アーモンドは栄養豊富なイメージがあるかと思いますが、ほかの食べ物やナッツと比較して、ずば抜けて優れていることをご存じですか?
美容面や健康面が気になる方にとって、うれしい効能がたくさん期待されています。
今回の記事では「アーモンドの栄養」とあわせて、適量や注意点を管理栄養士が解説します。
アーモンドの栄養がすごい!美容や健康にうれしい効能がたくさん
アーモンドは、食べ物の中でもトップクラスのビタミンEをはじめ、不飽和脂肪酸や鉄などさまざまな栄養が豊富です。
アーモンド(いり・無塩)の100gあたりと、1食25g(約25粒)あたりの栄養成分値は下記のとおりです。
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
これらの栄養素について、続けて詳しく解説します。
強力な抗酸化作用を持つ「ビタミンE」
アーモンドに含まれるビタミンEには、強い抗酸化作用があります。
細胞にダメージを与える活性酸素を除去してくれるため、美肌づくりや免疫機能の維持に役立ちます。
アーモンドのビタミンEの量は、食べ物やほかのナッツ類に比べ、トップクラスです。
アーモンドのビタミンE含有量は、ピーナッツの約3倍、かぼちゃの約6倍、アボカドの約9倍、くるみの約24倍の量にもなります。
効率的にビタミンEを補給したいときによいでしょう。
悪玉コレステロール値低下を期待「オレイン酸」
オレイン酸は一価不飽和脂肪酸という、脂肪酸の一種です。
アーモンド以外には、オリーブ油に多く含まれています。
オレイン酸は、善玉コレステロールを減らさずに悪玉コレステロール値を下げる働きが期待されています。
腸内環境を整える「食物繊維」
アーモンドはナッツ類の中でも、特に食物繊維が豊富です。
食物繊維は腸内環境を整え、便秘の予防に役立ちます。
アーモンド1食25gあたりの食物繊維の量は2.8gで、ごぼう1食50g(食物繊維2.9g)とほぼ同じ量です。
少量でもしっかり食物繊維を補給したいときにおすすめです。
貧血予防に「鉄」
鉄は鉄欠乏性貧血の予防に欠かせない栄養素です。
貧血により全身に酸素が運ばれにくくなると、めまいや立ちくらみ、頭痛、疲労感などの症状を引き起こすことが知られています。
手軽に食べられるアーモンドは、不足しがちな鉄の補給にぴったりでしょう。
むくみや高血圧の予防に「カリウム」
カリウムは、むくみや高血圧の原因となるナトリウムを排出する働きがあるため、これらの予防に役立ちます。
少量で効率よくカリウムを補給したいときに、アーモンドがぴったりです。
骨の材料となる「カルシウム」
カルシウムは骨の材料となり、骨の健康づくりに欠かせません。
伸び盛りの子どもから、骨粗しょう症対策が必要な大人まで、意識して取り入れたい栄養素です。
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」,厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
アーモンドの栄養はほかのナッツ類より優秀!
アーモンドの栄養は優れていることをお伝えしていますが、具体的にほかのナッツ類に比べ、どのくらい優秀なのでしょうか。
100gあたりの含有量を比較してみましょう。
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ピーナッツ、ピスタチオ、くるみ、マカダミアナッツと比較して、アーモンドはカルシウム、鉄、ビタミンEの含有量がトップです。
また、食物繊維やカリウム、オレイン酸もトップクラスであることがわかります。
さらに、これらのナッツ類の中では、カロリーが一番低いのも魅力な点です。
ダイエット中の間食や栄養補給としても、アーモンドがおすすめできます。
栄養豊富なアーモンドの取り入れ方
アーモンドを健康づくりに役立てるなら、正しく取り入れることが大切です。
取り入れ方のポイントを4つご紹介します。
適量は1日25粒(25g)が目安
アーモンドの適量は、1日25粒(25g)ほどです。
25粒とは、片手の平におさまるくらいの量が目安です。
アーモンド25gは152kcalとなり、間食の目安である1日150〜200kcalにおさまります。
ほかの間食もする場合は、あわせて200kcal以内になるように調整しましょう。
素焼き・無塩タイプを選ぶ
アーモンドは、素焼き、無塩タイプを選びましょう。
油で揚げているフライタイプはカロリーが高く、カロリーオーバーにつながりやすくなります。
また、塩気のあるタイプは塩分の摂りすぎにつながり、むくみや高血圧を招くことがあります。
どちらもパッケージに書かれているため、チェックしてみましょう。
間食を置き換える
アーモンドを取り入れるなら、今まで食べていた間食の代わりとして取り入れましょう。
今の食生活を変えずにアーモンドを取り入れてしまうと、カロリーオーバーとなり太る可能性があります。
糖質の量が少なく、少量でも満足しやすいため、適量であればダイエット中の間食にぴったりです。
15時までに食べる
アーモンドを食べるなら、15時ごろまでを目安に食べるようにしましょう。
夕方以降は、ビーマルワンというタンパク質が体内で活性化し、体脂肪をため込みやすくなることが知られています。
アーモンドはカロリーが高いため、時間帯に気をつけてみましょう。
配信: トクバイニュース