家族の生活費や、子どもの学費が毎月どれくらいかかるのか、何のために貯蓄をしているのかなど、夫が家計を把握できていないケースが多い。さらにいえば、気軽に借金を繰り返す夫は、妻との将来的な目的が共有できていないことも多いのだとか。
「『家計の内訳は伝えているのに…』というママは、『男は物事を視覚で認識するイキモノ』であることを意識しましょう。オススメなのは、お金の出入りの現状と、将来に向けての具体的なプランをプリントアウトして見せること。男性は、数字を言うだけでは理解できません」
(高草木さん 以下同)
例えば「2年後、子が中学校の入学金には◯◯円必要」「そのとき夫の給与は予想で◯◯円」「家のローンは◯◯円…」と数年きざみでシミュレーションをして見せる。すると夫も「借金をしている場合じゃないな」と初めて危機感を持ち始め、心を入れ替えるケースもあるのだとか。まずは夫婦で同じ方向を向くことが大切だ。
「そして今ある借金の返済プランを夫婦でしっかり立てること。親の資産に余裕がある場合は、金利分を削減するためにいったん立て替えてもらったり、専門家に相談して債務整理をしたりするのも方法のひとつです」
●夫の行動が変わらないなら、離婚を視野に入れる覚悟を
このような話し合いを重ねたにも関わらず、夫がしばしば生活費を入れない、督促状が何通も届く、知人にも借金をして周囲に迷惑をかけている、などの兆候がみられたら、ママ自身や子どもの生活のためにも、離婚を視野に入れる覚悟も必要だ。
「夫がお金にルーズなことは、妻も前々から気づいていたはず。なんとなく見て見ぬふりを続けていると、家族全員が路頭に迷うことに。とにかく現実的に、建設的に対処をしていきましょう」
金額や常習性にもよるが、夫が借金を繰り返す場合は、家族全体の問題ととらえ、手遅れにならないうちに家族にとって最善の方法を考えていきたい。
(北東由宇+ノオト)