠乏性貧血の予防に欠かせない栄養素です。貧血になると、動悸、息切れ、疲労感、頭痛といった症状を引き起こすことがあります。
とくに女性は月経により鉄が不足しやすいため、積極的に摂りましょう。
皮膚を健やかに保つ「ビタミンC」
ビタミンCはコラーゲンの生成に欠かせず、皮膚の健康維持に大切な役割があります。
ほかにも抗酸化作用があり、老化や動脈硬化、免疫力低下の原因となる活性酸素を取り除く働きもあります。
※参照:文部科学省ホームページ「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
配信: トクバイニュース