夫は、妻の料理を残さずキレイに食べてくれる、明るくてやさしい人。新婚当初、妻はたくさん食べる夫の姿を見て、「食いしん坊なんだから♡」とほほ笑ましく思っていました。しかし数年後、苦い表情で夫が食事をする姿を眺める妻……。夫は、翌日の分を想定して作ったものまで、すべて食べてしまう、“食いつくし系夫”だったのです。息子が楽しみにしていたおやつや、隠しておいたものまで探しだして食べてしまう夫。家族で出かけたフードコードでは、妻が席を外している間に、妻と子どもが食べるはずのうどんを食べてしまう始末……。夫にガミガミ言わないようにしていた妻ですが、我慢の限界を超える出来事が起こります。小学生になった息子が、学校から持ち帰ってきた鉢植えのミニトマト。収穫するのを楽しみしていたにもかかわらず、夫は黙ってミニトマトを食べてしまったのです。
妻は夫を怒鳴りつけたい気持ちを抑え、夫に対する怒りを冷静に、そして率直に伝えました。「はっきり言って、そこまで食欲を抑えられないっておかしいと思う。食いしん坊とか、そんなかわいらしいものじゃない。……いやしいよ」
すると夫は、「もう何も食わないよ!!」と逆ギレしてその場を去ります。
あきれ返った妻は、しばらく夫の食事を作らず、夫を無視していました。すると、数日で音を上げた夫から謝罪が。しかし、その後も夫の自分勝手な行動が直ることはありませんでした。
そんな中、夫の実家に帰省することに。同じタイミングで帰省していた義弟の妻から、お菓子の詰め合わせをもらい、息子は大喜び。「少しずつ、みんなで食べよう」と目を輝かせていました。楽しい帰省になるはずが……。
台所に立つ女性陣を気にも止めず…
義実家は、出来上がったものから次々食卓に並べて、各々が食べるスタイル。
台所に立ちっぱなしの義母と、座ったまま出た食事を食べ続ける男性陣。「皿を運ぶのぐらい手伝え!」と内心モヤモヤしていた妻ですが……。
よく食べる夫、義弟、義父のために、張り切って料理を作る義母。妻も手伝い、大量の唐揚げを揚げていきます。
「味見がてらつまみ食いしておかなきゃ。みんな揚げているそばから食べるから、こっちの口には1、2個しか入らないのよねぇ」
妻は「そういえば、前もお義母さんは台所に立ちっぱなしで、みんなが食べ終わるころにやっと座って、すぐに片付けしてた……」と思い返します。
食べまくる男性陣を横目に、「皿くらい運べ!」と心の中で毒づく妻。
しかし、「お義母さんのスタイルには口出しできない」と、言いたいことはひとまず我慢していました。
ひと段落したところで、食卓に座る妻。食べるのが遅い息子のために、小皿におかずをキープしていました。しかし夫は何も言わず、息子の唐揚げに手を伸ばし、食べてしまったのです。
「今、息子の皿に取っておいたおかずを……堂々と盗み食いした……。あなたは大皿からバクバク食べまくってたでしょ……!?」
口には出さないものの、妻のイライラは止まらないのでした。
本来、よく食べる人と食卓を囲むのは、気持ちのいいもののはず。料理を作った立場からしてもうれしいことですよね。しかし、自分の食欲ばかりを優先し、周りが見えていない夫との食卓は、妻の怒りの根源になってしまっています。
家族ともなれば、一緒に食事をするのは日常の一部。家族みんなが気持ちよく食事ができるよう、夫には最低限おマナーや思いやりを持ってほしいですね。
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著者:マンガ家・イラストレーター あべかわ
配信: ベビーカレンダー(パパママ)
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