お餅からスイーツまで!どの国のお正月料理を食べてみたい?
トックク(韓国)
海を挟んだお隣の韓国でお正月(旧正月)に食べるのは、「トックク」と呼ばれるお雑煮に似た料理。牛肉や鶏肉の出汁をベースしたスープに、「トック」という韓国のお餅を入れていただきます。
「お餅入ってるけど日本のとは違って韓国のは薄くて伸びないお餅」と、@kao._.enoさん。
トックはもち米ではないので、日本のお餅のように伸びないんですよね。
韓国では、「一杯食べると、ひとつ年を取る」と言われているほど、お正月の定番料理だそうですよ。
大根餅(台湾・香港)
台湾や香港では点心の定番メニュー「大根餅」がよく食べられているのだとか。お正月(旧正月)の時期は、干し鮑やフォアグラが入った特別バージョンが登場するそうですよ。
大根餅は「年糕(ねんこう)」というお餅の一種。一年成長したという意味の「年高」と読み方が同じことから、仕事や生活が向上する縁起物とされています。
お店では四角い形が一般的ですが、@kumiitoさんの大根餅は丸型。おうちで作る時はこのほうが作りやすく、見た感じもかわいいですね。
〈作り方〉
1)フライパンにサラダ油をひいて大根、ベーコン、干しエビを炒め塩少々。
2)ボウルに上新粉と水、1)を加え合わせる。
3)5cm丸型に成形して、ラップをふんわりかけて、電子レンジに3分かける。
4)フライパンにごま油をひいて、3)を両面こんがり焼く。
餃子・魚料理(中国)
中国のお正月(旧正月)に欠かせないのは、「餃子・年糕(お餅)・魚料理」。
最近は少なくなってきているとのことですが、大晦日に家族が集まって餃子を作り、年が明けるころに茹でてお祝いしながらいただくのが伝統的なイベント。餃子は「おめでたい日に食べるもの」とされているのだそうですよ。
魚料理については、魚の中国語の発音が、「余」の文字と同音であることが由来。収穫が余る=豊作と重ねて、縁起が良いとされています。
アドボ(フィリピン)
フィリピンのお正月は、「メディア・ノーチェ(スペイン語で「真夜中の夜食」という意味)」と呼ばれる、家族で持ち寄ったご馳走を大晦日の真夜中から食べる風習があります。
メニューは「レチョン(豚のロースト)、パンシット(麺料理)、ルンピア(春巻き)、アドボ(鶏肉や豚肉を酢と醤油で煮た料理)」など。
このなかから、アドボの作り方を@sasa.sachicoさんにご紹介いただきました! とってもおいしいのでぜひ試してみてくださいね。
チキンアドボ(フィリピン風鶏の酢醤油煮)
<材料 2人分>
鶏手羽元 大6本
★玉ねぎ 1/2玉
酢 50cc
醤油 大さじ2.5
ナンプラー 大さじ1
砂糖 大さじ2
黒胡椒 少々
にんにくみじん 1/2片
玉葱みじん 1/2玉
油 大さじ1
水 100cc
パクチー 適量
ごはん 適量
好みの野菜 適量
・煮込むときに手羽元が調味液につかるように18cm位の蓋つきの煮込み鍋を使用。
<作り方>
1. ★の玉ねぎは5mm厚さのスライスにする。鶏手羽元を★に30分~漬け込む。
2. フライパンに油とニンニクを入れ火にかけ(弱火~中火)香りがするまでニンニクを炒めたら玉葱みじんを加えしっかり炒める。
3. 漬けダレから肉を取り出し(漬けダレは取っておく)②に加え焼く。全体がまざって鶏肉が白っぽくなったら漬けダレと水を加えて煮込む。蓋をして30分→蓋をとって水分がトロっとするまで10分ほど煮込む。(時々混ぜる)
4. ご飯・野菜・パクチーと一緒に盛る。煮汁をたっぷりかける。
※2倍でする時は水は肉が調味液につかる量に調整してオッケーです。私はいつも倍量でする時は水無しです。
ルンダン(インドネシア)
国民の9割がイスラム教を占めているインドネシア。そのほか、キリスト教、仏教、ヒンドゥー教、儒教が国教と定められている多宗教国家のため、西暦の1月1日は祝日でパーティーやパレードなど新年のお祝いはありますが、共通する特別なお正月料理といったものはないようです。
お正月料理ではありませんが、インドネシアを代表するお祝いの席で欠かせない伝統的な料理は「ルンダン(レンダンとも言います)」。
ルンダンは牛肉や山羊などの塊肉をココナッツミルクと香辛料で長時間煮込んだ料理で、2017年にCNNによって世界一おいしい料理に選ばれたことで注目を集めました。
伝統的には牛肉が使われるようですが、もちろん鶏肉を使って作ることもできます。ルンダンの写真を提供していただいたKimieさんは鶏手羽元を使ってチキンルンダンを。じっくり煮込まれた様子がとってもおいしそうですよね。
ユーシェン(シンガポール)
シンガポールのお正月に欠かせない料理は、野菜の上に生魚をのせたサラダ「ユーシェン」。
豊かさを象徴する魚や金銀を表すピーナッツ、仕事や商売の繁栄を願う大根など、サラダに使われている食材にはそれぞれ意味があります。
食べる前にみんなで立ち上がって「ローヘイ(すくい上げるという意味)」と言いながら、長いお箸でかき混ぜるのが特徴。高くすくい上げたほうが願いが叶うと言われていて、すくい上げながら願い事や新年のお祝いの言葉を叫ぶそうですよ。
@kanako_kgymさんのユーシェンも色とりどりの食材がとてもキレイ! 投稿にはそれぞれの食材が持つ意味や混ぜる様子も紹介されているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
セムラ(スウェーデン)
昨年の記事では、お正月時期に食べられるお祝いの料理としてフランスの「ガレット・デ・ロワ」、ロシアの「ペリメニ」などをご紹介しましたが、ここからはヨーロッパの他の国であまり知られていない習わしをご紹介。
北欧スウェーデンでクリスマス明けからイースター(復活祭)までの期間、あちこちのカフェやお菓子屋さんで売り出されるのが「セムラ」。カルダモンが練り込まれたパンにたっぷりのアーモンドペーストと生クリームがサンドされたお菓子です。
セムラはその昔、復活祭前に行われる断食の前に食べるご馳走のひとつだったのだとか。現在では、この時期に食べる習慣だけが残り、春を祝うお菓子として親しまれているそう。
@kinobakeさんは昨年の1月半ばにIKEAを訪れた際、ちょうどその日に販売開始されたセムラを運よく食べられたのだとか。
IKEA以外にも北欧をコンセプトにしたカフェでメニューにしているところもあるようなので、気になった方は調べてみてくださいね。
オリボルン(オランダ)
日本では大晦日に年越しそばを食べますが、オランダでは「オリボルン」という揚げドーナツを食べて」年越しをします。
オリボルンのおいしさを競う大会が開催されたり、屋台でもプレーン、レーズン入り、りんご入りなどが販売されたりと新年を迎える際に欠かせない伝統的なスイーツですが、大晦日だけでなく冬場は普段のお菓子としてもよく食べられているそう。
オランダのオリボルンを知ってから毎年作っているという、@cafelusikkaさんのこの投稿のオリボルンはりんご入り。
「ドーナツでお茶会しながら年越しも楽しいですよ~」と@cafelusikkaさん。真夜中のお菓子って魅力的ですよね。
書ききれない!多種多様なお正月料理
ほかにも、スペインやポルトガルの文化圏では、大晦日から家族が集まり、真夜中に「12粒の干しブドウ」を食べて、新しい年の12ヵ月すべてに良い事があるように、12の願い事をする風習があります。
新年は七面鳥や子羊などのご馳走でお祝いし、翌日の朝食にはホットチョコレートとチュロスを食べるのが伝統的なのだとか。
また、アメリカは移民が多く、その習慣はさまざまなため、共通のお正月料理はないようです。それぞれ、祖先の母国のお正月料理でお祝いすることが多いのだとか。
ただ、南部では、幸運の象徴である黒目豆を使った煮込み料理とジャスミンライスを混ぜた「ホッピン・ジョン」という料理を食べるそうですよ。
新年のお祝いと願いを料理に込めて
世界のお正月料理、いかがでしたか?
辿ってきた歴史や宗教などそれぞれの文化によって、お正月料理もさまざまで面白いですよね。共通しているのは、どの国も新年のお祝いや願いが料理に込められていること。
2023年が始まりました!
今年がみなさんにとって、そして世界中で同じ年を生きる人たちにとって、良い年になりますように。
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配信: おうちごはん