ママと子の「五月病」解消法!

第3回 ママと子の気になる「五月病」
ママと子にもあるといわれる「五月病」。

その症状は新社会人などと同じく、新しい環境に適応しようと頑張ってきたなか、少し慣れてきた時期にふと緊張がゆるむことで、心身の疲れが一気に出るというものらしい。

上手な解消法について、淀屋橋心理療法センター所長の福田俊一先生はこう話す。

「大人も子どもも、自分の気持ちを吐き出すと、一気に症状が改善されることがあります。子どもの場合はたくさん話を聞いてあげましょう。ママの場合は、仲間がいることが安心感になるため、同じ世代のお母さんや気を遣わなくていい相手などとたくさん話をしてみましょう」(福田先生 以下同)

人はつらいときには、「自分だけ」と思いがち。でも、話をしてみると、同じような経験をしている人は案外いるそう。

「誰かにアドバイスをもらうのはキツイときもあるもの。悩みを共感してもらえるだけで、気持ちがずいぶん楽になります。また、話す内容も、必ずしも悩みや不安などである必要はなく、他愛ない話をするだけでも良いのです」

また、新しい人間関係がうまくいかないと感じているときには、学生時代の友人など、久しぶりの友だちに会ってみるのも良いそう。そうすることで、昔の自分に戻ることができたり、自信を取り戻せたりするときもあるかもしれない。

お母さんと遊ぶ女の子

●「五月病」は頑張りすぎの証!?

「ご主人が話を聞いてくれるタイプの場合、夫婦で日頃から会話をたくさんしておくことで、気持ちをシェアしてもらえます。グチや悩みばかりでなく、楽しかったこと、笑ったことなど、日頃からなんでも話せる関係を作ることも大切だと思います」

「五月病」は、頑張りすぎている人に起こりやすい症状であるため、自分に少し優しくしてあげることも必要だそう。

「4月から緊張し続け、頑張り続けた自分に、何かご褒美をあげるのも良いでしょう」

買い物やちょっと豪華なランチ、何もしない日を作るのでも、方法は何でも良いそう。自分の気持ちがラクになることをいろいろ試して探してみては?
(田幸和歌子+ノオト)

お話をお聞きした人

福田俊一
福田俊一
淀屋橋心理療法センター 所長
大阪大学医学部卒。大阪大学精神神経科、大阪府立病院神経科勤務を経て、米国フィラデルフィア・チャイルド・ガイダンス・クリニックにて家族療法を学ぶ。83年に開院。
大阪大学医学部卒。大阪大学精神神経科、大阪府立病院神経科勤務を経て、米国フィラデルフィア・チャイルド・ガイダンス・クリニックにて家族療法を学ぶ。83年に開院。