「スマホ老眼」チェックリスト&予防法

第15回 インターネットメディア「STANDBY」
こまめに休憩をとれない場合でも、せめて昼休みくらいは目を休める時間に充てて、スマホ老眼を防ごう  写真:masamimix / PIXTA(ピクスタ)
こまめに休憩をとれない場合でも、せめて昼休みくらいは目を休める時間に充てて、スマホ老眼を防ごう 写真:masamimix / PIXTA(ピクスタ)

「ストレートネック」「スマホ巻き肩」など、スマホの使いすぎによる体の不調を耳にしたことがある人は多いだろう。なかには、スマホの見すぎで目を酷使し、視界がぼやけたり、ひどく疲れた感じがしたりといった症状の人もいるという。

「これはスマホ老眼と呼ばれており、スマホやPCの長時間使用により、老眼の症状が若い人に起こることを指します。カメラが遠くや近くにピントを合わせるように、目も自動でピントを合わせますが、スマホのように、目に近い位置で電子媒体を見る時間が長くなると、ピントの調節能力が落ちてしまいます。遠くは見えるのに近くが見えなくなる、という状態になるのです」と教えてくれたのは、彩の国東大宮メディカルセンター・眼科科長の平松類さん。

具体的には「遠くが見えても近くが見えない」「目が疲れやすい」「肩こり・頭痛がする」「長時間の作業が難しい」などの症状が現れるという。では、どうすればスマホ老眼を予防できるのか。シンプルなのはスマホやPCの長時間使用を避けることだが、それらを仕事で使う人も多いため、あまり現実的とはいえない。そこで平松さんが4つの対処法を挙げてくれた。

スマホ老眼予防4つのポイント

(1)スマホ使用時にスマホと目との間隔を40cmほど空ける
(2)スマホやPCを1時間利用したら10分ほど途中休憩を入れる
(3)こまめに瞬きする(モニターを見ていると瞬きの回数が普段の半分以下になる)
(4)ブルーライトの刺激を低減できるよう工夫する

(4)について、ブルーライトカットフィルターやソフト、メガネを使うか、スマホやPCの輝度を下げれば、低減させることが可能だ。「初期設定のままだと輝度が高いため、少し下げるだけでも疲れにくくなりますよ」(平松さん)。

とはいえ、すでにスマホ老眼の症状が現れている人もいるだろう。そんな人向けに平松さんが提示する改善法は、時間のあるときに遠くを見る「遠方視」、電子レンジで40秒ほど温めた濡れタオルをまぶたに当てる「ホットアイ」、まぶたを上下左右にやさしくなでたりつまんだりして、まぶたの脂の分泌を促す「マッサージ」などだ。

「100円ショップで売っている老眼鏡を使う方法もあります。目を閉じるよりも、目を休めることができます。+2度の老眼鏡をかけて(メガネ・コンタクトをしている人はその上から)遠くを眺めるだけで、目のピントが一度リセットされます」

最後に、スマホ老眼を確かめるためのチェックリストを作ってもらった。皆さんは何個あてはまるだろうか。

スマホ老眼かどうかわかるチェックリスト

□手元を見る作業が多いと疲れやすい
□手元を見ると見にくい
□スマホ・パソコンを1日8時間以上使う
□寝ても疲れが取れにくい
□夜寝る前にスマホを見てしまう

結果

0個:現在安心ですが気をつけましょう
1個:スマホ老眼予備軍です。予防に努めましょう
2個以上:スマホ老眼の疑いがあります。予防・回復法を実践しましょう

日々の習慣を見直せば、スマホ老眼は改善できる。今日からでも実践できる方法を紹介したので、早速実行に移していただきたい。
(池田園子)

平松類さん
http://www.smahorougan.com/index.html
彩の国東大宮メディカルセンター眼科科長。昭和大学大学院卒・医学博士・眼科専門医。昭和大学兼任講師。『1日5分かけるだけ!! 100円メガネで視力は改善する!!』など著書多数

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