こんにちは、スーパー青果部歴10年の青髪のテツです。今のきゅうりは昔と違って品種改良のおかげでえぐみが少なくなりました。だから、そのまま食べて十分おいしいのですが、それでも「青臭くて苦手」という人もいますよね。そんな人に朗報です!きゅうりのアクを抜いて独特のえぐみを減らすことができる、超簡単な調理ワザを紹介します。
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アクを抜けばクリアな味になる
「きゅうりのアク抜きは絶対にしなければいけない」というわけではありません。
やっても違いがわからない、やる手間がおしいという方はムリにやる必要はありません。
逆に「きゅうりの味が苦手で食べられない」、「独特の青臭さがダメ」という方にはおすすめの方法です。
きゅうり独特のえぐみが減ることで、よりクリアな味になり調味料の馴染みもよくなるので我が家では毎回やっています。
私がTwitterでこの方法を紹介したところ、「いつもきゅうりを食べない息子が食べた」という声もあったので野菜が苦手なお子様がいるご家庭の方もぜひやってほしいと思います。
簡単なので子どものお手伝いとしてやってもらうと喜びますよ。
単純に味が良くなるのでこの記事を読んでいるみなさんは騙されたと思って一度試してほしいと思います。
きゅうりのアク抜きの方法
1. ヘタ側を少しカットする。
2. 切り口同士をくるくると30秒以上こすり合わせる。
3. 白い液体(アク)が出てくるので洗い流す。
これをやるだけできゅうりのアクが抜けておいしく食べることができます。ぜひ試してみてください。
この方法をすすめると決まって、「逆側はやらなくていいの?」とか「切るたびにクルクルしなきゃいけないの?」と聞かれますが、ヘタ側一箇所のみで全体のアクが抜けるので大丈夫です。
あんなに長いきゅうりの先端をこするだけで全体のアクが抜けるって本当なの?と疑問に思われる方がいるかもしれませんが本当です。
それについて下で詳しく説明します。
きゅうりのアクの正体とは
きゅうりには蟻酸(ぎさん)と呼ばれる成分が入っており、これが苦味や渋みの原因です。
蟻酸はきゅうりの実全体に含まれているわけではなく、きゅうりの皮のすぐ下にある、維管束と呼ばれる水や養分が流れる管の液中に蟻酸が集中して含まれています。
上で紹介した方法をすることで、この蟻酸を含む維管束液がどんどん染み出してきてきゅうり全体の渋みが抜けるというわけです。
ちなみにきゅうりの下ごしらえとして一般的な「板ずり」も同じ原理で、塩をふってまな板の上で転がすことで皮のすぐ下にある維管束を壊して液を外に出しています。
子どもたちに伝えていきたい、おいしいきゅうりの食べ方
まずは一度今回の食べ方を試してみてください。
わが家ではわたしがお客さんから教えてもらって最初に試してみたときに妻が感動して、きゅうりを使うときは儀式のように必ず毎回やっています。
この方法は昔は有名だったようで、「おばあちゃんから教わった」とか、「授業で習った」などという声もありました。今のきゅうりは昔と比べてアクが少ないので授業でやることはなくなったようですが、実際おいしくなるので個人的には次世代に伝承していきたい方法です。
アクを抜いたきゅうり(左)と抜いてないきゅうり。見た目はまったく変わりません。
<あたらしい日日編集部の試食レポート>
編集部メンバーでアクを抜いたきゅうりと抜いてないきゅうりを食べ比べたのでレポートします!
アクを抜いたほうは、苦みや青臭さはほとんど感じられず、きゅうり本来のかすかな甘味をじんわりと感じることができました。
一方でアクを抜いてないほうは、微妙に苦いような酸っぱいような味を感じました(おそらくこれがえぐみです)。
微妙な違いなので、きゅうりが好きという人はアクを抜かなくても全然OKかと。
きゅうりが苦手、というお子さんがいる家庭などで試してみると良いと思います!
暑い夏、きゅうりをたくさん食べよう
きゅうりは栄養が全くないと勘違いしている人も多いですが、そんなことはありません。
たしかに95%は水分なので、栄養満点とまでは言えないものの、カリウム、ビタミン、食物繊維を含んでいます。
身体をクールダウンさせてくれるカリウムが豊富なきゅうりは、これからの時期しっかり食べていきたいですね。
また、水分量が多くさっぱりとしているので、サラダやそうめんに入れるなどすれば、暑い夏にぴったりのおかずになります。
きゅうりは、5月〜8月に出荷のピークを迎えます。つまり、今の時期は比較的安価に購入できます。今回のアク抜きを試しながら、たくさん料理して食べてくださいね!
配信: あたらしい日日