スマホが故障すると「早く修理に出さないと…」と慌ててしまうのもの。スマホの修理サービスを提供する「スマホドック24」によると、スマホ修理依頼の7割以上が「落下等によるガラス割れ・液晶破損」。次いで「水没」「充電できなくなった(microUSBやLightningのコネクタ破損・接触不良)」が続く。
iPhoneとAndroidでも差があり、「コネクタ破損はAndroidに多く見られます。それに対し、iPhoneはバッテリー交換が多い。iPhone 5sまではバッテリー容量が少なく、充電サイクルが多くなるため寿命が短いのです」(同社 統括店長 輿水良浩さん)。
しかし、「修理に出せば全部OK」というわけではないと輿水さん。なんでも、スマホの修理依頼時に発生する新たなトラブルがあるのだそうだ。
「本来の修理依頼内容とは別に、空の状態で差したSIMアダプターが抜けなくなった(SIMスロット破損)、消えてしまったデータを復元したい、再起動する際にパスワードを忘れてしまった等のトラブルが目立ちますね」(輿水さん)
故障してしまったものは仕方がないが、 “被害”を最小限に抑えたいところ。そこで輿水さんに、スマホを修理に出す前に行いたいTo doをチェックリスト形式で紹介してもらった。
スマホ修理前に行いたいチェックリスト7
□iTunesと同期する(iPhone)
□おサイフケータイのデータを預け入れる(Android)
□LINEのメールアドレス登録またはFacebookアカウント認証をする
□Twitter、Facebook等各種サービスのID・パスワードをメモしておく
□SIMカードを抜いておく
□iPhone 5s以降はホームボタン修理後、指紋認証(Touch ID)機能が使用できなくなるため、パスコードを忘れないように管理しておく
□(操作できる状態であれば)データのバックアップを取っておく
「iTunesとの同期はパスコード忘れの際にも役立ちますし、LINE対応は機種変更時にLINEアカウントを引き継ぐために必須です。SIMカードは代替機を借りる際に必要なので、修理業者に預ける前に忘れずに抜いておきましょう。修理完了後の動作チェック時にも必要です。また、バックアップは日頃からこまめに行うことを推奨します」(輿水さん)
ただ、スマホが破損・故障したらできるだけ触らず、早急に店頭まで持ってきてほしいとも輿水さんは話す。
「部品交換等、DIY修理でさらに状況を悪化させていたり、水没させてから長時間が経過して手遅れになっていたり、データ誤消去の後、継続使用でデータが上書きされて復旧不可能になっていたりするのが主な理由です」(輿水さん)
チェックリストを確認したうえで、このなかで自分がなにを済ませていて、なにをしてないのかを理解しておくことが重要なようだ。とはいえ、一番は、常日頃からバックアップを取っておくことや、アカウントやパスワードなど必要な情報をとりまとめておくことだろう。スマホが“健康”な状態にあるときこそ、万一のときに向けて備えておきたいものだ。
(池田園子)