騒音トラブルに巻き込まれていませんか?
やっとの思いで条件をクリアした物件を見つけたのに、騒音トラブルに巻き込まれて嫌な思いをされている方も多いのではないでしょうか?
「騒音罪」というのも聞いたことがないし、警察に相談することなのかもわかりません。
本人に苦情をいえばもめるだろうし、「騒音」問題はどのように解決すれば良いのでしょうか?
今回は、騒音に悩む方、騒音トラブルに巻き込まれてしまった方に向けて
- 騒音に法規制はあるのか?
- 騒音に我慢ができない場合の対処法や対策
についてご紹介します。
騒音トラブルに悩んでいる方は参考にされ、落ち着いた生活を早めに取り戻されることを願います。
1、騒音トラブルの原因となる騒音の種類とは?
線路沿いや工事現場の近くにお住いの場合など、「業務で発生する騒音」にお悩みの方もいらっしゃると思います。
「業務で発生する騒音」の場合、苦情をいう相手はその業者であるとして明確であるうえ、「騒音規制法」が存在しています(騒音規制法については後述します。)。
本項では、もやっとしがちな「生活音の騒音」についてみていきましょう。みなさん、一体どのような騒音に我慢ができないのでしょうか。
(1)車やバイクなどのエンジン音
車やバイクなどのエンジン音が気になるという方はたくさんいらっしゃいます。
深夜の時間帯に近所でエンジンをふかす音などはトラブルの元です。寝付けなくなるのも無理はありません。
(2)子どもを叱る親の声
意外に迷惑に感じる方が多いのが、子どもを叱る親の怒鳴り声です。
子どもの喧騒はまだかわいいものと理解はできても、母親の叱りつける声は聞こえてくると不愉快だと感じられるケースが多くあります。
特に、木造アパートなどだと、隣の声が丸聞こえなどというケースも多いでしょう。
(3)大人数で集まり騒ぐ声
近所で飲んだ帰り道などの大人数が集まり騒ぐ声が耳障りだという騒音トラブルも増えています。
コンビニ前やお店の前、帰り道の住宅街などでは近所の人からクレームが来るポイントになるでしょう。
(4)子どもの声や足音
夜遅い時間帯の子どもの泣き声や騒ぎ声、上の階や下の階の足音などにイライラする人も多いでしょう。
騒音は、屈折率の関係で、空気の温かい上の階の方が遠くまで聞こえます。つまり、上の階に響きやすいのです。
そのため、足音などは下の階だけではなく上の階にも響きやすいので注意してください。
(5)ペットの鳴き声
ペットの鳴き声も生活騒音の一つです。
動物好きには癒しの鳴き声でも、動物に興味のない人には雑音にしか聞こえません。
(6)その他
身の回りの物から発する生活音も我慢できないケースがあります。
① 家庭用機器からの騒音
冷蔵庫や洗濯機、掃除機などの音が不愉快で我慢できないケースがあります。
昼間よりも夜間の方が音は響きやすく、夜間の家事には注意が必要です。
掃除機や洗濯機は床に直に振動を与えるため、集合住宅での使用には十分配慮が必要になるでしょう。
② 家庭用設備、住宅構造面からの騒音
空調機やお風呂、トイレの給水音、ドアの開閉などの騒音も、意外にも気になる方がいます。
お風呂やトイレは集合住宅では換気扇越しにつながっているため、比較的音が響きやすいのでしょう。
③ 音響機器からの音
音響機器の音も生活騒音です。
自分の趣味に合わない音楽やテレビなどの音は雑音にしか聞こえないでしょう。
また、ピアノやギターなどの楽器の音も不愉快に感じられるケースがあります。
2、生活騒音を規制する法律はあるの?
生活騒音に対する規制はあるのでしょうか。以下、みていきましょう。
(1)自治体の条例
例えば、大阪府では大阪府生活環境の保全等に関する条例第102条で「日常生活に伴って発生する騒音により周辺の生活環境を損なうことのないよう配慮しなければならない。」と定められています。
他の都道府県でも同じような条例を制定している地域は多いでしょう。
ただし、罰則がない場合がほとんどです。そのため条例自体の実効性は低いといえます。
そうは言っても、当該条例を制定した自治体に生活騒音について相談をすることで、場合によっては自治体から騒音の発生源に対して注意喚起をしてくれるかもしれません。
(2)軽犯罪法
軽犯罪法第1条14号には「公務員の制止をきかずに、人声、楽器、ラジオなどの音を異常に大きく出して静穏を害し近隣に迷惑をかけた者」は、拘留又は科料に処すると定められています。
「公務員の制止をきかずに」が要件となっていますので、まずは警察官等から制止してもらうことが必要であることがわかります。
人声、楽器、ラジオなどの音を異常に大きく出して静穏を害している方が近隣にいる場合は、まずは警察に相談してみましょう。
配信: LEGAL MALL