テーブルで共に祈ろう。ウクライナ料理店〈Smachnogo (スマチノーゴ) 〉

ハナコラボ パートナーの中から、SDGsについて知りたい、学びたいと意欲をもった4人が「ハナコラボSDGsレポーターズ」を発足!毎週さまざまなコンテンツをレポートします。今回は、ナチュラルビューティーハンターとして活躍するシナダユイさんが、ウクライナ料理店〈スマチノーゴ〉のオーナー・TAKANEさんに話を伺いました。

自分の国を逃れなければいけないほどの大きな出来事に翻弄される人々がいる。そんな現実をどう受け止めたらいいのか。自分ができる小さな小さなアクションを起こすため、西新橋にあるウクライナ料理店〈スマチノーゴ〉を訪ねてみることにしました。

ささやかでも形にできる場所


オーナーのTAKANEさん。神奈川県出身。慶應義塾大学文学部で美学美術史学を専攻。パフォーミングアーツの分野において修士課程を修了。 フィレンツェ、ミラノへ移住しブレラ美術大学で舞台美術、演劇を学ぶ。展覧会やアートフェアで数多くの国際的賞を授与されたほか、建築の分野などでもインテリアや家具などを含む作品のデザインを手がける。現在は、主に映画、テレビの分野で俳優として活躍し、社会福祉事業にも尽力している。


歩道にあるこちらの看板が目印!看板や店内のボードは全てTAKANEさんの手書きによるもの。


千羽鶴はウクライナ大使館から寄贈されたもの。日本とウクライナの国旗の色が対峙した明るい店内。

ーーTAKANEさんはアーティストなどの活動をされていたそうですが、避難民の働くお店をつくることになったきっかけをお聞かせください。

「イタリアに10年ほど住んでいたこともあり、ウクライナは同じヨーロッパの一部のような仲間意識はありましたが、私自身行ったこともなければ友人がいたわけでもないんです。それでも、今回のことは報道を見て気の毒だと思いました。避難してきたのは同じような年代の女性たち。生活上で何か手助けしてあげられないかと考えた末に思いついたのがレストランでした」

ーー飲食店を形にするのはかなり大きなアクションだと思います。開店まで大変ではなかったですか。

「“いくらかは、必ず誰かの役には立つだろう”という想いがあったので、細かい壁はありましたが、支援が遅れないよう3カ月ほどで準備して、2022年9月にオープンしました」

ーーすごいです。私は何もできずにモヤモヤしていたので、こうやって直にウクライナを感じられる場所があることはありがたいです。

「日本人の中にも、ウクライナの人たちに心を寄せている人たちがたくさんいることを知らせてあげることで、避難民の彼女たちを勇気づけることができると思いますし、同時に『何かしてあげたいけど、何をすればいいかわからない』と支援の気持ちを持っている日本人たちが簡単に一歩を踏み出せるために、気持ちをささやかでも形にできる場をつくりたかったんです」

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