プルーンの鉄分は多い?各栄養素の含有量や一日何個の摂取が良いのか管理栄養士が解説

プルーンの鉄分は多い?各栄養素の含有量や一日何個の摂取が良いのか管理栄養士が解説

鉄分が豊富で手軽に食べられるイメージのあるプルーン。貧血の予防や健康に良いといわれていますが、どんな栄養素が含まれていてどのくらい食べるのが適量なのか疑問に感じることはありませんか。

今回の記事では、「貧血の予防に最適なプルーンの目安量と効果的な摂取の仕方や組み合わせ」について、管理栄養士が解説します。

プルーンは生と乾燥で栄養価が違う?

プルーンは、生と乾燥で栄養価が違います。

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上記の表の通り、生のプルーンよりも乾燥したプルーンの方が、栄養価が高い事が分かります。そのため、少しの量で鉄分を効果的に摂るには、乾燥したプルーンがおすすめです。

鉄分とは

鉄分とは、私達の身体に必要不可欠なミネラルの1種で、赤血球のヘモグロビンに多く存在します。鉄分が不足すると、赤血球が減り、酸素の供給が不足します。その結果、集中力の低下・頭痛・食欲不振などの症状が現れることがあります。

鉄分には2種類あり、肉や魚に含まれるヘム鉄、野菜などの含まれる非ヘム鉄に分かれます。
ヘム鉄は非ヘム鉄よりも吸収が良く、ヘム鉄を利用する事で非ヘム鉄の吸収も良くなります。
また、動物性たんぱく質やビタミンCを一緒に摂る事で、吸収しやすくなります。

プルーンは貧血予防に効果的?

30~40代女性の場合、一日に必要な鉄分量は9mgです(※①)。また、厚生労働省による食生活状況の調査結果(※②)によると、平均の鉄分摂取量は30代女性で7.3mg、40代女性で7.6hgとされています。
そのため、日常生活で不足した約2.3~2.6㎎の鉄分をプルーンのみで補うためには、乾燥したプルーンⅠ個を10gとして計算すると約20〜23個の摂取が必要となります。仮に、乾燥プルーンを20個食べた場合の栄養素は次の通りです。

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上記の表の通り、カロリーと糖質が多めになります。そのため、貧血の予防にある程度有効であるものの、日常生活で不足した鉄分をプルーンのみで補うのはあまり現実的ではないといえます。あくまでプルーンは、鉄分摂取の補足的な役割に留めた方が良いでしょう。食べ過ぎは避けて、適量を摂取してください。
間食をする場合は100kcal程度に抑えることが望ましいため、乾燥プルーンを食べる場合は5個程度が適量であるといえます。乾燥プルーン5個あたりの栄養素は次の通りです。

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※①厚生労働省発表資料:https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0529-4aq.pdf
※②栄養素等摂取状況調査の結果:https://www.mhlw.go.jp/content/000711006.pdf(p.72)