絵が得意な幼稚園教諭が、子どもの前で描かなくなった理由が深い

絵が得意な幼稚園教諭が、子どもの前で描かなくなった理由が深い

親は子どもの可能性や才能をのびのびと育んであげたいと思いますよね。でも、どんなふうに接するのがいいか、悩むことはありませんか。幼稚園の先生になるという夢をかなえた作者のたままま(@decoboco.tama)さんも、自分の接し方で子どもたちの良さを引き出せていないことに気づきます。先輩のアドバイスから学んだ大切なこととは。エッセー作品『幼稚園教諭の私が子どもの前で絵を描かなくなった理由』を紹介します。

たままま(@decoboco.tama)

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得意な絵が、子どものためになっていない?

夢をかなえて幼稚園の先生になったたまままさんですが、苦手な業務も多く悪戦苦闘の日々。そんな中でも得意だった絵を取り入れたコミュニケーションで保護者とも良い関係を築き、やりがいを感じられるようになっていました。

それでも苦手だったのが展覧会。子どもの絵に優劣をつけているようで、どうしても好きになれませんでした。

そんなとき、たまままさんのクラスの絵を見た先輩のゆき先生の「絵が硬い」という言葉に、たまままさんはハッとさせられます。お手本を描いて見せていたことが影響し、子どもたちが自由に描けなくなっていたようです。

「絵を描くこと」を通して、子どもたちに学んでほしいことは何なのか…絵が得意だからこそぶつかった壁だったのかもしれません。悩みつつ、たまままさんが出した結論が「絵をかかないこと」でした。その意味とは?

絵を描くことで本当に学んでほしいこととは?

たままま(@decoboco.tama)

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「絵を描くことは、会話から始まっている」というゆき先生のアドバイスから、今まで正確に書くことを意識し過ぎるあまり、絵を描くことを通じて学んでほしい大切なことを忘れていたことに気づきます。

子どもたちの目に見える世界は自由で生き生きしていて、子どもの描く絵は、その時期にしか描けないもの。

大きなゾウを初めて見たときのワクワクした気持ちは画用紙には収まりきらないものではないでしょうか。はみ出したっていい。感動や興奮を素直に、感じたままに描いてほしい。子どもたちの笑顔を通して、たまままさんは、絵を描くことの本当の楽しさを再発見できました。

たまままさんが描くのをやめたのは、それが「お手本」になってしまうときだけ。子どもたちを笑顔にするためなら、喜んでのびのびと絵を描いて一緒に楽しんでいます。

気づかないうちに大人の思う正解に子どもの自由な発想や可能性を閉じ込めてしまわないように気をつけたいなと、改めて考えさせられました。

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