不動産トラブルが起こった際の相談先一覧がほしい!
不動産に関連したトラブルは、近年相談件数だけを見ると減少傾向にはありますが、依然として高い水準にあります。
リフォーム工事や売買のトラブルとなると、数百万、数千万円単位のお金が動くこともあり、深刻な問題です。
今回は、
- 不動産トラブルの種類や判例
- トラブルの相談先
- トラブルの予防方法
をご紹介します。ご参考になれば幸いです。
データ参照元:国土交通省「国土交通省及び都道府県䛻おける苦情紛争相談件数の推移」
1、不動産トラブルの相談先一覧を知る前に|よくあるトラブル:賃貸編
まずは、不動産賃貸借契約でよくあるトラブル事例をご紹介します。
(1)契約・入居時
契約の際、申込みを撤回しようとしたけれど認められなかったり、申込金を返してもらえなかったりするトラブルがあります。
(2)設備
あると思っていたエアコンがついていなかったり、すぐに電気のブレーカーが落ちたり、給湯器が壊れていたりするなど、設備に関するトラブルも多いです。
以前の入居者が設置したエアコンなどの取外し費用を要求される例もみられます。
(3)隣人や管理人
特にアパートなどの集合住宅では、騒音や共用設備の使い方などの問題で隣人や管理人との間でトラブルが発生することがあります。
(4)更新
賃貸借契約更新の際に、大家から「自分で使いたいから更新しない」と言われたり、聞いていなかった更新料を請求されたりしてトラブルが発生することがあります。
(5)解約・退去時
解約や退去時には、賃借人が原状回復費用をどこまで負担するかでもめるケースが多いです。
また、敷金がきちんと返還されずにトラブルが発生することもあります。
(6)オーナーチェンジ
不動産のオーナーが変わったときには、運営方針が突然変更されるケースがあります。
たとえば、ひとり用マンションだったのに突然同居可となり、後から入ってきた人と入居の条件を変えられるなどしてトラブルになる例などです。
2、不動産トラブルの相談先一覧を知る前に|よくあるトラブル:売買編
続いて、不動産売買でよくあるトラブルをご紹介します。
(1)媒介契約や取引態様
不動産仲介業者との媒介契約をめぐってトラブルになることがあります。
不動産仲介業者との契約形態は、一般媒介契約と専任媒介契約と専属専任媒介契約の3種類があり、それぞれ効果が異なるので、契約前にそれぞれの特徴を正しく理解しておく必要があります。
(2)契約に関して
契約締結の際、いったん申し込んだのに撤回されたり、解除したいのに解除させてもらえなかったり手付金を巡って争いになったりしてトラブルになることがあります。
(3)仲介手数料
不動産会社の仲介手数料関係でもトラブルが多いです。
仲介手数料と別途費用を請求されたり、建築条件付土地を購入したときに建物費用も上乗せされて仲介手数料を請求されたりするケースなどです。
(4)ローン
売買契約締結後に住宅ローンの審査に通らなかったり、途中で金利が上がって支払いが苦しくなったりするトラブルがあります。
(5)設備
購入した不動産に、予定していた設備が附随していないなどのトラブルです。
(6)隣人や管理人
マンション等を購入したときに隣人や管理人との関係がうまくいかないと、賃貸のように簡単に引っ越すこともできないので深刻なトラブルになりやすいです。
(7)マンションの管理規約
事前に聞いていなかった管理規約があってトラブルになる例があります。
たとえば「ペットOK」と聞いていたのに実際はダメであったり、窓を防音ガラスに変えようとしたときに管理組合から拒絶されたりする例があります。
(8)契約締結後のトラブル
契約締結後、一方が解約しようとしてトラブルになることがあります。
引き渡し後に瑕疵(欠陥)が見つかってトラブルが発生するケースもあります。
(9)悪徳な不動産業者
不動産業者が悪質で、売買契約時にきちんと物件の調査や重要事項の説明をしなかったために当事者が不利益を受けるケースがあります。
(10)管理・サブリース
不動産オーナーがサブリースを利用すると、契約更新のたびに家賃を下げられるトラブルがあります。
時にはサブリース業者が逃げたり破産したりするケースもあり、注意が必要です。
また、管理会社がいい加減な管理をしたことが原因で、所有者であるオーナーに責任が及ぶケースもあります。
配信: LEGAL MALL