補助便座はいつから使う?
補助便座はトイレトレーニングをサポートするアイテムです。体が小さな子どもにとって大人用の洋式便座はサイズが大きく、うまく座れなかったり、落ちてしまったりするケースがあります。補助便座は何歳ごろから使うのがよいのでしょうか?
トイレトレーニングを始める目安
補助便座の使用時期は、トイレトレーニングのスタートに合わせるのが一般的です。トイレトレーニングとは、トイレという存在を子どもに教え、おむつを外して自分で排泄をすることを習慣化させるための訓練を指します。
子どもの成長には個人差があり、「〇歳になったからトイレトレーニングをする」と単純に決められるものではありません。トレーニング開始の目安となるサインをいくつか紹介します。
・1人で歩行ができる
・1人でお座りができる
・簡単な問いかけに答えられる
・トイレに行く間隔が2時間以上になる
個人差はありますが、2~3歳からトレーニングを開始する家庭が多いようです。「うちの子はまだおむつが外せない」「3歳になったのにトイレがうまくできない」と焦らずに、子どもの成長に親が寄り添うことが大切です。
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やめる時期は個人差が大きい
トイレトレーニングの開始時期が一人ひとり異なるように、補助便座をやめる時期にも個人差があります。3歳で卒業する子もいれば、5歳まで使用する子もいるため「うちの子は成長が遅いのでは?」と不安になる必要はありません。
補助便座の役割は、大人用の便座に対する抵抗を失くすことです。トイレを怖がらなくなり、スムーズに排泄ができるようになったタイミングで卒業しましょう。
「お尻が小さくて便座に落ちてしまう」という段階において補助便座は必須ですが、体が成長するにつれ、大人用の便座にも無理なく座れるようになります。製品によっては耐荷重(体重の上限)があり、子どもの体に規格が合わなくなるケースもあるようです。
補助便座の選び方
トイレトレーニングの主役は子どもです。補助便座を選ぶときは「いかに楽しくトレーニングを続けられるか」を考える必要があります。
ただ、準備や後片付けをするのは大人の役目なので、収納方法や扱いやすさも考えなければなりません。補助便座を選ぶときはどのような点を重視すればよいのでしょうか?
補助便座のタイプで選ぶ
ひと口に補助便座といっても形状や大きさは様々です。大人用の便座にスムーズに移行できるかを考えながら、我が子にぴったりのものを選びましょう。
・おまる兼用タイプ
・便座のみのタイプ
・ステップ(踏み台)付きタイプ
・ハンドル付きタイプ
トイレを嫌がる子にはキャラクター付きのものを試してみましょう。キャラクターとおしゃべりができたり、メロディーが流れたりするタイプもあり、トレーニングが苦になりません。
ただ、「遊びに夢中になってトイレから出ようとしない」という声も聞かれるため、補助便座の本来の目的を忘れないように親がきちんとサポートする必要があります。
自宅のトイレに合っているか
補助便座は洋式便座の上に設置したり、内側にはめこんだりして使うものがほとんどです。購入する前に「自宅の便座に形状が合っているか」を確認しましょう。
洋式便座の形状には、U型・O型・楕円型などがあり、形状やサイズによってはうまく設置できないものもあります。特に、温水洗浄付きや自動開閉式のトイレは補助便座との相性がよくないケースがあるようです。
自宅の便座に合わない製品を無理に使用すると、指を挟んだり落下したりするリスクが高まり、トイレが危険な場所になってしまいます。
収納方法もチェック
補助便座の使用後は、1回ごとに取り外す必要があります。トイレ内に置いておくことを考慮し、収納方法もチェックしておきましょう。
上部にフックが付いたタイプは壁に吊り下げられるため、わざわざ収納場所を確保する必要がありません。自立するタイプやスタンド付きのものは床に直置きせずに済み、衛生面でも安心です。
外出先でも使いたいのであれば、できるだけコンパクトに折り畳めるものを選びましょう。踏み台付きの補助便座は場所を取りやすいため、全体のサイズを確認しておく必要があります。
2WAYで使える「おまる兼用」
おまる兼用は、おまると補助便座の2通りの使い方ができるタイプです。おまるからトイレに自然にステップアップできる上、おむつ卒業まで長く愛用できます。コストパフォーマンスが高く、おまると補助便座の両方を購入せずに済むのも利点でしょう。
コンビ「ベビーレーベル おまるでステップ」
6カ月以上の子どもを対象としたアイテムで、おまる・補助便座・トイレステップの3通りの使い方ができます。
初めてのトイレでは足が開いてしまい、うまくふんばれない子が多いですが、本商品は足を前方に寄せられる形状です。付属のステップを前に設置すればさらに足を寄せられ、力むのがより楽になるでしょう。
ハンドル部分は取り外しが可能なので、慣れてきたらハンドルなしで練習してみましょう。
・商品名:コンビ「ベビーレーベル おまるでステップ」
アガツマ「アンパンマン 6WAYおまる おしゃべり・メロディ付き」
トイレを嫌がる子の多くは、トイレに対して「狭い・暗い・寒い」というマイナスの印象を抱いているケースが多く、おむつやおまるからなかなか卒業ができないのが実情です。
本商品はサウンドボックス付きで、ボタンを押すとアンパンマンの声やメロディー、流水音が流れます。
用を足すと「上手にできたね」「えらい、えらい」とアンパンマンが励ましてくれるため、トイレに対する苦手意識が薄れていくでしょう。トイレトレーニング前はおまる、トレーニング終了後は踏み台としても使える優れものです。
・商品名:アガツマ「アンパンマン 6WAYおまる おしゃべり・メロディ付き」
永和「3WAYおまる」
おまる・補助便座・ステップとして使える3WAYタイプです。おまるは取っ手を背もたれ代わりにして洋式便座のように座れるため、トイレの予行練習にぴったりです。
大人と同じように座れるようになったところで、補助便座でのトレーニングに移行しましょう。
補助便座は、取っ手付きと取っ手なしの2通りの使い方ができます。ふた・補助便座・ポット・本体の4部構成で、組み立てや後片付けに手間がかかりません。カラーはオレンジとグレーの2種類から選べます。
・商品名:永和「3WAYおまる」
姿勢が落ち着く「ハンドル付き補助便座」
「便座から落ちてしまうのが怖い」という子どもには「ハンドル付き補助便座」を選ぶのがベターです。ズボンやパンツをすべて脱がせなければならない点はデメリットですが、姿勢が安定する上にうんちのときも力みやすくなります。
TOTO「幼児用補助便座」
TOTOの幼児用補助便座は、基本的にTOTOの便座に合う仕様です(一部の製品を除く)。ネジで締め付けるタイプなので安定感があり、便座の上で動いてもずれにくいところが評価されています。
便座には肌当たりの柔らかいシートカバーが付いています。トイレに座ったときのヒヤッとした感覚がないため、寒い日のトイレを嫌がる子どもにはぴったりです。補助便座を設置している間は、温水洗浄機能が利用できない点に注意しましょう。
・商品名:TOTO「幼児用補助便座」
トイローヤル「ワンワンの補助便座」
『いないいないばぁ』の人気キャラクターを取っ手部分にあしらったユニークな補助便座です。トイレトレーニングが嫌いな子でも、大好きなキャラクターと一緒なら前向きに頑張れるでしょう。
ハンドルなし補助便座としても使える2WAYタイプなので、成長に合わせて長く使えるのがメリットです。転倒防止のストッパーが付いており、ぐらつきが少ないところも高く評価できます。
補助便座の部品は丸洗いができないため、汚れは柔らかい布やウェットティッシュで拭き取りましょう。
・商品名:トイローヤル「ワンワンの補助便座」
リッチェル「ポッティス 補助便座K」
補助便座の取っ手は前方に付いているのが一般的ですが、リッチェルの補助便座はグリップが左右に設置されています。
子どもの体重が増えるにつれ、抱きかかえて座らせるのが難しくなってきますが、本製品は座るときに跨がず済むため、親に負担がかかりません。
ズボンやパンツを脱がせる必要がなく、「漏れそう…」というときでもサッと座らせられるのがメリットです。
グリップを外せば、大人用の便座とほぼ同じ形状です。「普通のトイレにできるだけ早く慣れさせたい」というニーズに応えてくれるアイテムといえるでしょう。
・商品名:リッチェル「ポッティス 補助便座K」
掃除もしやすい「シンプル補助便座」
「シンプル補助便座」は、取っ手や踏み台などが付いていない簡易的な補助便座を指します。大人用の便座に置くだけなので、準備や後片付けに手間がかからないのが利点です。外出先でも使いたい場合は、折り畳みが可能なタイプを選びましょう。
LINXAS「補助便座」
外出先でも重宝する「折り畳み式」の補助便座です。使用時は畳まれたパーツを広げ、裏面の吸盤を便座に貼り付けて使います。ネジやストッパーは付いていませんが、吸着力が高いため、用を足している最中にずれ落ちる心配はないでしょう。
素材は軽さと耐久性を両立したポリプロピレン素材です。カラーはピンクとブルーの2色で、ワンポイントに動物の絵柄が描かれています。丸洗いが可能なので、常に清潔な状態がキープできるでしょう。
・商品名:LINXAS「補助便座」
リッチェル「ひんやりしない補助便座」
「ひんやりしない補助便座」の名前の通り、保温性のある発泡素材(ポリエチレン)が使われています。便座に座った瞬間のひんやりとした感じがなく、秋から冬にかけてのトレーニングでは特に重宝するでしょう。
O字型の補助便座は後ろから大人の手を入れづらく、お尻が拭きにくいのが難点ですが、本商品は後方がつながっていないU字型です。子どもを便座に座らせたままお尻が楽に拭けるのは大きなメリットといえます。
・商品名:リッチェル「ひんやりしない補助便座」
コンビ「ベビーレーベル スタンド型補助便座」
「コンビ」は、1957年に創業した老舗のベビー用品会社です。安全性とクオリティーには一切の妥協を許さず、製品テストには公的基準よりも厳しい独自の基準を設けています。
本商品には「トレーニンググッズの置き場所がない」というママの声が反映されているのが特徴です。スタンドなしで自立するため、収納棚がない狭いトイレ内でも置き場所に困りません。溝やネジ穴などがなく、汚れが落としやすいのもメリットです。
・商品名:コンビ「ベビーレーベル スタンド型補助便座」
1人でできるよ!「ステップ付き補助便座」
「ステップ付き補助便座」は、子どもの自立性や自発性を促すのに役立ちます。自分でステップを上って便座に座れるようになれば、トイレトレーニングを卒業する日も近いでしょう。他のタイプよりも場所を取るため、収納場所を確保した上で購入する必要があります。
アガツマ「アンパンマン 2WAYでつかえる!ステップ付き 補助便座」
ステップ付きとステップなしの両方で使える2WAYタイプです。便座の両側側にはグリップが付いており、グリップとステップの両方でふんばれます。
座ったときにステップが足を支えてくれるため、「足が宙に浮いて力が入らない」という子どもには最適でしょう。子どもの成長に合わせ、ステップは高さが2段階で調節できます。
トイレがパッと明るくなるようなカラフルな色合いで、センター部分にアンパンマンのキャラクターがあしらわれています。組み立ても手入れも容易にできますが、ステップ部分が場所を取るため、サイズをよく調べた上で購入しましょう。
・商品名:アガツマ「アンパンマン 2WAYでつかえる!ステップ付き補助便座」
Little Princess「かえるのふかふか ステップ式 トイレトレーナー」
ステップ式は収納場所に困ることが多いですが、本製品はステップ部分をコンパクトに折り畳めるのが利点です。コインが1枚あれば、女性でも簡単に組み立てられ、不要なときはトイレの横や後ろなどの空きスペースにサッと収納ができます。
耐荷重は35kgで、座面とステップは3段階の調節が可能です。成長に合わせて長く使えるところも高く評価できるでしょう。
かえる型の座面はふかふかのクッションになっていて、子どものデリケートな肌を傷つけません。ひんやりした感覚もなく、冬のトレーニングを嫌がる子にもおすすめです。
・商品名:Little Princess「かえるのふかふか ステップ式 トイレトレーナー」
ベビービョルン「トイレットトレーナー+ベビーステップ」
ベビービョルンは1961年に創業したスウェーデンのブランドです。座面の緩やかなカーブや尿のはねを防止する突起など、人工工学を基に「子どもが1番トイレがしやすい姿勢」が追求されています。
補助便座とステップは完全に独立しており、どちらも子どもが楽に持ち運べる重さです。トイレに補助便座をセットしてステップを運ぶという一連の作業を通して、「自分でやることの楽しさ」に気付くでしょう。
ステップの底面には転倒防止の滑り止めが付いており、台所や洗面所などのトイレ以外の場所でも使えます。
・商品名:ベビービョルン「トイレットトレーナー+ベビーステップ」
子ども自身にやる気を出させるコツ
トイレトレーニングを成功させる秘訣は、子ども自身にやる気を持ってもらうことです。周囲が「頑張ろう」と励ましても、トレーニングへのモチベーションが維持できなければなかなか上達はしないものです。
親として「子どものやる気をしぼませないためにはどうすべきか」も考えてみましょう。
とにかく気長に構えて
トレーニングがうまくいかないと、「他の子はおむつが外せているのに…」という焦燥感で心がいっぱいになってしまいます。親のイライラは子どもに伝わりやすく、トイレが嫌いになるケースも珍しくありません。
子どもの心と体の発達には個人差があるため、他の子と比べるのはやめましょう。「失敗して当たり前」という心の余裕を持つことが肝要です。
失敗が続くようであれば、トレーニング自体が早すぎた可能性があります。無理に進めずに一旦中断し、「おむつでもいいんだよ」と伝えてあげましょう。心と体の準備が整うと、できなかったことが自然とできるようになるものです。
「頑張ろうね」と期待をかけるよりも、うまくできたときに「すごいね」「えらいよ」とたくさん褒めてあげることが子どもの成長につながります。
補助便座・パンツを子どもと一緒に選ぶ
おもちゃを子どもに買ってあげるのと同じ感覚で、補助便座を子どもと一緒に選ぶのもおすすめです。
補助便座が「子ども自身のもの」であることを示した上で、「どれがいい?」「好きなものを選んでいいよ」と伝えましょう。自分が好きな色やキャラクターのアイテムなら、トレーニングへのやる気がグンとアップする可能性があります。
カラフルな絵柄がプリントされたパンツを一緒に選びながら、「トイレができるようになったら、これが穿けるようになるんだよ」と伝えるのも効果的です。先にパンツを購入し、トレーニング中に穿かせてあげるのもよいでしょう。
ごほうびシールで達成感を
「トレーニングへのやる気がいまいち…」という子どもには、ごほうびシールやスタンプが有効です。
トイレトレーニングを成功させるごとにシールを貼るというごくシンプルなものですが、子どもにとっては前に進むための大きな原動力になります。達成の度合いが目で見て分かるので、親にとっての励みにもなるでしょう。
ごほうびとしておもちゃやお菓子を買い与える親もいますが、お楽しみが大きくなればなるほど、ものをもらうことに意識が集中してしまいます。場合によっては、より大きなごほうびを期待するようになるかもしれません。
ものに依存した子育てにならないように、いつ・どんなごほうびをあげるのかを考えることが重要です。
まとめ
補助便座はトイレトレーニングの開始時期から使用します。必ずしも必要なわけではありませんが、大人用便座への恐怖心をやわらげ、おむつからトイレへのスムーズな移行をサポートしてくれます。
便座のみのシンプルなタイプから踏み台付きのタイプまで、様々な形状のアイテムが販売されているため、子どもの成長段階や体格に合ったものを選びましょう。キャラクター付きの補助便座はトイレへの苦手意識を克服するにも一役買ってくれます。