
●花粉症と梅
花粉症の原因は、アレルギー反応を引き起こす「ヒスタミン」が分泌されること。一般的な花粉症対策の内服薬は、このヒスタミンの分泌を抑える抗ヒスタミン薬がよく用いられていますが、梅干しに含まれる梅肉エキスにも、ヒスタミンを抑える効果があるのだとか。
動物実験でヒスタミン抑制率を調べたところ、抗ヒスタミン薬が87.9%で、梅肉エキスが57.3%とのことで、薬ほどではないにせよ、花粉症の抑制に一定の効果が期待できることがわかります。また、梅肉エキスを摂取するメリットは、抗ヒスタミン薬につきものの、眠気という副作用がないことです。さらに、シソに含まれるαリノレン酸にも花粉症を抑制する効果があるとされており、シソで漬けられた梅干しは花粉症対策にもってこいですね!
花粉症対策に効果のあるとされる梅とシソ。どうせなら「毎日美味しく取り入れたい!」という人も多いのではないでしょうか。レシピをいくつか紹介します。
●梅ショウガ湯
だんだんと春めいてきましたが、まだまだ朝晩は冷えますよね。そんな時にオススメの、風邪の時にも使える、ほっこり温まるレシピです。
材料は、ショウガ(小さじ1/2杯)、梅干し(1個)、お湯(250cc)。
ショウガをすり、梅干しの種を取って適当な大きさにちぎり、それぞれを湯飲みに入れたらお湯を注ぐだけです。
よくかき混ぜながら飲みましょう! 夜寝る前に飲めば、心も体もぽかぽかで、ぐっすり眠れそうですね。甘みがほしい人は、はちみつを加えて飲むのも美味しいですよ。
●梅ジュース
青梅を使ったサッパリしておいしい梅ジュースです。出来上がるまで1カ月と少し長いですが、毎日お世話するので、愛着が湧くという人もいるようですよ。痛んでいる梅は、カビの原因になるので、使わないのが◎。
材料(5L)は、青梅(1kg)、氷砂糖(1kg)。
1)容器を熱湯で消毒し、水分を拭き取りよく乾かします。
2)青梅をボウルに入れて流水で洗います。洗剤やスポンジは使わないこと。
3)水気をよく拭き取り、竹串を使ってヘタを一つひとつ取り除きます。
4)梅を冷凍庫に入れ一晩冷凍させます。
5)水気を拭き取った青梅と氷砂糖をビンに交互に層になるように入れていきます。
6)毎日瓶を揺すって、底にたまった砂糖をかくはんし、1カ月冷暗所に置きます。
7)1カ月たったら、梅を取り出し梅ジュースを沸騰しないように15分程度湯せんや鍋で加熱殺菌します。
8)出来上がったら瓶に詰め、飲むときは水や炭酸水で割って飲みましょう。
●梅とエノキの鶏つくね
梅に加え、シソも使った花粉症対策レシピ!
材料(8個分)は、鶏ミンチ(250g)、エノキ(1袋)、大葉(10枚)、梅(3粒)、しょうゆ(大さじ1杯)、酒(大さじ1杯)、塩こしょう(少々)、片栗粉(大さじ1杯)。
1)エノキ、大葉2枚、タネを取った梅をみじん切りにします。
2)鶏ミンチとしょうゆ、酒、塩こしょう、片栗粉をいれて混ぜ、丸めたら大葉を1枚ずつ巻いていきます。
3)熱したフライパンで両面キツネ色になるまで焼いたら出来上がりです。
お弁当やお鍋、スープに入れてもおいしく食べられます。
梅は花粉症の他にも、むくみや肥満、便秘の解消、血流改善などの効果が期待されます。調理しなくても、梅干しを毎日2粒食べるだけで、ダイエット効果が期待できるのだとか。梅が苦手な人は損しているかも? 今が、梅嫌いを克服するいい機会かもしれません。
(文・姉崎マリオ/考務店)