【トルコ】新世代の「現代アート」が今、元気!イスタンブル、アンカラを巡る

東西文化の交差する地で、世界で最も旅心を誘う国のひとつトルコ。なかでも街のエネルギーを底上げしている、新世代の地元作家による現代アート。2022年10月に開催された、トルコ最大の総合的な文化・芸術の祭典「トルコ・カルチャールート・フェスティバル」の展覧会でも絵画、オブジェ、視覚芸術、ニューメディアなど、多岐分野に渡り、アート文化に拍車をかけていた。なかでも中心部となる都市、イスタンブル、アンカラの現代アートシーンの“今”をピックアップ。

神話の満たされないラブストーリーから着想




まずは最も魅了されたイスタンブルの〈MEŞHER(メシェル)〉での展覧会「I Am Nobody. Are You Nobody Too?(私は何者でもない、あなたも何者でもない)」。何世紀も精神について語り継がれてきたギリシャ神話のエコーとナルキッソスの満たされないラブストーリーに、現代的な解釈を与えたモダンアート。反射、共鳴、変化をテーマに、叶わぬ恋の欲望を絵画、オブジェ、視覚技術で織りなした空間で、絶妙な人の恋心を表現。インテリアとして持ち帰りたいぐらいフォトジェニックなオブジェも魅力的。

トルコ刺繍で織りなすモダンな現代ポートレート



イスタンブルの〈GRANDPERA(グランドペラ)〉で開催されたグループ展では、古代から続くトルコ刺繍をテーマに、さまざまなアーティストが絵画やデジタルアートを展示。なかでも、近くで見ないと刺繍で編み込まれているとわからない繊細なポートレートの絵画は、展覧会では一際目を引く存在。イケメンをモデルとしたステッチの優しいタッチとスタイリッシュな額縁がグッドバランス。

関連記事: