アジの優れた栄養とは?調理法による違いやほかの魚との比較を管理栄養士が解説

アジの優れた栄養とは?調理法による違いやほかの魚との比較を管理栄養士が解説

ほかの魚との含有量比較

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アジに含まれる栄養素は、ほかの魚と比べて優れているのでしょうか?以下は比較した表です。

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出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

鮭、鯛、サバ、サンマに比べると、アジはもっとも低カロリーで、鉄、ビタミンDは2番目に多い含有量です。EPAとDHAは、サバやサンマなどほかの青魚に比べると劣るものの、鮭より多い量が含まれています。

このことから、アジはずば抜けて優秀とはいいにくいものの、カロリーを抑えながら魚から摂りたい栄養素を摂るのに役立つといえます。

ほかの魚類もまんべんなく取り入れるようにすると良いでしょう。

栄養をムダなく摂れる調理法はどれ?

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アジに含まれる栄養素をムダなく摂りたいときは、どの調理法がベストなのでしょうか。
100gあたりの生、煮、焼き、フライ、開き干しの栄養素含有量を比較してみます。

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出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

比較してみた結果、調理することで減る栄養素は少ないことがわかります。

さらに細かく確認していきましょう。

アジフライはビタミンD、鉄、EPA、DHAの栄養素が減っていますが、これはフライの衣がつくため、同じ100gで比較すると減ってしまうのです。

開き干しのビタミンDが減っているのは、食塩水に浸したり乾燥させたりする加工の段階で失われるのではないかと考えられます。

そのほか、生に比べて栄養素の含有量が増えたように見えるのは、加熱により水分量が減るためです。

どの調理法でもとくに問題ありませんが、フライはカロリーや脂質の摂りすぎに、また開き干しは塩分の摂りすぎにつながることもあるため、焼くか煮るなどの調理法を中心にすると良いでしょう。

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