大人になっても油断は禁物
学年が上がると生理がくることに慣れて、ポーチを持ち歩くことにも何の抵抗もなくなっていきました。経血量もだいたい把握でき、どれくらいのタイミングでトイレへ行けばよいかもわかって、服の外まで経血が漏れるということはなくなりました。それでも多少は漏れることもありますし、万が一を考えて多い日には濃い色のボトムスをはくようにしていました。
さらに年月が経ち、結婚、出産を経て経血量が若干少なくなってきたことに気づきました。経血が漏れていたころが懐かしいくらいです。ボトムスの色を気にする必要もなくなっていたある日、事件は再び起こりました。
白いパンツで1日外出し、帰宅してさあ入浴というときに、パンツの後ろ一面に漏れた経血が、乾いて茶色くなっていることに気づきました。「一体いつから」という思い、「いい年して」という思い、「誰かに気づかれていただろうか」という思い。一瞬恥ずかしさでいっぱいになったものの、これくらいではさほど動じなくなっている私。夫に「ちょっとコレ見てよ」と笑いながら報告し、淡々とパンツを手で洗って汚れをきれいに落としたのでした。
当時は消えたいほど恥ずかしかった「椅子に経血べったり事件」も、今ではクラスメイトのやさしい行動が印象的な温かい思い出となっています。彼女はこの出来事を忘れてしまったかもしれませんが、私にとって彼女は今でもヒーローです。母が作ってくれたポーチや、赤飯、祖母への連絡も、当時恥ずかしいと感じた思いはどれも、母のやさしさを感じる思い出へと変化しています。
著者/百田さく
作画/まっふ
監修/助産師 REIKO
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配信: ベビーカレンダー(パパママ)
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