ゆのさんは娘のゆらちゃん、夫の3人家族。生後2カ月のゆらちゃんは昼夜関係なく目を覚ますため、ゆのさんは睡眠不足で体力も精神も限界にきていました。ある夜、ようやく寝かしつけたと思ったら、2時間もたたないうちにゆらちゃんが起きて泣きだしました。なかなか寝てくれないゆらちゃんを抱っこするゆのさんの目の前には、すやすや眠る夫。
孤独を感じたゆのさんの目には涙があふれ、嗚咽してしまいます。すると夫が目を覚ましました。ゆのさんは号泣。そして夫に助けを求めると、夫は黙ってミルクの準備をし始めました。
これまでの経験から、ゆのさんは、「きっとミルクは飲まないだろう」と思いましたが、「飲んでくれないことがわかれば、夫も大変さを理解してくれるかもしれない……」とも考え、とにかく夫に任せることに。寝かしつけに悪戦苦闘する夫を思い浮かべて、にんまりするゆのさん。果たして夫は……!?
妻の悪だくみは…
案の定、ミルクを飲み始めるとゆらちゃんの泣き声が聞こえてきます。
「いつもの寝ぐずり、ギャン泣きだ……」とゆのさんはこれから夫が大変になることを想像してにんまり。
しかし、しばらくすると寝かしつけを終えた夫が戻ってきて、スッと布団に入って寝始めました。
「ゆらさんも夫も寝た……? こんなスムーズに??」
想像もしなかった状況に、驚きを隠せないゆのさん。
「一緒に育児の大変さをわかってもらうはずだったのに……」
ゆのさんはモヤモヤしてしまいました。
翌朝、夫に、昨晩のお礼を言わないといけないと思いつつ、自分も普段言われていないこともあって「ありがとう」のひと言がスムーズに出てきません。「昨日は……」と言い出したものの、とっさに出てしまった言葉は「どうやって寝かしつけたの?」でした。
「大変さや気持ちをわかってもらえるかも」「自分の頭で考えて試行錯誤する。その連続が育児なんだとわかってもらえるかも」と、目論んでいたゆのさんですが、見事に外れてしまいました。助けてもらったからと、夫に寝かしつけてくれたお礼を言いかけますが出てきません。普段自分も夫からお礼を言われていないゆのさん。悔しくて言えなくなってしまう気持ちもわかる気がします。夫婦は距離が近いことから、つい相手がしてくれることを当たり前と思ってしまいがちですが、日ごろから互いに感謝の気持ちを持ち、言葉にする関係でいることが大切なのかもしれませんね。
監修/助産師 松田玲子
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著者:マンガ家・イラストレーター ゆの
配信: ベビーカレンダー(パパママ)
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