子どもの習い事はどう選ぶ?年齢に合わせたおすすめの習い事13選

第166回 みんなが共感!ママのお悩み
「自分の子どもにも、何か習い事をさせた方がいいのかな?」と、悩んでいる人はいませんか?子どもが習い事をすることで期待できるメリットや選ぶポイントを解説します。さらに、0歳から小学生までの子どもにおすすめな習い事も紹介します。

子どもに習い事をさせるメリットは?

多くの親はどのようなメリットを期待して、子どもに習い事をさせるのでしょうか?まずは、子どもに習い事をさせる2つのメリットを解説します。

目標に向けて努力する経験ができる

子どもが習い事をして得られるメリットのひとつは、家庭だけではできない経験です。例えば習字・水泳などには、上達度に応じて級・段などの目標が設定されています。

級・段などのレベルを設定していない習い事の場合には、コンクール・試合などで練習の成果を出す場面があります。このように、どのような習い事にも明確な目標があるため、練習を重ねて努力する経験ができるのです。

また、習い事の目標は、子どもの実力よりも高く設定されていることが多いのも事実です。目標に向けて努力をするなかで、時には思い通りにならない挫折を体験する可能性もあります。

子どもが落ち込んでいるときには「以前よりも上達しているよ」「練習を続けていてえらいね」と声をかけ、やさしく見守るのがポイントです。

礼儀・協調性などの社会性が身に付く

どのような習い事にも、少なからず先生・仲間との出会いがあります。親・きょうだいとは違う先生・仲間との出会いは、子どもが礼儀・協調性などを育てるのに効果的です。

例えば集団で学ぶ習い事の場合には、レッスンを通してほかの地域に住んでいたり、学年が違ったりする子どもと関わる機会が増えます。

スポーツ系の習い事では練習・試合などを通して、あいさつはもちろん、目上の人への話し方・試合相手への敬意などの礼儀を学ぶことが可能です。

仲間と練習をするなかでは、状況に合わせて自分の立ち位置を考えたり、時には相手の意見を尊重したりする協調性が身に付くと考えられます。

習い事を選ぶポイント

習い事には運動系から文化系・芸術系まで、様々な種類があります。子どもが長く続けられる習い事を選ぶためには、年齢・好み・費用などを確認することが大切です。

目的・年齢に合わせる

習い事を選ぶ前には、親の視点から「子どもにどんな力を身に付けてほしいか」を考えましょう。例えば子どもの運動能力を高めたいのなら、サッカー・ボルダリングなどの体を動かす習い事が向いています。

楽器を演奏できるようにしたいのであれば、ピアノ・バイオリン・ギターなどの音楽教室がおすすめです。小学校・中学校などの勉強に生かしたい場合は、英語・プログラミングなどの習い事を選ぶとよいでしょう。

ただ、習い事によっては「3歳以上」「5歳以上」のように、対象年齢を設定している場合があります。気になる習い事が見つかった際には、公式サイト・電話などで対象年齢を確認するのがおすすめです。

子どもの好みも取り入れて

子どもに習い事をさせる背景には、「もっと体力を付けさせたい」「学校の授業で苦労しないようにしてあげたい」など、少なからず親の思いがあります。

ただ、親にとっては理想の習い事だとしても、子どもが気に入らないと長く続けるのは困難です。そのため、習い事を選ぶときには親の意見だけを押し通すのではなく、子どもの考え・好みに耳を傾けるのが大切です。

子どもが希望する習い事がある場合には、親子で体験教室に行き、レッスンの内容・先生との相性を確認する方法もあります。そのほか、絵を描くのが好きな子どもに絵画教室をすすめるなど、得意な分野を習うと長く続けられるでしょう。

費用と通いやすさ

習い事をさせるのには費用がかかり、自宅から教室までの距離・子どもの年齢によっては親の送迎が必要な場合もあります。また、習い事の費用は、毎月支払う月謝だけとは限りません。

月謝とは別に、入会金・1年ごとの更新料などが必要な習い事もあります。また、ピアノなら自分専用の楽器、サッカーならユニフォーム・シューズなど、習い事で使う道具を購入するのにも費用が必要です。

家計への負担はもちろん、通いやすさを考慮して習い事を選んでおくと、長く続けられる可能性が高まります。

0歳から始められる習い事

0歳の赤ちゃんでも参加できる習い事は、親の息抜きとしても人気です。知育から体力づくり・親同士の交流まで、0歳から始められる習い事を3つ紹介します。

頭・体・心の成長を促す「リトミック」

リトミックは、子どものリズム感・集中力・コミュニケーション能力などを育むのに効果的です。リズムに合わせて手拍子をしたり、足踏みをしたりする運動は、頭・体・心の成長を促します。

0歳のころからリトミックをするメリットは、ほかの習い事に移行しやすいことです。音楽系のピアノ・バイオリンなどはもちろん、運動系の習い事にもリトミックで培ったリズム感が役立ちます。

体力づくりにもつながる「スイミング」

マタニティ期間にも体験できるスイミングは、0歳の子どもと一緒に参加できます。親が赤ちゃんを抱っこしながら水中で遊ぶスタイルなので、泳ぎが上手・下手などの技術は関係ありません。

生後6カ月以降の赤ちゃんを対象にしている教室が多いため、事前に対象年齢を確認しておきましょう。赤ちゃんのころからスイミングを習うのは、水への恐怖心が減らせると同時に体力づくりにも効果的です。

親同士の交流もできる「幼児教室」

赤ちゃんの脳を育むカリキュラムが人気の幼児教室は、講師はもちろん、ほかの親とも関わりやすいのが特徴です。

決められた曜日に、親が講師に育児相談をする時間を設けている教室もあるので、気軽に育児の悩みを話せる相手がいない人にもおすすめです。

参加者が輪になってレッスンを受けるスタイルが主流なので、カリキュラムを通してほかの親子とも触れ合えます。赤ちゃんと2人の時間を持て余している人は、息抜きがてら体験レッスンに参加してみてはいかがでしょうか?

3歳以上におすすめな習い事

自分でできることが増えてくる3歳以上からは、習い事の幅も広がります。個性が出てくる3歳以上の子どもにぴったりな習い事を、4つ紹介します。

活発な子どもにぴったりな「体操教室」

体力が付き、疲れにくくなってくる3歳児には、思い切り体を動かせる体操教室がおすすめです。マット運動・跳び箱・鉄棒など、自宅ではなかなか練習できない器械運動を指導してくれるので、基礎的な体力づくりができます。

また、同年齢の子どもが集まってレッスンを受ける形をとっている体操教室がほとんどなので、集団レッスンを通して、ほかの子どもと関わったり、順番を待ったりする経験ができるでしょう。

あいさつや返事などの礼儀を指導してくれる体操教室もあるので、子どもに規律を身に付けてほしい人にもおすすめです。

脳の活性化が期待できる「ピアノ」

脳が著しく発達するとされている3歳ごろには、音楽に触れられるピアノの習い事がぴったりです。音の重なりでメロディを表現するピアノは、同時に右手と左手を別々に動かすという特徴があります。

発表会・コンクールでは、ある程度の長さがある楽譜を覚えて演奏するケースも少なくありません。

左右で違う指の動きや楽曲の暗記は、子どもの右脳・左脳を活性化すると考えられています。そのため、ピアノには音感だけではなく、知育としての効果も期待できるのです。

バランス感覚と思考力を養う「ボルダリング」

カラフルな突起を手でつかんだり、足をかけたりして高い位置を目指すボルダリングは、全身を使ってバランス感覚を養うスポーツです。また、できるだけ早くゴールにたどり着くためには、登る順番を考える必要があります。

ゴールにたどり着くための順番を何通りも考え、最短距離のルートを使ってボルダリングをするため、子どもの思考力を養うのに効果的です。物事を順序立てて考える力は、算数の学習でも重視されています。

体を動かしながら、思考力を高めるのにも効果的なボルダリングは、知育としても人気のスポーツです。

「英会話」で小学校からの英語学習に備える

2020年度から小学校3年生以上の英語学習が必修になったことを受け、幼少期の英会話が注目されています。

言語能力が伸びる時期といわれている3歳ごろに、日本語と同時に英語に触れておくと、聞く・話す能力が伸びる可能性があるからです。例えばR・Lのような、日本語にはない独特の発音にも慣れやすいと考えられています。

3歳ごろの時期は、大きなジェスチャーやリアクションに対する抵抗感が少ないため、英会話の能力が伸びやすいというのが通説です。

参考:文部科学省|【外国語活動・外国語編】小学校学習指導要領 (平成29年告示)解説

小学生には学校の勉強に生かせる習い事も

小学生の子どもには、学校の授業内容に関係する習い事を選ぶのがおすすめです。先取り学習にも役立つ、3つの習い事の特徴を紹介します。

論理的な思考に役立つ「プログラミング」

小学校におけるプログラミング学習は、「プログラミング的思考」が身に付くのが特徴です。国語・算数のような独立した教科ではなく、物事を順序立てて実行する思考力が養われます。

つまり、プログラミングを得意分野にしておくことで、あらゆる教科の学習に生かせるのです。

一般的なプログラミング教室では、論理的思考を駆使してコンピューターに指示を出したり、エラーを修正したりします。キーボード・マウスを使って操作をするため、ゲームをしている感覚で楽しくプログラミングを学べるのがポイントです。

参考:文部科学省|小学校プログラミング教育の趣旨と計画的な準備の必要について

整った字・正しい姿勢を目指す「習字」

近年、多くの学校でタブレットを使った学習が取り入れられています。とはいえ、就職・転職活動などで提出する履歴書には手書きを求める企業は少なくありません。

美しくて整った字を書けることは、進学・就職の際にも役立ちます。小学校では週に数時間ほどのペースで1~2年生に硬筆、3年生以上には毛筆の授業が行われます。

また、正しい姿勢や筆・鉛筆の持ち方を意識する習字は、勉強の土台ともいえる集中力を鍛えるのにも効果的です。

参考:文部科学省|学習指導要領「生きる力」国語

算数の計算に生かせる「そろばん」

昔の人が使っていた計算ツールのそろばんは、算数の苦手意識を減らすのに役立ちます。小学校の算数には図形・長さ・分数・時計などの様々な分野がありますが、すべての単元に共通するのは計算です。

また、小学校でも3~4年生を対象に、教科書・専用のテキストなどを使ってそろばんの授業が行われます。

昔ながらのそろばんが今もなお重視される理由は、指を動かして計算する仕組みです。そろばんが手元になくても指先を動かして計算できるため、暗算のスピードが上がると考えられています。

参考:文部科学省|学習指導要領「生きる力」算数

運動不足を解消!スポーツ系の習い事

スポーツ系の習い事は、運動不足の解消にも役立ちます。性別を選ばないスポーツ系の習い事を3つ紹介します。

協調性を育む「サッカー」

ボールを蹴ってゴールを目指すサッカーは、動きが激しいスポーツです。走るのはもちろん、ジャンプしたり、蹴ったりする動きのなかで、基礎的な体力が身に付けられるでしょう。

また、11人でプレイするサッカーは、ボールを運んだり、パスを回したり、シュートを決めたりと、様々な役割があります。チームで協力して得点につなげるため、仲間を尊重する協調性・社会性が高まりやすいのが特徴です。

幼児・小学生を対象にしたサッカー教室では、ウォーミングアップに鬼ごっこを取り入れている場合もあります。

メンタル強化にも効果的「テニス」

広いテニスコートでプレイをするためには、走る・跳ぶ・打つなど、複数の運動能力が必要です。

テニスの個人戦はチームメイトがいない分、自分の精神状態がプレイに現れます。感情をコントロールできるかが試合の勝敗に直結する場合もあるため、メンタル面の強化にも効果的です。

テニスの個人戦にはチームで行うスポーツとは違い、試合に出られる選手の数に制限がありません。団体戦ではない限り、誰でも試合に出場してプレイができるのがメリットです。

忍耐力・礼儀作法が身に付く「空手」

1920年代に沖縄から日本全国に広まった空手は、武術・格闘技の1種です。礼儀を大切にするスポーツなので、師匠と弟子や、先輩と後輩など、家庭にはない人間関係を築けます。

白から黄・オレンジ・青など、級が上がるごとに帯の色が変わる仕組みで、努力の成果が目に見えやすいのが特徴です。

技に合格してからも、より高い精度を目指して練習を重ねるため、物事にじっくりと向き合う忍耐力が期待できます。

子どもに習い事をさせる際の注意点

子どもの経験値を広げられる習い事には、思わぬ落とし穴があるのも事実です。子どもに習い事をさせる前に、親が知っておきたい注意点を2つ紹介します。

遊びの時間を考慮する

子どもが習い事をすると、当然、自由に遊べる時間が減ります。特に小学生の場合は、高学年になるほど授業時間が増えるのが現実です。いくら体力のある子どもでも、毎日のように習い事に行くのは負担がかかります。

習い事によって子どもの遊ぶ時間を制限するのは、教育的な面からも逆効果です。子どもにとって遊びはひとつの勉強であり、必要不可欠なものといってもよいでしょう。

遊びのなかでけがをしたり、失敗したりする経験は、「どうすればうまくいくか」の解決策を考える機会につながります。

友だちと鬼ごっこ・ドッジボールなどで遊ぶうちに、コミュニケーション能力・判断力などが育つとも考えられます。習い事の数が多くならないようにして、子どもが自由に遊べる時間を確保しましょう。

習い事の効果を期待しすぎない

親が熱心になるあまり、習い事の効果を期待しすぎると、子どもにプレッシャーを与えかねません。どんなに子どもが練習を重ねても、習い事のテストに合格できない可能性もあります。

また、金賞・銀賞・銅賞などの順位が付くコンクールで、銀賞をとった子どもに「次は金賞を目指そうね!」と言うのも控えた方がよいでしょう。親に悪気はなくても、子どもは「金賞をとらなくてはならない」と思い込んでしまう恐れがあるからです。

習い事をするメリットは、華やかな成績や技術力だけではありません。うまくいかない状況でも踏ん張って努力する経験も、子どもの成長にとって大切な要素です。

結果が出ていない状況ではなく、努力したプロセスに目を向けて、長い目で子どもの成長を見守るようにしましょう。

まとめ

子どもにとって習い事は、親以外の大人や、きょうだい以外の仲間と関わる機会のひとつです。家庭・学校以外の人たちとの関わりを通し、礼儀・協調性・コミュニケーション能力などが身に付くと考えられています。

また、テスト・コンクール・発表会など、ひとつの目標に向けて努力する経験は、子どもの忍耐力・成功体験にもつながります。

費用・通いやすさを考慮し、親子に負担がかからない習い事を選ぶと、長く続けやすいのも事実です。

習い事をする主役は子どもであることを理解し、成果だけではなく努力しているプロセスに目を向けて見守ることが大切です。子どもの興味・好みを取り入れて習い事を選び、人との出会い・経験の幅を広げましょう。

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