シャキシャキで栄養たっぷりのほうれん草
ビタミンやミネラルなどの栄養素が豊富な「ほうれん草」。
緑黄色野菜の代表ともいえる野菜です。
一般的には秋から冬にかけて旬を迎えるほうれん草ですが、最近はハウス栽培で1年中収穫できるように農家さんが努力を重ねてくださっているので、スーパーでも一年中手に入りやすい野菜となりました。
普段の食卓に積極的に取り入れているという方も多いと思いますので、今回はそんなほうれん草のおいしい味わい方について、ほうれん草専門の農家さんに教えていただきました。
生産者から直接食材が購入できる産直通販サイト「食べチョク」 さんとのコラボレーションでお届けします。
レシピを教えてくれる生産者さんは
とんぼ農園さん
今回ほうれん草のとっておきレシピを教えてくださったのは、佐賀県神埼市脊振町の標高350mにある山の畑でほうれん草を栽培している「とんぼ農園」さん。
新規で就農してから約20年間、ほうれん草だけに一点集中して栽培をしてきたほうれん草専門の農家さんです。おいしく魂の入ったやさしいほうれん草を多くの方にお届けすべく、日々野菜づくりに向き合っています。
善玉菌を使った土中発酵農法
とんぼ農園では、土中発酵させる農法を取り入れています。なんと、畑を人の胃腸に見立てて土づくりを行っているんだそうです。
胃腸が綺麗で元気な人は健康な人が多いのと同じで、土が綺麗で元気であれば健全な作物が育つという考え方。つまり、土の中で善玉菌が快適に過ごせる環境を整えることが大切で、畑全体に善玉菌を増やすことで、健全でおいしく香り高い作物が育つんだそうです。そしてこの土作りこそがとんぼ農園の肝になっています。
こだわった土作りを行っているため、市販されている堆肥は使用しません。
畑に入れるモノはかなり吟味し、しっかりと実験を行って効果を確認した上で、菌を投入しているとのこと。ちゃんと素性がわかっている菌のみを扱うことで、その後の原因究明も容易になり、高度な品質管理が可能になります。
あえて少量の化学肥料を使用
とんぼ農園では、有機肥料をメインで使用していますが、あえて少量の化学肥料も使用しているんだそうです。
有機肥料には必ずリン酸とカルシウムが含まれていて、多様するとこのリン酸とカルシウムが土壌にたまって土中の栄養バランスが崩れてしまいます。そうなると特定の養分しか吸収できなくなるなど、様々な悪影響が出てきてしまうんだそうです。
弱点であるリン酸、カルシウム過剰をクリアするために、あえてリン酸とカルシウムがほとんど入っていない化学肥料を少量入れてバランスを保ちます。足りない要素をピンポイントで補うサプリメントのイメージだそうです。
このように有機肥料、化学肥料それぞれのメリットとデメリットを考えた上で、作物にとって良いと思ったものは積極的に取り入れながら試行錯誤し、答えを導き出しながら栽培するのがとんぼ農園流。
これまでの経験や実験結果を常にフル活用して、頭から煙が出るほど考えながら日々ほうれん草作りに取り組んでいるんだそうです。そうやってしっかりと考え、愛情を込めて育てた結果、健全で甘くておいしい作物ができあがります。
配信: おうちごはん