自分には無限の力があることを感じてほしい
この作品は、香りの力によって、人々の中に眠っている可能性や愛する人への思いなどを伝え導く物語です。私が演じたのは、香水店を営む白石弥生。香水の力を信じ、愛も孤独も経験した女性です。香りと言葉で人々の背中を押していく女性を演じながら、彼女のような存在が身近にいる人はいいなと思いましたね。私にとっても弥生のような存在がいました。いままで出会ってきた人たちに、その時々でいろいろなことを教わり、言葉の力でメンタルも強くしてもらった気がしています。
物語には9つの香水が登場して、それぞれに「伝説をつくれ」「ピンチはチャンス」などのメッセージが込められています。撮影時は未完成だったのですが、これらの香水は実際に販売されるんです。どんな香りになったのか楽しみですし、その日の心境に合わせて、身にまとう香りやメッセージを変えてみたいと思っています。
映画の中の香水店にはヴィンテージの香水などを扱うお店の方が本物を飾ってくれたりして、とてもぜいたくな撮影現場でした。この作品を通して、改めて香水の力を知った気がしています。香りは自分を表現できるセクシーなアイテムでありながら、自分の持っているものが研ぎ澄まされたり、自分自身が変わっていけたり。そうしたことを、香水を身にまとって体感してもらえたらと思います。香水は太ももにつけると、ふわっと香りが広がるってご存じですか? 割愛された台詞に「太ももに香水をさりげなくつける」とあったんです。私も初めて知りました(笑)。
この作品をご覧になった方が人生に線を引くのではなく、自分には無限の力があるということを感じていただき、笑顔になってもらえたらうれしいですね。
野菜から食べるように心がけています!
物語の中で鍵を握るのが、サフランとカカオの香りです。サフランで思い出すのは、親戚の家に咲いていたサフランの葉を炊飯器に入れて、サフランライスをつくったことですね。カカオといえばチョコレートですが、実は甘いものは苦手なんです。だから、チョコレートを食べたい時はカカオ70%以上のものを選ぶようにしています。カカオは身体や脳にもいいと言われていますからね。
日頃の食生活では、血糖値を上げないためにも、野菜から食べるように心がけています。「こうしなきゃいけない」と決めてしまうと大変なので、野菜料理があれば、なるべく先にいただくという感じです。麺から食べたい時もありますから(笑)。
香りといえば、果物。生まれ育った福岡には、あちこちに果実の木や畑があったので、「買って食べる」という感覚はあまりないんです。買うのは、福岡のいちご「あまおう」くらいかな。ただ、故郷にはいちご農園もたくさんあるので、帰省すると知り合いの畑に行って食べ放題なんですよ。ぶとう畑もあるので、昔から紫色の小粒のぶどうが好きですね。大人になってシャインマスカットのおいしさも知ったのですが、それはちょっとぜいたくかなって(笑)。
子どもの頃は、秋になると柿の木に登って、柿を採ったりもしていました。地元で採れる元山(がんざん)というかたい柿が大好きだったんです。でも、何年かに一度、渋柿に当たることがあって、その時の悲しさといったら。本当に渋い顔になるんですよ(苦笑)
配信: たべぷろ