夏バテ対策に最適!「冷奴」の簡単アレンジで栄養アップ

第42回 注目のビューティーフード情報をまとめてチェック!
火を使わず簡単に作れる夏の定番「冷奴」。食欲がない時も食べやすく、どこでも手軽に購入でき、お財布にもやさしい家計の味方です。今回は、「冷奴」について、栄養素やトッピングのアレンジについてご紹介します。

「木綿豆腐」と「絹ごし豆腐」の違いとは⁈

冷奴は豆腐を使った料理のひとつ。木綿豆腐と絹ごし豆腐の2種類があります。絹ごし豆腐は絹の布で豆乳をこして作ったもの、木綿豆腐は木綿の布でこしたものと誤解していませんか?正解は食べたときの食感が違うため、絹と木綿と呼ばれるようになったそう。原材料はどちらも同じですが、何が違うのかというと製造過程が違います。

【木綿と絹の製造過程】
木綿豆腐は、豆乳に凝固剤を加えて一度固めたものをくずしてから、圧力をかけて水分をしぼり、再び固めたものです。一方、絹ごし豆腐は、木綿豆腐よりも濃い豆乳に凝固剤を加え、そのまま固めて作ったものです。

このように木綿と絹ごし、2種類の豆腐があることで料理に幅が生まれます。焼いたり、炒めたり、煮たり、揚げたりする際には、しっかりとした固さがある木綿豆腐がピッタリ。冷や奴やサラダなど、豆腐そのものの食感を楽しむときには、絹ごし豆腐の方がオススメです。自分の好みに2種類の豆腐を食べわけられるのも魅力のひとつなのかもしれませんね。

また、きぬ豆腐のような柔らかい豆腐が生まれたのは、江戸時代の中期と言われており、製造法の工夫もされてきました。豆腐の歴史は、より柔らかくて舌触りのいいものを求める歴史だったと言えるでしょう。

夏バテ対策に最適!「冷奴」の簡単アレンジで栄養アップ

冷奴は低カロリーで栄養が豊富

冷奴は、「木綿豆腐」と「絹ごし豆腐」で栄養素も違ってきます。

【木綿豆腐】
木綿豆腐は水分を絞るために栄養分が圧縮されており、絹ごし豆腐と比べてたんぱく質や脂質を多く含み、カルシウムや鉄分、ビタミンE、食物繊維も豊富です。中でもカルシウムは絹ごし豆腐の約3倍、ビタミンEは約2倍も含まれているそう。

【絹ごし豆腐】
絹ごし豆腐は、豆乳をそのまま固めるので、木綿豆腐と比べてビタミンやカリウムなどの栄養素が多く入っていると言われています。

【薬味について】
薬味には名前の通り毒消しや薬のような効果が期待できると言われており、夏バテ予防に効果的です。ネギはビタミンA・Cを豊富に含み、生姜には胃腸運動への作用や食欲増進、体を温める作用があり、しそには免疫力を高めてくれるαリノレン酸、ミョウガには熱を冷まし、解毒を促進する効果と健康や夏バテを予防する効果が期待できると言われています。

夏バテ対策に最適!「冷奴」の簡単アレンジで栄養アップ

冷奴を美味しく健康的に食べるアレンジ

冷奴は、豆腐をパックから開封したら、きちんと水洗いをした上で、ペーパータオルを用いて水気を拭き取ることがポイントです。こうすることで、豆腐独自の風味が堪能できます。
また、生姜、ネギ、ミョウガ、かつお節の薬味に醤油をかけるのが定番で簡単に作れるのは嬉しいのですが、食べ方がワンパターンになってしまい、飽きてしまうことも。そこで、他の食材をプラスして健康的にアレンジレシピを楽しんでみませんか?

【和風アレンジ】
◆納豆とワカメ
納豆に刻んだワカメ(もしくはカットワカメ)を醤油で和えるだけです。ワカメと納豆には、人間の身体に必要不可欠な「タンパク質」「脂質」「炭水化物」「ビタミン」「ミネラル」の5大栄養素が全て含まれていて、さらに食物繊維も含まれており、健康や美容効果が期待できると言われています。ワカメの他に、オクラ、モロヘイヤ、めかぶなどのネバネバ食材と和えるのもオススメです。

◆梅と玉ねぎ
薄くスライスした玉ねぎと梅肉(もしくは梅干しの種を取って、包丁で荒くたたいたもの)を和えて、豆腐の上へ盛り付けます。めんつゆをかけてできあがりです。玉ねぎと梅の組み合わせは、血液サラサラに効果的で胃腸を整え、疲労回復の効能から夏バテ対策に期待できると言われています。

【洋風アレンジ】
◆アボカドとトマト
角切りしたアボカドとトマトを豆腐の上へ盛り付けます。仕上げに醤油とオリーブオイルをかけてイタリアン風に(塩とオリーブオイルも◎)。アボカドに含まれる植物性脂質とトマトに含まれるリコピンが、女性に嬉しい美肌効果が期待できると言われています。

【アジアン風アレンジ】
◆キムチと海苔とゴマ油
キムチ、ちぎった海苔、白ゴマを豆腐の上へ盛り付けます。仕上げにゴマ油を上から垂らせば、韓国風に。おつまみとしてもオススメです。
海苔には、キムチに含まれている乳酸菌のエサとなる水溶性食物繊維が豊富に含まれています。この水溶性食物繊維は、健康効果が期待できると言われており、より乳酸菌の働きを活性化させて腸内環境を整えるでしょう。ゴマ油を使うことで風味が増し、コレステロール値を下げることに期待できます。

◆黒蜜ときな粉(デザート)
豆腐を適度に崩して器に入れ、黒蜜ときな粉をかけます。台湾のデザート「豆花(トウファ)」風の冷奴になります。豆腐ときな粉で美味しく大豆イソフラボンが摂れます。

いかがでしたか?冷奴は、低カロリーながら植物性タンパク質が豊富で「ビタミン」「ミネラル」さらに、女性特有の不快な症状をやわらげる働きがあるとされている「大豆イソフラボン」などの各種栄養素をバランス良く摂取できるとても理想的な食材です。汗をかきやすく、スタミナが失われ、食欲が低下気味になる夏場、「たんぱく質」や「カルシウム」の補給に欠かせない存在です。夏バテしないよう、食欲のない日も様々な方法で冷奴を食べてみてください!

夏バテ対策に最適!「冷奴」の簡単アレンジで栄養アップ

■この記事は編集部&ライターの経験や知識に基づいた情報です。個人によりその効果は異なります。ご自身の責任においてご利用・ご判断ください。

この記事を書いた人

増子 光世
日本ビューティーフード協会
日本ビューティーフード協会インストラクター。−10kg のダイエットに成功したことを機に美容や健康にいいことを日々研究中。
日本ビューティーフード協会インストラクター。−10kg のダイエットに成功したことを機に美容や健康にいいことを日々研究中。

この記事を監修した人

日本ビューティーフード協会 代表理事 鈴木梨沙
日本ビューティーフード協会 代表理事 鈴木梨沙
体の内側から整えキレイと幸せをかなえる一生持続可能な食事を提案する専門家として、延べ1200名以上の方にセミナー講演会を実施。著書「美女になる簡単ヘルシーダイエットBook」がある。
体の内側から整えキレイと幸せをかなえる一生持続可能な食事を提案する専門家として、延べ1200名以上の方にセミナー講演会を実施。著書「美女になる簡単ヘルシーダイエットBook」がある。