時短調理に欠かせない、冷凍食材の準備
さて、まずは問題です。次のうち、冷凍保存が可能な食材はどれ?
1. エノキダケ
2. 小松菜
3. 玉ねぎ
4. ニラ
5. パプリカ
6. 長ネギ
7. ゴボウ
正解は…
すべてOKです!
積極的に摂りたいそれぞれの栄養成分や保存法をご説明します。
<エノキダケ>
ダイエットに有用なキノコキトサンが豊富。ミキサー&冷凍で細胞壁を壊すとキノコキトサンはなんと12倍にアップするそう。ブナシメジやマイタケも同じ効果が期待できます。食べる大きさに切ってから冷凍用保存袋に小分けして、調理するときは解凍せずに凍ったまま使いましょう。
<小松菜>
ビタミンCやビタミンB群、鉄やカルシウムをほうれん草より多く含みます。ただし、冷蔵だと2〜3日でその栄養価は大幅にダウンしてしまうそう。水洗いしてからよく水気を切り、ラップやナイロン袋に包んで冷凍庫へ。生のまま茹でるより短時間で柔らかくなり、水溶性ビタミンの流出も減らせるでしょう。
<玉ねぎ>
まるごと、スライス、みじん切り、すりおろし。どれでも良いので調理したい形に切ってから冷凍します。血液サラサラ成分として注目のケルセチンやアリシンを最大限に摂りたいなら、皮を取り除いて一週間日光に当ててからみじん切りやすりおろしに。切った玉ねぎを水にさらすと、このアリシンや水溶性ビタミンが流出してしまうので要注意。
<ニラ>
さっと洗って水気をよく拭き取ります。根本は出来るだけ細かく、葉先はできるだけ大きくざく切りにすると、根本のアリシンも葉先のビタミンも効果的に摂取できますよ。切ってから放置すると栄養がどんどん失われてしまうので、調理しない分はすぐに冷凍しましょう。
<パプリカ>
食べやすい大きさに切ってラップや冷凍用保存袋で包み、冷凍庫へ。種やワタには美肌効果、代謝促進作用があると言われるピラジンが含まれるため、捨てずにまるごと食べましょう。ピーマンも同様です。
<長ネギ>
白い部分にはアリシン、緑の部分にはβ-カロテンやカルシウムが豊富です。好きな大きさに切って冷凍しておけば、栄養価の損失が少なく数週間は保存可能になります。さらに焼くことで、抗酸化作用が2.5倍にアップするそう。みじん切りにしたものはキッチンペーパーを敷いて保存袋に入れれば、くっつかずにパラパラになります。
<ゴボウ>
水溶性・不溶性の食物繊維をバランスよく含み、肌荒れや便秘改善には積極的に摂りたい食材。生のままならぶつ切り、ささがきや千切りにするなら炒めてから、一回分ずつ小分けにして冷凍保存します。水にさらしすぎるとポリフェノールなどが流出してしまうので、水にさらすなら短時間にしましょう。
冷凍時短ワザで注意しておきたいこと
冷凍保存に共通して押さえておきたいポイントは…
1. 洗ったときの水気はしっかり切る
2. 保存袋に入れるときはしっかり空気を抜く
こうすることで冷凍ヤケを防いで保存性がアップしますよ。
肉や魚も解凍ものでなければ冷凍が可能。
1. 小分けにしてラップでぴったり包む
2. 酒などで下味をつけておいても可
さらにアサリやハマグリなどの貝も、砂抜きのあとよく洗い、水気をよく拭けば冷凍OKです!
いかがでしたか?新鮮なうちに冷凍処理しておけば、栄養価の高い状態のものをすぐに使えてとても便利です。この夏は冷凍ストックをうまく活用して時短調理でもっとキレイになりましょう。
出典:東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部(2017)『その調理、9割の栄養捨ててます!』(世界文化社)