エリカさんの母は、容姿や学歴など、周囲の評価に異常なほどこだわりを持ち、恐怖で支配する人。「エリカのためを想って言っているの」と口癖のように言い、エリカさんを抗えないようしてきました。
高校三年生のとき、友人が夢を叶えるため、親を説得して専門学校に行くという話を聞いたエリカさん。せっかく進学校にいるのに、学歴を棒に振るなんて……「信じられない。親に見放されたんだよ」と口走ってしまいます。
間に入った先生は、両方の言い分を尊重してくれますが、納得できないエリカさんはさらに問いただします。すると「本気なのがわかれば応援する」「その子の人生だもの」と、先生の答えはエリカさんが予想もしていなかったもの。
自分の母だったら、大学へ行かないことを許さないばかりか、そもそも話し合いすらままならない……このとき初めて自分の母が周りと違うことに気付きました。
そしてエリカさんは今日のことを、母に話してみることに。
心に刺さって抜けない先生の言葉。私の母がおかしいの……?
付属大学に行かず専門学校に行くという話をすると、エリカさんの母は、「その子の親が可哀想だわ」と言います。
夢を追うのは間違っているのかと聞くと、医師や弁護士など、立派な夢なら応援できると母。
「それって美容師は立派じゃないってこと?」
「お母さんの言う立派ってどんな基準なの?」
矢継ぎ早に質問すると、母からは納得のいく返事はなく、性格が悪い、意地が悪いと話を断たれてしまいます。
「私、お母さんと離れなくちゃダメな気がする」
エリカさんは一人、自分の人生について考え込むのでした……。
親が子どもに夢を託すのはよく聞く話。しかしエリカさんの母のように、親の価値観を押しつけるようなやり方は、子どもの人生を本当に考えていると言えるのでしょうか?
親には、自分の選んだ道を見守っていてほしいものです。今まで「自分で選ぶ」ことが許されなかったエリカさん。やっと確信した母への違和感は、きっと間違っていません。まだ高校生のエリカさんには、この先長い人生が待っています。自分の道を見つけるチャンスを見逃さずにつかんでほしいですね。
グラハム子さんの連載は、以下のサイトからもご確認いただけます。ぜひチェックしてみてくださいね。
Comic Walker「親に整形させられた私が母になる エリカの場合」
著者:マンガ家・イラストレーター グラハム子
配信: ベビーカレンダー(パパママ)
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