東京・後楽園にある文京区教育センター別館では、東京大学総合研究博物館のスクール・モバイルミュージアムの一つとして「脳と箱」展が開催されています。私達が普段意識せずに、考えたり・笑ったり・怒ったりできているのも脳の働きがあるからです。しかし、なかなか見たこともない脳について考えるのは難しいですよね。脳は頭のどこにあるのか?脳はいったいどんな形をしているのか?そんな素朴な疑問をこの展覧会では、様々な動物の脳とそれを収納している”箱”である頭の骨と一緒に展示しながら紐解いていきます。
まず会場に入ると、実物大のアルパカとタイリクオオカミの剥製が待ち構えているのに驚くでしょう。剥製とはわかっていても、すごい迫力。その隣には、それぞれの頭の骨と脳が展示してあり、いつもは見えない部分をみてとることができます。
それから動物園でも見慣れている、長い首と足を持つ最も背の高い動物といわれているキリンの頭の骨も。顔が長いだけあって、頭の骨も長くなっています。高いところにある草をムシャムシャ食べている姿が目に浮かびますね。
脳の部位の大きさや形の違いは、その生物の能力や得意なことによって変わってくるそうです。例えば物事をよく考えることのできるヒトは他の動物に比べて大脳がとても大きくなっているそう。しかし、他の動物でよく見られる匂いを嗅ぐ部分を司っている嗅球はほとんどありません。イルカやクジラの脳にもこの嗅球はほとんどないそうです。それは、ヒトやイルカは匂いを嗅ぐことがあまり得意ではないことを表しています。イヌやその仲間にはとても大きな嗅球があり、匂いを嗅ぐことに優れているのがわかります。
こんな風に展示会場では、脳についての色んなことをパネルでわかりやすく説明してくれています。
所狭しと並んでいる色んな動物の頭の骨と脳。「あんなに体の大きな動物がこんなに脳がちっちゃいの?!」と驚くかもしれません。この脳の大きさ、実は動物の知能と関係があるそうで、体の大きさに対してどれだけ脳が大きいかをみることで知能の違いがわかります。ヒトはクジラやゾウに比べると体は小さいのですが、頭で色々なことを考えているだけあり、他の動物に比べ脳が占める割合は一番多くなっています。
脳と頭の骨を見ながら、いったい何の動物なのか、考えながら見てみるとさらに面白くみることができます。展示で知った知識をお子さんがきちんと脳に記憶して、学校で友達や先生に話してみせることで脳がまた発達するに違いありません!
脳と箱展
会場:文京区教育センター別館1F
住所:東京都文京区春日1-9-21 TEL:03-5800-2591
開館時間:午前9時〜午後4時半
入場料:無料
2014年6月14日(土)午後1時30分〜2時30分
講師:安西航(東京大学大学院理学系研究科博士課程在学
・ 「脳から見た頭蓋骨(ずがいこつ)」
2014年7月5日(土)午後1時30分〜2時30分
講師:遠藤秀紀(東京大学総合研究博物館 教授)
2014年6月14日(土)午後1時30分〜2時30分
講師:安西航(東京大学大学院理学系研究科博士課程在学
・ 「脳から見た頭蓋骨(ずがいこつ)」
2014年7月5日(土)午後1時30分〜2時30分
講師:遠藤秀紀(東京大学総合研究博物館 教授)
会場:文京区教育センター別館1F
住所:東京都文京区春日1-9-21 TEL:03-5800-2591
開館時間:午前9時〜午後4時半
入場料:無料