京都・相国寺の特別公開へ。日本最古の法堂に響く“鳴き龍”と、女性にまつわる仏教美術に出逢う/京都ノ彩リ、出逢ウ巡ル。

京都・相国寺の特別公開へ。日本最古の法堂に響く“鳴き龍”と、女性にまつわる仏教美術に出逢う/京都ノ彩リ、出逢ウ巡ル。

二十四節気×色をテーマに、京都在住の広報・PRとして活躍する西井さんが紹介する「京都ノ彩リ、出逢ウ巡ル。」。生い茂った草木が天地に満ちていく「小満(しょうまん)」のころ。青々しい美しさの裏方丈庭園をはじめ、日本最古の法堂など、いつもは一般公開されていない相国寺が特別に公開されます。歴代足利将軍と深い繋がりのある寺院で、古の建築美が叶える特別な“音”と“仏教美術”に出逢ってきました。

京都“小満”ノ彩リ、出逢ウ巡ル。/相国寺

相国寺とは、その歴史は?

写真提供:相国寺

今回訪れたのは、京都五山として知られ通常非公開である相国寺です。14世紀後半、室町幕府第3代将軍 足利義満(よしみつ)によって創建された臨済宗相国寺派の大本山。漢詩に優れた禅僧を多く輩出し、中世文化形成に重要な役割を果たしたとされる“五山文学”の中心地であったともされています。

創建当時は、京都市内の南側に位置する室町一条あたりに総門があり、約144万坪もの寺院敷地があったそう。いく度も焼失と再建を繰り返しており、応仁の乱(1467年)や天文の乱(1549年)で火災に巻き込まれ消失するも、多くの歴史上の人物の助けによって再建されてきました。

火災の影響で創建当時のものは少ないそうですが、現在の方丈や庫裡、開山堂や勅使門などの、相国寺にある多数の仏教建築は、京都府指定有形文化財となっています。

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